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繰り返しの謝罪が伝えるメッセージに注意

「お腹すいた〜」と言われたら、純粋に「空腹なんだな」と思うだろう。
もう一回「お腹すいた〜」と言われたら、「本当に空腹なんだな」と感じるだろう。
そこでさらに「お腹すいた〜」と言われたら、「なにか食べさせろってこと!?」と思わないだろうか。

謝罪も同じで、繰り返すことで伝わるメッセージが変わる。

誰かに謝ろうとして、何度も繰り返し「ごめんね」と言う人がいるが、はたして、この謝罪は相手に届くのだろうか。

「ごめんね」
「わかった、もういいよ」

一度目は、謝罪として伝わる。

「本当にごめん」
「うん。もう大丈夫」

二度目は、深い謝罪として伝わる。

「本当に、本当にごめん」
「……(くどいな)」

三度目以降からは、謝罪された感が薄れる。さらに繰り返すと、どんなメッセージとして伝わるか。

「謝ってるんだから、なぐさめて」

繰り返しの謝罪は、謝っている人を慰めないといけない気持ちにさせる。何度も謝られると居心地が悪くなるのは、知らず知らずのうちに「謝罪される立場」から「慰める立場」に追い立てられているからだ。このことに気づくだけで、相手の「なぐさめて」に少しは抵抗できるかもしれない。

逆に、相手が「もういいよ」と言っているのに「ごめんね、ごめんね」と繰り返す人は気をつけよう。
それは謝罪ではない。
「なぐさめて」という要求だ。

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