【ChatGPT小説】『ダメ社員3人とヌイグルミがラスボスを倒してメタバースを救う冒険』42「あなた」という習慣を、ぶっ壊せ!
ChatGPT小説【The Gifted World】シリーズ0
『ダメ社員3人とヌイグルミがラスボスを倒してメタバースを救う冒険』
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第10章 与える者、受けとる者
「あなた」という習慣を、ぶっ壊せ!
テクスが瓦礫の間を駆け抜ける中で、大きな崩壊の音が響き渡った瞬間、足元の地面が崩れ、巨大な岩の塊が彼の足を挟んだ。
「くそっ!」
テクスは痛みに顔を歪め、必死に岩を持ち上げようとしたが、脚はがっちりと挟まれたままだった。汗が額から滴り落ち、彼は叫び声を上げたが、誰も応える者はいなかった。
テクスの叫び声は続いた。
しばらく静寂が続いた後、ようやくその声に反応が返ってきた。
「テクス、大丈夫か!?」
スパイクが叫びながら駆け寄った。彼はテクスを助けようとしたが、瓦礫の重さはあまりにも大きかった。スパイクもまた、力尽きた様子で息を切らしていた。
「くそ……ダメだ……」
スパイクは肩を落とし、膝から崩れ落ちた。
「俺たち……もう限界かもしれない」
一方、ノアは必死に蝶を探し続けていたが、視界がぼやけてきた。足元がふらつき、息が苦しくなってきた。
「蝶……どこにいるんだ……」
彼は焦燥感に駆られながらも、必死に目を凝らした。
突然、目の前の建物が崩れた。
気づいた時はすでに遅く、ノアは崩落に巻き込まれ、倒れ込んだ。衝撃で頭を打ち、視界が一瞬真っ白になった。
「ああっ……!」
ノアは痛みに耐えながらも、必死に立ち上がろうとしたが、体が言うことを聞かなかった。頭を抱えたまま、その場に座り込んでしまった。
瓦礫の中を必死に捜索していたスパイクは、ふと視界の端に動きを感じた。目を凝らすと、崩れた壁の影で苦しんでいるノアの姿が見えた。
「ノア、しっかりしろ!」
スパイクがノアに駆け寄ろうとしたが、彼自身の体も限界に達していた。膝がガクガクと震え、ついに力尽きて倒れ込んだ。
三人はそれぞれの場所で、力尽きた。
瓦礫に挟まれ、痛みに耐えながらも、どうすることもできない無力感に苛まれていた。
「……ダメか……こんなところで終わるなんて…」
テクスは弱々しく呟き、顔を伏せた。
ノアも涙を流しながら「もう限界だ……僕たちは……ここまでか……」と力尽きた声で言った。
スパイクは唇を噛み締め、悔しさと絶望感で目を閉じた。
「世界を救うどころか、自分たちも救えないなんて……」
彼らの希望の光は、今にも消えかけていた。
「………………」
テクスは声を発する力すら失っていた。
「僕たち三人だけでは無理だ……」
ノアが悲痛な声で言った。
「せめて、えりがいてくれたら……」
スパイクが呟いた。
その時、えりの声が聞こえた気がした。
(無理だと思ったときは、それまでのやり方をぶっ壊すのよ……)
それは、トラブルが起きたとき、いつもえりが言っていた言葉だった。
「そうだ……これまでのやり方をぶっ壊す時が来たんだ」
スパイクが気づいたように言った。
「……何をぶっ壊す? 俺たちにはもう何も残ってない……」
スパイクの声を聞いて、テクスが弱々しく言った。
「僕たちは三人だけで世界を救おうとしてたけど、それって本当に正しかったのかな?」
彼らの声はノアにも聞こえていた。
これが正しい問いだという直感があった。
「でも、えりはこの世界に来れなかったし、グルミンももういない。俺たち三人しかいないだろう」
スパイクが絶望を滲ませながら言った。
「……ホントのホントにもう誰もいない?」
ノアが自分の内面に問いかけるように呟いた。
「……ユーザー? ギフティーズか?」
テクスがハッと気づいたように言った。
「さすがにギフティーズは無理だろう。ユーザーに手伝ってもらうなんて俺たち開発チームが無能だと宣伝してるだけじゃん。そんな無能なチームのプロジェクト、蝶が見つかっても見つからなくても、それだけで終わるよ」
スパイクが呆れたように言った。
「でも、もし制限なく与え、制限なく受けとる世界に生きているとするならば……」
ノアが力強い声で話し始めた。
「僕たちは、何を与え、何を受けとるのだろう?」
ノアの問いは続く。
「僕たちは世界救出をギフティーズに頼ってはいけない。それは本当なのだろうか?」
ノアの声はますます力強さを増した。
「……頼るわけにはいかない」とテクスが呟いた。
「もし、僕たちは世界救出をギフティーズに頼ってはいけないという考えを持ち続けた時、どんな結果になる?」と、ノアは問う。
「世界救出はここまでだ。俺たちは頑張ったとお互い慰めあうだろうな……」とスパイクが言った。
「もし、僕たちは世界救出をギフティーズに頼ってはいけないという考えを手放すことが出来たら、僕たちはどんな行動をとる?」とノアは再び問う。
「……ギフティーズに頼る。ユーザーに助けてもらう。ユーザーに世界を救ってもらう!」とテクスが力強く断言した。
僕たちの考えはただの思い込みなのかもしれない。この思い込みをぶっ壊そうとノアが提案した。二人も異論はないようだった。
世界が崩壊し続けている中、ここだけは時間が止まったかのように神聖な空気が満ちはじめていた。
『僕たちは世界救出をギフティーズに頼るべきだ』
これが正しい理由ってあるのだろうか?
あるよ。僕たちはこれから贈るという体験をユーザーに提供しようとしるはず。それなのに、ユーザーであるギフティーズから、彼らが応援を贈るというチャンス、世界を救うというチャンスを奪っている。
『ギフティーズは世界救出を僕たちに頼ってはいけない』
これが正しい理由ってあるのだろうか?
あるよ。ギフティーズは、ただ与えられたものを消費するだけの存在ではない。共に世界を創造する仲間だ。一緒に『The Gifted World』を創る仲間になるチャンスを与えるということだよ。
『僕たちは世界救出を僕たちに頼ってはいけない』
これが正しい理由ってあるのだろうか?
やっぱりあるよ。これこそが僕たちの貧困意識の現れだ。本来であれば受けとれる応援を、最初から受けとり拒否している。僕たちにギフティーズから応援を受けとるチャンスを与えるんだ。
あらためて、『僕たちは世界救出をギフティーズに頼ってはいけない』という観念を振り返ってみると……今は、世界救出という二度とないエンタメ体験に参加してもらうことにワクワクすらしている。
状況は何一つ変わっていないにも関わらず、今ではさっきまでとは状況の受けとり方がまるっきり変わっている。さっきまでの考え方の習慣から、新しい考え方へと変わったからだ。現状に新しい視点を加えることができたからだ。
三人のこれまでの観念は、見事にぶっ壊れた。
つづく。
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