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レティシア書房店長日誌

中尾真理子「額とマフラー展」

 朝夕めっきり寒くなってきました。季節にピッタリの、中尾真理子さんの織りによるマフラーと額の京都初の個展を開催いたします。
 中尾さんは40年ほど前に、京都の川島テキスタイルスクールで織物を本格的に学び、そこで、二重織という手法に出会いました。二重織は、二枚の生地を重ねて一枚に仕上げる織り方ですが、それが合わさった裏と表には違った色や模様を織り出すことができ、その面白さに魅了されて、ずっと作品を作ってこられたそうです。
 マフラー(税込/8000円)は、二重になっているので暖かく、裏にも表にも可愛い模様が浮かび出て、さらにとても軽いというのが厚着をするこれからには嬉しいし、手慣れた安心感に包まれます。ぜひ手にとってみてください。

「ロミオとジュリエット」


 額は、やはり細かい模様が浮かび上がる二重織を駆使した労作です。こちらは、大阪のカルチャーセンターの英文学講座を受講して勉強された、シェークスピアの言葉をモチーフにした作品が目を引きます。好きなことに熱中する楽しい感じが伝わってきて、こちらまで新しいことに出会う喜びを分けてもらえるようでウキウキします。
 「The Web of our life is  of  a mingled yarn. good and ill torether.」(我々の人生の織物は良いも悪いも一緒の糸で編まれている。)中尾さんの額作品の一つ、シェークスピアの「終わりよければすべてよし」の一節が心に残りました。
 他に、ランチョンマット(1000円)、ティーマット(2枚1000円)、コースター(3枚1000円)もあります。いずれも優しい色合いで、丁寧に作られた作品ばかり。クリスマスなどのプレゼントにいかがでしょうか。
 最後にシェークスピアの言葉からもうひとつ。
「我々は夢と同じもので出来ている。そして我々の短い一生の仕上げをするものは眠りである。」(「テンペスト」より)沁みますね。(女房)

✴️中尾真理子「模様を織る 額とマフラー展」は10月29日(日)まで
 13:00〜19:00 月火定休

✴️レティシア書房ギャラリーご案内
11/1〜11/12    「静峰展 装う書」(書展)
11/15〜11/26  「風展2023 ・いつもひつじと」(フェルト・ニット・糸)


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