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【100冊紹介マラソン】(04)南野森/内山奈月『憲法主義』

こんにちは。6月2日(木)06:43です。少し間が空きましたが、「100冊紹介マラソン」を継続させていきたいと思います。既に7冊目までをclubhouseで紹介しているので、この回を含めて、あと4回分のnoteを起稿しないといけません! がんばれ~!

さて、本著は2015年に文庫化されています。初出は2014年です。初出当時19歳だったAKBアイドルの内山さんに、44歳の南野森(しげる)先生が行った憲法講義のライブ収録版です。既に刊行されて7年になるわけですが、今もって価値は損なわれていないものと思います。

読書メーターへの登録によると、都合3回分の登録がありました。以下に再録しておきます。

【15/11/17】憲法とは何か?/人権と立憲主義/国民主権と選挙/内閣と違憲審査制/憲法の変化と未来、の5講。立法・行政・司法+国民の間の厳密な相互チェック。違憲審査制は珍しく、新しい制度。権力の正当性と正統性など、有益な論点が並ぶ。内山(なっきー)の生徒役としての優秀さが際立っていることに感服。

【16/10/02】AKBアイドル・内山奈月に対して憲法学者・南野森が行った、かなり「ガチ」な憲法講義。全5講を収める。2014年7月初版、15年11月文庫化。「憲法」とか「三権分立」とかが、非常によく考えられたシステムであることがよくわかった。一番面白かったのは第4講「内閣と違憲審査制」。三権に緊張関係を持ち込むことによって、権力を相互に牽制しあうシステムとして構築し、権力から国民を守っているということがわかった。内山さんがとても聡明な聞き手なので、その分理解が進んだと思う。

【20/05/23】読書会で紹介する目的で3度めの「通読」(パラパラめくっただけなのだが)。ほとんど記憶に留まっていないのが哀しかった。憲法主義とは、ほぼ立憲主義に等しいと思ってよさそう。内容としては、法学・憲法学とは、権力とその行使の「正統性」についての議論を精緻に行う学問なんだなと感じられた。

先般「100冊紹介マラソン」で取り上げたのは、やはり憲法について扱ったものを1冊は入れておきたかったからです。もう1冊、池上彰さんによるものも、取り上げておきたいと考えています。

なお、この本を読んだのは、確か例の安保法制審議の前後だったと記憶しています。その騒ぎで「立憲主義」という用語が一般的になったと考えています。これについても別に「民主主義」についての政治学的論考をまとめたものを紹介しようと思っています。

通例だと、憲法とは、国民から権力者に宛てて書かれた命令書のようなものとされています。ここに書かれていないことをするのは「逸脱」なのです。そこを改めて銘記しておきたいですね。今回はここまでとしておきます。お読みくださり、ありがとうございました。それではまた!


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