子どもの体調不良と資格試験
子育て中は何かとイレギュラーが発生する。
来週に迫った語学試験のため、私はベビーシッターや家事代行をフル活用し、勉強時間を確保する体制を作っていた。
「このくらい確保すれば、テキストもここまでは終えられるだろう」という目論見はことごとく外れてしまった。
なんでかって、子どもたちが揃って感染症にかかったからだ。
外注しようとしたものは全てキャンセル。キャンセル代もかさむ。試験を目の前にして、子の体調不良への対応に追われて勉強どころではない……。
実家は両家とも遠方で、夫も駐在のため長期で家をあけている。下の子は保育園には落ちている。
こんな状況で、自分のキャリアを家族のかわりに捨ててしまった、と思えて泣けてくる。
子の体調不良を心配する前に、「せっかくシッターさんを頼んでいたのに」と思ってしまう自分にも心底嫌気がさした。自分にとって一番大切なのは、家族の健康と普段の暮らしのはずなのに。
こんな折になんとか参加できた、自治体主催のDX人材育成のためのリスキリング講座。オンラインだからありがたかった。
モチベーションについての話があって、モチベーションを下げてしまうのは「小さな変化を認めない」「無力感を与えられる」「ダメ出しをする」という3つだと聞いた。
いずれも子育て中に、予測できない何かに接した時に無意識にやってしまう。
「今日はこれはできなかった」「どうせ無理だろうな」などと言い訳をして、自分にダメ出しをして、1日を終えるという思考回路に陥る。
イレギュラーが発生するのは仕方がない。誰もせめられないし、子どもと、他人と暮らすってそういうことだ。
だからこそ、できたことに目を向けること。
たとえば子どもの成長についてでもいい。昨日よりこんなことが言えるようになった、自分で着替えができるようになった、嫌いなものを食べられた、など。毎日子どもは全速力で駆け抜けている。子どもと過ごす日々のなかで成長を共有できたら、それが自分の幸せにもつながる。
語学の学習についても、もっと敷居を下げる。資格試験の合格は最終目標。その前に小さな目標をたくさん設定する。たとえばスマホの学習アプリを開けたらそれでよし。小さな成功を積み重ねる。
1つずつ、昨日の自分より、昨日の子どもより何かが変わっていて成長できていればそれできっと大成功なんだ。成長できていないと思える日があっても、1日無事に終えられて、夜にお布団に潜り込めればそれでOK、大正解。
そうやって前向きに、今しかない子育ての時間を楽しんだり苦しんだり、子どもたちの生命力に力をもらったりしながら進みたい。
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