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メディアの特性とキャッシュポイントを意識して記事を書く

前回のnoteでは、企業から直接依頼を受けた際に意識していることについて書きました。

今回は、Webメディアに掲載する企業取材記事を執筆するときに意識していることについて、書いていきます。


まずは、そのメディアの特性を知る(テーマとターゲット)

Webメディアには、それぞれ特性があります。何を誰に伝えるメディアなのか、テーマとターゲットをしっかり捉えておかなければ、記事の書きようがありません。

たとえば、同じ旅行に関するメディアであったとしても、コスパのよい旅を求める若者向けメディアと、ゆっくり旅程でのんびり楽しみたいシニア向けのメディアでは、書く内容も使う言葉選びも何もかもが違ってきます。

なので、取材の前に、必ずメディアの特性を確認するようにしています。
メディアをチラ見するだけで、「なるほどね。こういうテーマでこういうターゲットね」と分かった気になるかもしれません。それでも、メディアに直接聞いてみることが大切だと思っています。意外な裏ターゲットが存在する......なんてことだって、時にはあるのです。


Webメディアのキャッシュポイントを知る

見落とされがちな部分ですが、「メディアのキャッシュポイントを知る」ことも、非常に大切だと感じています。
キャッシュポイントとは、「収益を生み出すポイント」のことです。

なぜライターがキャッシュポイントを気にしなければならないのかというと、そのメディアの売上に貢献するためです。
「読者の心にブッ刺さるいい記事を書けばそれでいいんだ」という考え方もあるとは思います。
でもですね、大勢いるライターの中からせっかくご指名いただいたのですから、ご期待に沿うべく、読者さんにも、クライアントさんにも、取材先の企業さんにも、利のある記事を書きたいじゃないですか。
そのためには、メディアのキャッシュポイントを知ることが、とても重要になってきます。

Webメディアのキャッシュポイントには、ざっくりと次のようなものがあります。

キャッシュポイント① バナー広告

ニュースサイトや出版社系のWebメディアに多いのが、バナー広告が収益源となっているパターンです。
バナー広告には、Webサイトにバナーを掲示することで広告料をもらうモデルと、Google AdSense(アドセンス)などのクリック課金型広告モデルとがあります。
クリック課金型モデルの場合、いかに多くの人にアクセスしてもらうかが重要になります。
つまり、PVを稼げる記事を書く必要があるのです。

キャッシュポイント② アフィリエイト

広告バナーを貼るという点では①と同じですが、アフィリエイトの場合、その広告をクリックした先で商品の購入が発生した際、報酬が発生します。
記事内の広告をクリックし、商品を購入してもらうためには、記事の内容と広告をマッチさせる必要があります。

キャッシュポイント③ 広告記事

記事自体が広告になっているケースもあります。つまり、広告の出稿主である企業に取材して、記事にするわけです。
その場合、ライターにとってのクライアントはメディア運営会社ですが、そのメディア運営会社のクライアントは取材先企業、そして、その取材先企業のクライアント候補は読者という構造になります。
つまり、メディア、取材先企業、読者の全てを意識しながら記事を執筆する必要があるのです。

キャッシュポイント④ その他

①~③はタイプは違えど、いずれも広告をキャッシュポイントとしたモデルでした。このように、広告をキャッシュポイントとしているWebメディアが、大半だと思います。
しかし、それ以外にも、会員制のサイトでコンサルティングを提供したり、会員同士をマッチングしたりするといったビジネスモデルもあります。Webメディアを通してサービスを提供することで、収益を得るわけです。
また、Webメディア自体では収益を狙わず、読者に資料請求してもらうことを目的としていることもあります。


WEBメディアとライターのマッチングが上手くいってない問題

ちなみに、私が受注している案件は、キャッシュポイントで分類すると、9割がた ③(広告記事) と ④(その他) です。残り1割が ①(バナー広告) で、出版社系のWebメディアへの掲載記事などが、①に該当します。
基本的に取材記事をご依頼いただくことが多いため、 ③(広告記事) と ④(その他) が増えている感じです。
取材記事しか受けないわけではありませんが、取材のできるライターを探しているときに私を紹介される、あるいはWebサイトにたどりつく、というパターンが多いため、ご新規さまからのお仕事は、ほとんどが取材記事になっています。

なんか、取材ライターの需要は非常に大きいのに、供給が伴っていない感じがします。あと、マッチングがうまくいっていないなー、と。
メディア側は常にライターを探しているし、ライター側も常に仕事を探している。ここのマッチング、なんとかならんものでしょうか。
ここについて、今後、何かしらの取り組みをしていきたいなぁ......と、思っていたりします。


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