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旅先で彼氏にフラれたので、旅先で地元の人達に励ましてもらった。

私はコンビニで白くまのアイスを見ると、失恋した冬の日を思い出す。

2年前の冬の日、私は鹿児島にひとり旅行に行った。
名物・白くまアイスを鹿児島中央駅のカフェで食べてたら、
突然LINEで当時の彼氏からフラれた。

でも、傷心した私の心を、出会った鹿児島の人達が癒してくれた。
失恋がキッカケで、沢山の人の優しさに触れて、鹿児島は私にとってかけがえのない大好きな街になった。
丁度寒くなってきて、あの冬を思い出したのでnoteに書いてみる。

「思ってた人と違った。 別れよう。」

丁度この時、当時の彼と揉めていた。
結果的にLINEでフラれ、電話で理由を聞いた。
最後の最後に、これでもかというくらい、私の至らない所を言われた。
思ってたより大人ではなかった、もっと癒して欲しかった、クリスマスに貰った手紙が重かった…..
結構、否定ワードが並んでさすがに凹んだ。彼に申し訳なかったなぁ。
それと同時に「私はこんな終わり方しか出来ない男と付き合ってたのか….」という虚無感も感じた。去り際に、人間性が垣間見える気がした。
私はこれまでの2人の思い出を踏みにじらないように、全て聞き入れて電話を切った。本当は、ちょっとくらい言いたいこともあったけど。

「さっきフラれたので、励ましてくれませんか」

この日、私は市内のゲストハウスに泊まった。
宿に帰ってきて、開口一番「聞いてください…..さっきフラれたんです!!!めっちゃ悲しいので励ましてください。」と超厚かましく相談した。
65歳くらいのオーナーのおばちゃん。なんと、日付が変わるまで隣にいてくれた。今日はじめて会った私に温かく寄り添ってくれた。

はじめは失恋話をしていたけれど、最後は”失恋しても、生きることはいかに素晴らしいか”みたいな話をしてくれた。
そして、最後にかけてくれた言葉がとても素敵で嬉しかった。
「私は自分の狭い交友関係や、愚痴や噂話で盛り上がる近所付き合いから、一歩外に出てみたかったの。もっとワクワクするような出会いや人生が欲しかった。だからゲストハウスという場を作ったの。この場で私は貴方に会えてよかった。」
励ましてもらったのは私なのに…..!あぁ、私もこんなおばちゃんになりたい。この日は失恋で胸は痛かったけど、心おだやかに爆睡した。

「わかなは、今日から友達だよ!」

おばちゃんは翌日、私を外に連れ出してくれた。
おばちゃんのお友達が桜島に遊びに行くらしく「よかったら、一緒に行ってきたら?(おばちゃん本人は来ない)」と。
心の傷はまだあるけど、ワクワクに手を伸ばして行くことにした。

20-30代の鹿児島人5-6人と桜島散歩した。高校教員、NHK鹿児島のアナウンサー、鹿児島大好きカップル…色んな鹿児島県民。
「私、完全によそ者だけどいいのか….?」と思ってたけど、みんなWelcomeしてくれた。一緒にバスに乗って桜島の展望台に行った。桜島みかんを食べながら、湧き出る温泉で足湯した。そして桜島を見つめながら、長渕剛の”桜島”を歌った。
ああ、人と繋がってるってこんなに幸せなことだっけ。
彼だけが私の世界ではない。彼からはボロクソに否定されたけど、ここにいるお姉ちゃん達は私に言ってくれた。「わかなは、今日から友達だよ!」って。
私は、私できっといいんだ。

「またいつでも、鹿児島に帰ってきなよ!」

桜島に行った後「別の友人が、鹿児島大学近くで飲んでるから合流しよー」とお姉ちゃんに言われ、イケてる居酒屋で2次会的なものにも参加した。
そして私は、またここでも昨日失恋したことを話した。自分より人生の先輩から聞く恋愛相談はいい….沁みる。
そして「わかな!奢るから鹿児島の酒呑みなー!」と、酒で忘れる作戦に走る。にしても、日本酒美味かった….。
鹿児島のあんなこと、こんなこと沢山聞いた。コンタクトレンズをした目に火山灰が入るとめちゃくちゃ痛いとか。

おひらきになって、最後にみんなが「なんかあったら、鹿児島にまた帰っておいで」と言ってくれた。もう、鹿児島は帰るところらしい。
気が付いたら、私が失恋したことを私が忘れていた。

鹿児島の旅行が私にくれたもの

元々、鹿児島ひとり旅行の目的は”JR指宿・枕崎線に乗る”だった。
それ以外、4日間あまり予定がなかった。だから、おばちゃんが提案してくれた桜島さんぽ会にもドタ参できた。
”予期せぬこと”との出会い、それをどれだけ面白がれるか。「余白」が面白い。予期できることは、リアクションや感動の幅が想像の範疇を超えない気がしてる。鹿児島は最高の「余白」だった。

そして、何より”つながり”の大切さを感じた。人の温かさ、人が人に与えることが出来る優しさ、豊かさ。AIやSNSの興隆、効率を重視して世の中を回すだけでは得られないものって、やっぱりあるよなぁ。
人間が持つ可能性をすごく感じたし、鹿児島マインドを次は私が誰かにバトンを渡したいと思う。

唯一にして最大のお土産、西郷どんTシャツ大切にするゾー!

#わたしの旅行記
#ひとり旅

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