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これぞ「建設的対話」!伝えて受け止めて歩み寄るってこと

演劇話が続きますが、それもしかたないほど、仕事以外の時間を演劇やら映画やらアイドルやら、エンタメのために費やしています。

観たいな、と思った作品に字幕がなくて、「あーぁ」とガッカリすることもたくさんあるし
楽しみにしていた推しのインライ(インスタライブ)も、顔見ながらニヤけながらも何を言ってるか分からなくて半泣きになりそうになったり
「聞こえないこと」をネガティブに感じることは多々あります。

でもね、社会は少しずつ変わってきてるなぁ、と感じられることもあるんです。

特に舞台に関しては、「私の知らないうちに、時代が変わってた」と言ってもおかしくないくらい。

実は、今年の2月から「聞こえない宝塚歌劇ファン集まれ!」というLINEのオープンチャットに参加しています。
帝劇の建て替えに伴う署名活動(※)でお近づきになった方が主宰しているグループで、宝塚歌劇の公演だけでなく、いろいろな公演のバリアフリーや鑑賞サポートの情報、そして体験談、、、この数ヶ月、ここで得た情報にどれだけ励まされ観劇に行きたい、行こう!と思えたことか。
そして、そんなアクセシビリティの向上も、主宰の方を含む、これまで観劇で不自由不便を感じていた方達が要望を出したリ、などのアクションを起こしたことが実ってのことだと。

ほんと、ありがたや〜!です。

要望って、一つ間違えると「クレーム」扱いにされてしまいます。
でも、当事者だからこそ気づくこともあるし、運営側がそれに気づかないからやってないだけで、気付いたらなんら問題なく解決することもあるはず。
なので私も、折に触れて、いろいろなところのカスタマーセンターあてにメールやらフォームやらを送っています。

多くの場合が、
「頂いたご意見につきましては、真摯に受け取め、、」
「貴重なご意見をありがとうございました」
的なテンプレート通りの回答がきます。

そんな時はつい「本当に真摯に受け止めるんなら、ちゃんと対応してくれよなー」って毒を吐きたくなってしまったりしますが、そんな中、嬉しい回答もあるのです。  

私も含め、娘たちの演劇熱の始まりは劇団四季なのですが、劇団四季はいち早く「字幕メガネ」を取り入れてくれてくれていたので、それを利用して「リトルマーメイド」を見にいく北海道旅行まで企画してしまったくらい。「ライオンキング」に至っては、何度見に行ったことか。
字幕メガネのこともあって、私(たち)の観劇=劇団四季だったのですが、いつまで経っても字幕メガネ対応の演目が増えない!

新作が出ても、アナ雪が話題になっても、なんとなく蚊帳の外。
そのうち、帝劇や宝塚での鑑賞サポートが少しずつ進んでいくようになって、そちらを観る機会も増えていきましたが、やはり私の原点?は劇団四季。
なので、

・字幕メガネ演目が増えないことが残念だ、ということ、
・障害者差別解消法の改正で合理的配慮が義務化されたこと
・大小様々な劇団・劇場が鑑賞サポートを拡充しつつあること
・劇団四季が先頭に立ってアクセシビリティを進めていってほしい

そんな内容をWebサポートに送りました。

そしたら返事が!

・法改正に関わらず、サポートを必要とする人に楽しんでもらいたいと考えている
・他の興行も参考にしながら、サービスの改良拡充をさせていきたい
・字幕メガネ非対応の演目も、可能な限りストーリーを理解するサポートの提案をしたい

そういう言葉が並んでいました。
その中で私が一番感銘したのが、「作品や劇場によって条件が異なるから一律のサポートを提供するのは難しいが、お客様の事情、希望の作品、鑑賞時期等を伺って、可能な中で最良のサポート方法を提案したい」と書かれていたこと。(原文そのままではありません。)

これってまさに「合理的配慮の提供」であり、「建設的対話」だと思ったからです。

障害者側が希望要望をゴリ押しするのではなく、事業者側も無理なことを引き受けたり、逆に過重な負担を理由に一方的に断ったりするのでもなく、「お互いの事情を鑑みながら、ベストな方法を探りましょう」ということ。

この「建設的対話」によって見出されるのは、「配慮」という「心配り」とか「慮り」ではなく、まさに「適切な調整」だと思います。

劇団四季からの回答に、なんだか法解釈の理想の形が見えたような気がした、と言ったら大げさでしょうか。

ともあれ、嬉しくなった私は、早速、これまで諦めていた作品の鑑賞に向け、リサーチを始めることにしました。

観たいものを観に行ける自由。
鑑賞サポートの拡充がそれを叶えてくれるのです。

生の舞台も、テレビも、映画も、DVD/Blu-rayなども、楽しみたい気持ちは障害があっても同じ。
ただそこにちょっとした工夫やサポートや違う方法が必要なだけ。
それを知ってほしい、気づいて欲しい。
そうすることで、お客さんの層を広げることにつながることも気づいて欲しい。

だから私はこれからも言葉を選びながら、サポートの感想やさらなる希望を伝えていこうと思っています。
それがきっとより良く楽しいエンタメ生活に繋がると信じているから。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いろいろな活動は、「世のため人のため」でなく、巡りめぐって「自分のため」と思っています。
読んでくださった方にも、何か響いたら嬉しいです。

※ 帝劇の建て替えに伴う署名活動
舞台ファン、舞台関係者、手話通訳、文字通訳、音声ガイド制作者等が連携し、劇場を障害の有無にかかわらず誰もが行きやすく、楽しめる場所に、という思いを込めて行なっている署名活動です。



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ぶーみおちゃんぷ
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