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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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#戦争反対

幻影の書

著者 ポールオースター 訳者 柴田元幸 出版 新潮文庫 ポール・オースターは本書で読むのが…

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歴史を家族で語り継ぐこと、文学のなせる事─野火を読んで思ったこと

はじめに2022年の終戦記念日。 特別な思いが僕に僅かながら生まれた日であったかもしれない。 …

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ねじの回転の独りよがりな解釈

はじめに サルトルは『存在と無』で、「二重の相互的受肉」の敢行が性的欲望の対象の所有へと…

9

レクイエム②フィクションのなしうること

レクイエム 著者 アントニオ・タブッキ 訳 鈴木 昭裕 出版 白水社 はじめに再読のきっか…

9

Liberté Paul Eluard

ダダイズム、シュルレアリスムをアンドレ・ブルトンらとともに牽引したフランスの詩人。 妻の…

6

クラリッサの風景─静かな情熱

ヴァージニア・ウルフのダロウェイ夫人。 昔、フィリピン人の母が英語版を持っていた。 子ども…

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巨匠とマルガリータ

簡潔な感想「20世紀の偉大な芸術は共産圏から生まれる」 J.P.サルトルの言う通りかもしれない。 官僚的なふてぶてしい猫がしゃべり、正常な人びとは消えていき、あるいは、精神病院の患者となり、狂人や自分の頭で考えない者たちは悪魔に翻弄される。 臆病者は罪深い。信念のある言葉は抵抗し、残る。 テンポも良く、彼の想像力の凄まじさともに、物語が進む。 小説内小説も小説とフーガの技法によって奏でられ、最後に主旋律である、愛と赦しによって解き放たれた魂たちが共鳴しあっている。 ド

2022年4月の読書まとめ

4月は9冊中、5冊新たな出会い、4冊は気になる箇所の再読でした。 印象に残っているのはアレク…

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ウクライナ日記

著者 アンドレイ・クルコフ 訳 吉岡 ゆき 発行 ホーム社 発売 集英社 はじめに僕の妻はミ…

8

ヒロシマの人々の物語

著者 ジョルジュ・バタイユ 訳 酒井 健 出版 景文館書店 21世紀でも歴史を学ばない闘争の…

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