23/02/09「100分deフェミニズム論」を語ろう

こんにちは。

新年1月2日に放送されて反響を呼んだ「100分deフェミニズム論」が再放送されました(2月5日0:00~。土曜から日曜に変わる深夜)。これを受けて、clubhouseのルーム「100分de名著を語ろう」でも、この回を取り上げることといたしました。2月9日(木)21時からの「レギュラー枠」で行います。どうぞよろしくお願いいたします。このnoteは、2月9日の回のためのレジュメとして作成しています。主に、Amazonの各商品ページに記載されている記事を中心に構成しています。

講師(解説順):
・加藤陽子(歴史学者)
・鴻巣由季子(翻訳家)
・上間陽子(教育学者)
・上野千鶴子(社会学者)

司会:
・安部みちこ(アナウンサー)
・バービー(タレント)

朗読:
・安藤玉恵(俳優)

フェミニズムの四つの波

  1. 19世紀末~20世紀初頭にかけて

    1. 婦人参政権を求めた運動「だけではない」豊かさと多様性。

    2. 1911年『青鞜』刊行。平塚らいてう、伊藤野枝。

    3. 1925年、普通選挙法(男子のみ)成立。市川房枝。

  2. ベティ・フリーダン『新しい女性の創造』(1963)。ウーマン・リブ。

    1. 郊外中産階級の妻・母が抱える「名前のない問題」。個人の問題ではなくて、社会構造の問題であると指摘。

    2. 1972年、優生保護法の「改悪」運動。

    3. 1975年、国際女性年。

  3. 90年代の「ガーリーカルチャー」←ポップカルチャー。

    1. 「私たちはやんちゃで、ちっとも政治的には正しくない。でもフェミニストだ」。

  4. #metoo 運動など

※上野千鶴子『フェミニズムがひらいた道』を参照しました。


1.伊藤野枝集(森まゆみ編):加藤陽子解説

「吹けよ あれよ 風よ あらしよ」。17歳で故郷を出奔、東京へ。辻潤と結婚、『青鞜』に参加、女性解放を求める活動のさなか、大杉栄と出会い――嵐のごとく生を駆け抜けた伊藤野枝は、28歳で憲兵隊に虐殺された。まっすぐな視線と率直な共感をもって書かれた野枝の力強い文章は、当時の社会を生々しく描いて魅力に富む。


2.侍女の物語/誓願(マーガレット・アトウッド):鴻巣友季子解説

ギレアデ共和国の侍女オブフレッド。彼女の役目はただひとつ、配属先の邸宅の主である司令官の子を産むことだ。しかし彼女は夫と幼い娘と暮らしていた時代、仕事や財産を持っていた昔を忘れることができない。監視と処刑の恐怖に怯えながら逃亡の道を探る彼女の生活に、ある日希望の光がさしこむが……。自由を奪われた近未来社会でもがく人々を描く、カナダ総督文学賞、アーサー・C・クラーク賞受賞作。解説/落合恵子


〈侍女〉オブフレッドの物語から15年後。
〈侍女〉の指導にあたっていた小母リディアは、司令官たちを掌握し、ギレアデ共和国を操る権力を持つまでになっていた。
司令官の娘として大切に育てられるアグネスは、将来よき妻となるための教育にかすかな違和感を覚えている。
カナダで古着屋の娘として自由を謳歌していたデイジーは、両親が何者かに爆殺されたことをきっかけに、
思いもよらなかった事実を事実を突きつけられ、危険な任務にその身を投じていく。
まったく異なる人生を歩んできた3人が出会うとき、ギレアデの命運が大きく動きはじめる。


3.心的外傷と回復(ジュディス・ハーマン):上間陽子解説

〈トラウマ問題はすべて私たちの問題である〉
その諸相と治療への道を具体的に描いた本書は〈バイブル〉とまで呼ばれている。ここに「外傷の弁証法は続いている」の章を付し、新たにおくる。

〈本書はつながりを取り戻すことに関する本である。すなわち、公的世界と私的世界とのつながりを取り戻す本である。レイプ後生存者と戦闘参加帰還兵との、被殴打女性と政治犯と、多数の民族を支配した暴君が生みだした強制収容所の生存者と自己の家庭を支配する暴君が生みだした隠れた小強制収容所の生存者とのコミュニケーションを図る本である〉(序文より)

あらゆる心的外傷(トラウマ)の諸相とその治療への方向性を具体的・情熱的に示した本書は、初版刊行以来、世界中の読者から感動をもって迎えられ、現在ではトラウマ問題の「バイブル」の地位をゆるぎないものにしている。
しかし、被害者をはじめ、この問題に対する取り組みはまだ始まったばかりであり、事態は流動的である。

本書は、現下の問題への提起を書き下ろした一章「外傷の弁証法は続いている」を加えた増補版である。「心的外傷」という主題は、すべての〈私〉の問題であり〈あなた〉の問題であり〈私たち〉の問題である。この国の多くの人に読み継がれることを願い、新たに世に送る。


4.男同士の絆(セジウィック):上野千鶴子解説

シェイクスピアからディケンズにいたるイギリス文学の代表的テクストを読み解くことによって、近代における欲望のホモソーシャル/ヘテロセクシュアルな体制と、その背後に潜む「女性嫌悪」「同性愛恐怖」を掴み出し、文学・ジェンダー研究に新生面を拓いた画期的著作。



今回の「レジュメ」は、以上といたします。なお、2月10日(金)以降に「追記」をした上で、再公開をする場合があります。最後までお読みくださり、ありがとうございました。それでは!


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