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ちぇんぬかく語りき〜1.17までの記録〜

2024.1.17に下北沢空飛ぶこぶたやにて行われたアコーディオンデュオライブで、笹川栞こと、私ちぇんぬはオープニングアクトとして出演した。ちぇんぬとは竹廣師匠が付けてくれた愛称である。
なかなかに怒涛の準備期間でこんな機会もめったに無いと思うので、当日までの準備と記録、セトリについてなど記しておく。

事の始まりは2023年9月。竹廣類×都丸智栄のアコーディオンデュオライブを聴きに行くため名古屋へ。ライブ前に、受けてみたかった都丸さんのレッスンを受ける。カラオケに入ると椅子は無く、敷かれたマットの上にあぐらをかいて座り、アコーディオンを乗せるスタイル。地味にキツい。このときすでに試練は始まっていたのかもしれない。

いつもと違う先生のレッスンはとてつもなく刺激的で、このあとさらにライブも聴けるなんて、という嬉しみで小躍りしていた。

その後、ライブ終わりまで同行させて頂き、プロミュージシャンのツアーの一部を目の当たりに。
そして翌日、3人で名古屋モーニングを決行中、都丸さんが口を開く。
「ちぇんぬ、来年オレらのデュオライブでオープニングアクトやってくれない?」

ちぇんぬ「え!!??やります」

ちぇんぬちゃんは意外と思い切りがよい。事の重大さに気づいたのは後になってからだけど。
でも、今は人前で演奏を重ねて上手くなりたい、そういう時期なんだ。何をどう演奏しようか妄想しながら帰路に着いた。

後日、竹廣師匠のレッスンを受けるために東京へ。師匠にも相談しながら曲の候補を出していく。ジャズスタンダード、ミュゼット、オリジナル…??
当時、弾き語りやりたいよムーブメントが起きていたちぇんぬは弾き語りをやりたいと申告。
「私歌は教えられないよ💦」とか言う師匠。なんて????あんな上手いのに???
(後日きちんとご指導頂きました)

そして同時に師匠から、音源作ったら?との提案を受けた。実はコロナ禍に音源制作に挑もうとしていたのだが出来ずにいた。というか音源作るならオリジナル曲作らなきゃじゃんね…というところで挫折していた。

曲…作るか…

重かった腰をあげた。

結果的に新曲を2曲、書き上げたのは12月中旬ごろだった。そこからすぐに手に入れた機材を使って録音を試みたが、、なぜかノイズが乗る。。上手く行くときといかないときがある。機械の機嫌…??マイクが悪い…?オーディオインターフェースが壊れてる…?そもそも宅録だとノイズ入りやすいのか?何もわかんねぇ。なにせアコーディオンの宅録なんてネットで調べても出てきやしない。みんなスタジオとかで録音してるんだろうな〜…そもそも機械音痴のワイ、接続の仕方が合ってるのかどうかすら危うい。

そして音を録ればそれで終わりではなく、どんな媒体で売るのか?調べて、入稿的なことをしなくてはならない。パソコンを持っていない私、詰んでないか?誰かにお願いしようか…
CD盤にする余裕はない。そういえば昔、オワリズム弁慶でQRコードを読み取ってパソコンとかで聴けるシステム、導入してなかったか…??!

オワリズム弁慶の現リーダーに事実確認。うん、やってたね。OK、それでいこう。持つべきものは、大所帯バンド!!
さしあたってbandcampに登録しておこう。というか、シリアルコードってひとつひとつ違うけどそれを別々に印刷できるのか?

もはや音を先に録ればいいのか、媒体を決めればいいのか、何をしたらいいのか、私は誰?ゲシュタルト崩壊してきた。

前々からデザインを師匠にお願い出来ないかと相談していたので、とりいそぎ急いで師匠に連絡をして、描いてもらえることになった!

そして、印刷に強い人…
あ、大学の先輩!!→速攻で連絡、今から電話したい→ご相談→お互いやったことは無いから確証は無いけどこうすれば出来そう?と話がまとまる。少しホッとしたクリスマスの日であった。持つべきものは、大学の、せんぱい!!

しかし相変わらずノイズが乗る問題は解決しない。
とここで、年末に東京に行けることになり、そこで再び師匠に相談すると、録音の手助けをしてくれる某スタジオを紹介してもらった。
翌日、スタジオで録音。ここはパソコンも貸してくれるので全曲録れればどうにかなる!と意気揚々と録音を開始。

数分後、隣から






🥁

絶望したまま長野に帰った。もうダメかもわからんね。

そのまま年末年始は仕事に忙殺され、3日間くらい何も出来ず。この時、マイクに原因があるのかもと思い、お安く買えるコンデンサーマイクを購入した。到着は翌日というこれ以上ない便利さ!ありがとうア〇〇ン!

機材が到着し、早速録る。

ノイズ乗る。

泣きながら師匠に相談。

「ちぇんぬ、もしかしてiPhoneが原因かも…?」

なんやて。

そこからすぐにMacBookをレンタルできないか探す。あった!レンタル代と機材費がマジで財布にダメージを与えてくるが背に腹はかえられぬ!
と、その前に、本当にiPhoneが原因なのか分からないから、シェアメイツの誰かからスマホ借りて実験できない?と師匠から連絡。流石ッス、師匠!もう私は何も考えられなくなっていた。

使っているDAWはガレージバンドなので急ぎ、シェアメイツからiPadを借りる。
録る。

ノイズ乗らない!!!!!!!!!!

原因が分かったのが2024.1/5
本番は1/17で印刷所にかけて到着するまでのことを考えると一切の猶予は無い。
MacBookレンタルポチー!しようとすると、iPadを貸してくれたシェアメイツが、これいま使ってないからしばらく使ってもいいよ!と…
後光がさしてた…

そこから記憶に無いくらい猛スピードで録音を完了させた。ミックスも自分で調べて可能な限りのことをやった。もっともっと実験する時間があれば…と悔やまれるがそれも含めての今の私をパッケージ出来たかなと思う。

そしてモノが到着したのが1/15。ちなみに翌日1/16の朝には長野を出発しなくてはならなかった。
その日は午前中指定にしていたのだが

届かず

午後から仕事だよォ!!配送に関するお問い合わせ先に電話凸!
どうにかこうにか職場に届けてもらえることになり、どうにかこうにか受け取れた…本当にホッとした。
(ギリギリに頼んだ私が悪いのであって配送業者さんには感謝しかない)

…以上、このようにして色々な人のお知恵とお力をお借りしまくって出来上がった音源となったのでした…!各所に御礼申し上げます。

そして現物が届いて束の間、本番の日はすぐにやってきた。
当日のセトリはこんな感じ。

  1. La Foule
    エディット・ピアフの歌唱が有名なシャンソン「群衆」。リシャールガリアーノとウィントン・マルサリスクインテットの演奏をひたすら聴いて挑んだ。アドリブ部分は他の曲も全体的に未熟すぎるので割愛する(泣)

  2. Memories of F (オリジナル)
    オリジナル曲。某有名RPGのFとFコードが好きという理由でFになった。2023年に公開された映画「プリキュアオールスターズF」との関係性も示唆されたが無関係である。とにかく綺麗で落ち着く音を組み合わせてみたつもり。シンプルなコードだけども、前半のメロディはテンションを積むとかそんなことを意識した曲。

  3. Singin in the rain 雨に唄えば (弾き語り)
    1952年に公開されたアメリカのミュージカル映画が同名タイトル。主人公が土砂降りの雨の中を歌いながらタップダンスを踊るシーンで流れる曲。英語で歌うためにシェアメイツで英語が話せる子にお願いして発音レッスンを受けた。元々好きな曲だったが、楽しいレッスンのお陰で歌うのがもっと楽しくなった。歌はとくに人前でやらねば上手くならないと思っているので今回挑戦できてよかった。もっと歌っていきたいと思う。

  4. スーパージプシー (オリジナル)
    こちらもオリジナル曲。アコーディオンソロで完結するお手軽ジャズスタンダードがテーマ。タイトルの「スーパー」はスーパーマーケットのこと。我が家の周りには色んなスーパーがあり、どこで買おうか迷っちゃうよね、毎日献立考えるの大変だよエーンという主婦(夫)の声を反映した曲。ジプシーの「放浪者」と、スーパーの「放浪者」の意味と2つある。美容院ジプシーみたいなノリ。ジプシージャズっぽくしたいと思い、m6コードをちらつかせている。


●オマケ

最後にとまるいのお2人と「ハバナギラ」のセッションで締め。リハーサルのときから「押すなよ」の問答はあったのだが、本番は師匠の目がマジでしたね。怖かったね。

お2人とも私がリハーサルで緊張しているのをみて大丈夫、自信を持て!とか歌上手くなってるよ!とか声をかけてくださり。また、私の出番が終わった後も客席のお客さまからあたたかで優しい言葉をもらったり。本当にありがたかった。

都丸さんの鶴の一声で始まった濃厚な3〜4ヶ月間はこうして幕を閉じた。お誘いいただいたことが本当に嬉しかった。
この場を借りて都丸さん、類師匠、ご来場と配信を見て頂いた皆さま、そして会場の空飛ぶこぶたやの皆さまに御礼申し上げます。ありがとうございました!もっと進化します。


師匠とツーショット
家族写真だね

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