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いつもの帰り道で
いつもの帰り道。
いつものように踏切で電車が通るのを待っていたのですが、今日はなかなか踏切のバーが上がりません。
まあそのうち上がるだろうとしばらく待っていたのですが、一向に上がる気配がありませんでした。
青信号になるのを待つ人と車だけが増えていきます。
なんかあったんだろうなと思いながらもまあそんなかからないだろうと勝手に決めつけて、調べもせずボーッとしていると、自転車に乗った1人の少年が周辺の人に声をかけはじめました。
「○○駅で、○○があって、○○駅で運転見合わせになってます。別の道を探した方がいいと思います。」
と声をかけていました。
一通り周辺の人に声をかけた後、踏切の向こう側で待つ人たちにも同様に声掛けをしていました。
いや、いい子すぎる。
なんでそんな親切なの。
そういう行動ってやろうと思っても、簡単にできることじゃないと思うんです。
正直他の人が何時間そこで待つことになろうが、自分にとってはどうでもいいことじゃないですか。
それなのに自分で調べようともせずぼーっと立っている私みたいな人間にさえ、親切心でそうやって教えてくれて、本当いい少年だなと思いました。
雨でびしょ濡れになった帰路でしたが、少年のおかげであったかい気持ちになりました。
ありがとう、少年。
常に損得でしか物事を考えられなくなっている私の心にグサっとささりました。
私も少年のように、純粋に行動したら助かる人がいることをできる勇気のある人間になりたいと、そう思うのでした。
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