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今週の全米No.1アルバム事情 #26 - 2020/5/2付

昨日の東京の新たな感染者数はかなり少なかったようですが、これが単にPCR検査の結果が遅れてるから、と言う理由でないことを祈ります。何やら世間の雰囲気が「もう大丈夫そう」的な方向に向かってる感じが今週漂ってるの、とっても懸念してます。我々のカーブが本当にフラットになっていることが確認されるまではまだまだ気を緩めないようにしなくては。

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さて今週久しぶりにBillboard 200の1位が交代、そしてザ・ウィークンドを蹴落として1位に登場したのは、やはり先週の予測通り、ダベイビーの3作目『Blame It On Baby』でした。今回もストリーミングとデジタル・ダウンロードのみのリリースで、前作の『Kirk』に続く連続1位を決めたこのアルバム、124,000 EAUs(実売12,000枚)と、初週のポイント数字としては1/25付のセリーナ・ゴメスRare』(112,000 EAUs)以来の薄い数字なんですが、ストリーミングポイントが110,000(1.59億回ストリーミング相当)と、先週のザ・ウィークンドの倍以上の数字を叩き出してますから、正にヒップホップ得意のパターンでもぎ取った1位、ということになりますね。特にこういうコロナの状況だとストリーミングでかなりポイントを稼げるヒップホップは強いなあと思うけど、今回のダベイビー、実売(デジタルダウンロード)でも結構稼いでますね。この人の人気かなり確立された感じがあります。そして手術用マスクしてるジャケがコロナの時代、って感じですね。

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そして今週最大の話題になっているフィオナ・アップルの8年ぶりの新譜『Fetch The Bolt Cutters』は、正直今回思いの外健闘して、44,000 EAUs(実売30,000枚)で4位に初登場してきました。もう少し下か、下手するとトップ10外す可能性もあるかな、と思っていたので、ファンの方にはうれしい結果でしょう。これで3枚連続トップ10ということで根強い支持を証明したわけですが、今回ピッチフォーク誌で10点満点取るなどかなり音楽メディアにも軒並み評判がいいので、自分も聴いてみました。正直、1回通して聴いたところでは彼女のエキセントリックな面がちょっと気になって、まだ個人的にはのめり込めずにいます。まあこの人は出てきた時からそういうキャラなんですが。もう少し聴きこんでみますが、去年ちょっとのめり込みに時間が必要だったエンジェル・オルセンFKAトウィッグスよりも更に向こうに行っちゃってる感じがしてますので、自分のパワロテにはならないかなあ。

今週のトップ10初登場はこの2枚のみ。今週もトップ10リスト載せておきますね。ポスティは相変わらず強いなあ。(順位、先週順位、週数、タイトル、アーティスト)

1 (-) (1) Blame It On Baby - DaBaby
2 (1) (5) After Hours - The Weeknd
3 (3) (7) Eternal Atake - Lil Uzi Vert
4 (-) (1) Fetch The Bolt Cutters - Fiona Apple
5 (4) (8) My Turn - Lil Baby ●
6 (6) (33) Hollywood’s Bleeding - Post Malone
7 (5) (8) YHLQMDLG - Bad Bunny
8 (7) (20) Please Excuse Me For Being Antisocial - Roddy Ricch ▲
9 (9) (3) Pray 4 Love - Rod Wave
10 (2) (2) The New Toronto 3 - Tory Lanez

さて来週の1位予想ですが、対象の4/24-30リリース作品はいずれも小粒。そういう状況だとやっぱりストリーミングを稼げるヒップホップが強いわけで、そうするとヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインが1位来そうな気がしますね。個人的にはトム・ミッシュ&ユセフ・デイズのコラボアルバムが楽しみなんですけど。ではまた来週。


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