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既存業務をシステム化しよう⑦

7回目の記事です。
システムは納品され、検証と不具合改修、ユーティリティ向上をしながら、本番稼働も走り出しています。
これまではシステムに関する内容が多かったのですが、今回は業務そのものに係る内容です。
泥臭く、周囲への説明や業務フロー、マニュアル作成を行っています。

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紙は本当に不要か

「システム化による一元管理」、「ペーパーレス化」、「印鑑不要」という言葉は業務改善と切り離せないものです。
では完全になくして良いのか。今回のプロジェクトで、それは「No」であるという結論に至りました。
業務内容によると思いますが、複数人で行う仕事であれば、画面内だけで進めると「お見合い」の発生を防げないこと、定型で収まらない事象は日々発生しメンバー内での情報共有が重要であること、などが理由です。

対象の業務は、顧客の申し込みから成果物の納品まで概ね2週間程度かかるため、手付かずのものから仕掛中のものが混在しています。これを完全にペーパーレス化し、新システムでのステータス管理のみとすると、どうしても誰がどの案件を担当しているのか、わからなくなってしまいます。

そこでシステムフローを明記したA4カラーの用紙を1枚だけ用意しました。冒頭に案件IDを書くようにして、対象の案件IDの用紙を持っているメンバーのみがその案件を操作する、というルールとしたのです。
そして、段階ごとに対応したメンバーの「押印」を行い、注意事項などもメモして後工程を誰が引き継いでも問題が起きないようにしました。
さらに進捗により、その用紙の保管場所を決めておくことで、滞留している案件を、画面以外でも「見える化」しました。

もちろんシステム化することで、紙と印鑑を減らすことは重要です。しかし最も重要なのは、自分たちにとって一番やりやすい方法を確立し、新システムを使い倒すことだと思います。ペーパーレスも、印鑑削減も、程度の問題でしょう。

社内マニュアル作成

マニュアル作成は、通常の業務時間に集中して進めることができず、休日出勤と残業という禁則事項を侵すことになりました。すでに稼働が始まっており、早急に仕上げる必要があったため、一時的に時間を費やすことにしました。

おかげで、Wordで見出しのアウトラインレベルや目次、ページ番号を振るといった操作には手慣れることができました。トータルで90ページに及び、加筆修正を加えていったら100ページを超えるでしょう。
これをパワポなどで作っていたらとても仕上がりません。これまで重要視していませんでしたが、Wordは難しいマクロもなく、機能や操作の変更点も少ない一方で、文書作成は常に求められるため、officeで最初に覚えるべきソフトかもしれません。

今後

作成したマニュアルですが、基本的には新システムの操作ガイドに近い作りとなりました。従来は「紙」「Access」「Excel」「既存のシステム」と複数媒体で管理していたものを、新システムで一元管理することが目的の一つなので、それは良いです。一方で、これまでの進め方との親和性や変更点などを明らかにしていくことが今後の課題です。

さらに社内や委託先、顧客の声を集め、より使いやすいシステムへと改修していくサービス向上につなげることもこの先の目標です。

マニュアル作りと言えば、「無印良品は仕組みが9割」という本にはエッセンスが詰まっています。読んだのはもう7~8年前ですが、作って終わりではなく、常に改善を加えていく仕組みが素晴らしいです。


さて、現実に追い付いてきたので、今後はさらに論点をまとめた記事を書いていければと思います。

= to be continued ⇒


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