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今週の全米No.1アルバム事情 #62 - 2021/1/16付

いよいよ来週水曜日に迫ったバイデン新大統領の就任式。国歌を歌うのはレディ・ガガらしいですね。しかしNYタイムスによると、FBIは極右トランプ支持者の一部が就任式の妨害行動にでる可能性あるということでFBIが警戒しているとのことで、大統領は変わっても米国内の分断の根深さは簡単には解消されないようです。コロナも収拾し、こうした溝が埋まるのはいつの日か。

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さて今週末のBillboard 200チャートですが、予想以上にチャート全体のアルバムのポイントがそれぞれ大きく減ったために、集計期間最終日に2曲ボートラを追加した(上の裏ジャケチェック下さい)デラックス・エディションがリリースされて減少幅が少なくすんだ、テイラーの『Evermore』が56,000ポイント(先週比22%減、実売16,000枚)という超薄い商いながら、通算3週目の1位に返り咲きました。この56,000ポイントというのは、2019年2月のア・ブギー・ウィット・ダ・フディーHoodie SZN』(47,000ポイント)以来の低ポイント。いかに他のアルバムがそれ以上に今週落ち込んだかが判ります。一方、テイラーにとっての朗報は、この1位で彼女のこれまでのアルバムがBillboard 200の1位在位週数が51週となって、マイケル・ジャクソンに並んで歴代4位になったこと。ちなみに歴代トップ3は1位ビートルズ(132週)、2位エルヴィス・プレスリー(67週)、そして3位ガース・ブルックス(52週)でした。

先週予想の答え合わせですが、リル・ダークも先週の3位から2位に上がってますが、先週比28%のポイント減。もう一つ予想してたポップ・スモークも先週と同じ3%減と、トップ10では最小減少幅だったんですが、4位から3位に上がるのがやっとという状況で、チャート全体が何となくドヨーンとしている感じです。

そんな状況なので今週のトップ10初登場はゼロBillboard200全体で見ても初登場アルバムは190位のギヴィオン(去年最高位14位のヒットになったドレイクの「Chicago Freestyle」にフィーチャーされてたR&Bシンガー)のグラミー賞R&Bアルバム部門ノミネートの『Take Time』1枚のみと言う寂しさでした(順位、先週順位、週数、タイトル、アーティスト)。

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1 (2) (4) Evermore - Taylor Swift
2 (3) (3) The Voice - Lil Durk
3 (4) (27) Shoot For The Stars, Aim For The Moon - Pop Smoke
4 (5) (10) Positions - Ariana Grande
5 (1) (2) Whole Lotta Red - Playboi Carti
6 (7) (7) Good News - Megan Thee Stallion
7 (8) (61) What You See Is What You Get ▲ - Luke Combs
8 (9) (6) El Ultimo Tour del Mundo - Bad Bunny
9 (11) (26) Legends Never Die - Juice WRLD
10 (13) (45) My Turn ▲2 - Lil Baby

さて来週の1位予想です。集計期間は1/8〜14なんですが、ここで目立つのは今旬のカントリーシンガー、モーガン・ウォレンの2枚組セカンド。こんだけ商い薄い時期に2枚組はキツいのでは、と思う一方、大ヒット曲2曲が収録されてるのでかなり来るでしょう。これに対抗するのは、ビージーズバリー・ギブによる今のカントリー・アーティスト達とのコラボのセルフカバーアルバムくらいですね。ではまた来週。

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