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今こそ「ガソリン値下げ隊」

民主党政権時代に、同政権の「ガソリン値下げ隊」の一人として活躍した太田和美さんが、その後は千葉県の柏市長になっています。
この太田さんに対するインタビューの中で、彼女が「ガソリン値下げ隊」にいたことを覚えていなかったように答えている画像や動画が広く拡散され、中傷のネタになってきました。

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この部分だけを見ると、成果の出なかった「ガソリン値下げ隊」について、太田さんがとぼけているように見えてしまいます。
しかし、事実はまったく違って、彼女は「以前の活躍を謙遜して」言ったのだ、という話です。

で、仮にそうだったとしても「成果が出なかったのは事実だろう」という話になっちゃいます。事実、温暖化対策などの国際的要請もあり、ガソリンにかかる税を引き下げることは、簡単ではありません。

そのため、民主党政権は当初の「暫定税率廃止」を取り下げますが、その代わり「レギュラーガソリンの価格が3か月連続で160円/リットルを超えた場合、特則税率分(1リットル25.1円)を減税する」という「トリガー条項」を、ちゃんと成立させているのです。
無条件の値下げではありませんが、環境問題にかかわる国際情勢や、厳しい財政を考えれば、上出来の成果でしょう。

しかし、その後の東日本大震災により、大きな財源が必要になったことから、この「トリガー条項」はいったん凍結されます。
当時のレギュラーガソリン価格は160円を超えなかったため、この「凍結」はあまり目立たず、なんとなく「ガソリン値下げ隊の成果はなかった」ような印象操作が行われてきましたが、実はそうではなかったのです。

では、もうずうっと160円/リットルを超えているのに、なぜ「トリガー条項」が発動されないのか。
立憲民主党のほか、各政党は繰り返し「トリガー条項の凍結解除」を自公政権に求めていますが、それに自公政権が応じないからです。
つまり、自公政権は、増税ばかりしているだけでなく、ガソリンむちゃくちゃ高いのに、民主党政権が作ってくれた「トリガー条項」の凍結解除もしないのです。

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