見出し画像

【clubhouse】8月12日のクラブ「100分de名著を語ろう」を巡って

8月度のEテレ「100分de名著」のテキストは、アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』です。9日の第1回オンエアを受けて、clubhouseにて歓談の場を昨日(8月12日)設けました。たくさんの方にご参加を賜り、楽しく充実した語らいとなりました。改めて、心から御礼申し上げます。

このテキストは、旧ソ連では「大祖国戦争」とも言われていた「独ソ戦」に志願した女性たちからの「聞き書き」を集めたもので、初め1985年に刊行されました。独ソ戦に女性たちが参戦していたことについては、あまり公にされてこなかったと聞きますが、ペレストロイカの影響もあって刊行がなされたようです。しかし、刊行したあとも、取材にあって初めは語られなかった新たな証言が集まるようになり、2004年版が改めて刊行されました。現在岩波現代文庫に収められている邦訳は、この2004年版だということです。

4月にクラブを開設して以降、オンエアされた内容に即して、8月までには以下の通りのテキストについて話し合ってきました。( )内は解説担当者のお名前です。

4月度:渋沢栄一『論語と算盤』(守谷淳)
5月度:三島由紀夫『金閣寺』(平野啓一郎)
6月度:ブラッドベリ『華氏451度』(戸田山和久)
7月度:ボーヴォワール『老い』(上野千鶴子)
8月度:アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』(沼野恭子)

クラブでは、オンエアに即した話し合いを、各月1~2回もってきました。あとの回については、番組で取り上げてもらいたい「名著」を「勝手に」紹介しあう妄想リクエスト大会として開催していたこともありました。

しかし、9日の第1回の放送を見て、「このテキストは、毎回話し合わなければもったいない!」と感じましたので、9月2日までの回は、いずれも放送内容に対応した話し合いをもつことといたしました。

この判断は、結果的に正しかったようです。たいへん充実した、濃密な時間を過ごすことができました。clubhouseの規約上、そこで語られた内容について言及することはご法度のようなので、差し控えたいと思いますが、あとの3回についても貴重なお話しをうかがえるものと確信しています。

なお、このテキストについては、コミック版がKADOKAWAから2巻まで刊行されています(以下続刊)。私はこのコミック版から読み始め、その後解説テキストを読みました。そのおかげで、女性たちの肉声がとてもリアルに感じられました。番組を見たり、テキストを読むことに難しさをお感じであるようでしたら、このコミック版のサンプルだけでもダウンロードなさってみることをお勧めしたいと思います。

このコミック版についての検索をしていたところ、池上彰さんが言及しているサイトを見かけましたので、参考までにリンクを掲示しておきます。ご参照ください。 ↓

https://book.asahi.com/article/13069876

私個人の考えについては、別立てとして記事を書いておきたいと思います。

        *       *       *

今回は以上といたします。今後もこのテキストと番組、クラブの開催については記事を書いていきます。ぜひご覧になってみてください。

次回のクラブは、8月19日(木)21時からを予定しています。主として、第2回の放送を受けての内容になると思っています。番組を見たり、テキストを読んだりしていなくても、遊びにきてくださることを歓迎いたしますので、どうぞお運びください。

https://www.clubhouse.com/@Showji_S

最後までお読みくださり、ありがとうございました。それではまた。

【あわてて追記】

「独ソ戦」については、未読なのでいささか気が引けるのですが、格好の参考文献がありますのでご紹介します。

https://www.iwanami.co.jp/book/b458082.html

これは、2020年の「新書大賞」第1位となったものです。ご参考まで。


最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。ときどき課金設定をしていることがあります。ご検討ください。もし気に入っていただけたら、コメントやサポートをしていただけると喜びます。今後ともよろしくお願い申し上げます。