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読書に関して

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読んだ本に関するあれこれを綴ったnoteをまとめていきます(21/08/12より)。
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2021年11月の記事一覧

【日記と考察】『モモ』から学んだ「聴く」ということ

こんにちは。 ミヒャエル・エンデの傑作『モモ』に関しては、既に語り尽くされている感はありますが、ここにもう一つ駄文をつけ加えさせていただくことをお許しいただきたいと思います。しばらくおつきあいくださいますと幸いです。 この作品は、後半の「時間泥棒」たちとの戦いや、時間の源やその秘密といったことが、多くの人々の心を捉えているものと思われます。そこからは、「時間を大切にしたい」という感想が引き出されることが多いように感じてきました。 しかしながら、ぼくはその前半で出てくる、

【clubhouse】カラマーゾフ②ほかについて

こんにちは。 11月の「100分de名著を語ろう」は、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』について語り合っています。放送の解説とテキスト執筆は、光文社古典新訳文庫で訳出を担当されていた亀山郁夫さんです。なお、今月の放送は、2019年12月分の再放送にあたります。今回のnoteは、その『カラマーゾフ~』の2回目までの分を中心にお届けしたいと思います。 『カラマーゾフの兄弟』について11月4日(木)と11日(木)、21時から100分程度、おおぜいの方々にお集まりいただいて

【考察】『赤毛のアン』を讃える

こんにちは。 2回目のコロナワクチン接種後の副反応による発熱がほぼ収まった昨日(11月7日)、レンタルしていたDVD『アンの青春 特別版』の後半を鑑賞しました。2枚組220分という長編です。何回かに分けての鑑賞となりましたが、2枚めのディスクは、一気に見ることができました。この鑑賞で、下記の商品に相当する内容を鑑賞できたはずです。購入してしまった方がよい画質で見られるかとは思うのですが、それは「自粛」です。 ぼくがこの作品に魅入られたのは、ご多分に漏れず、1979年に放送

YA(ヤングアダルト)新書のススメ

こんにちは。 「YA(ヤングアダルト)新書」というのは、聞き慣れない言葉だと思います。昨日ぼくが作った言葉ですので(使われていたらすみません!)、仕方ないですね。 「YA」とは、文学の分野、ことに日本では13~19歳を読者層とするジャンルで、「児童文学」よりは、やや高い層であることのようです。ですので、「YA新書」といった場合では、中高生から、大学の教養課程くらいまでを読者層としているものと想定していただければいいと思います。具体的に言ってしまうと、 ①岩波ジュニア新書

【読書メーターから】『カラマーゾフの兄弟』全5巻へのコメント

こんにちは。 2021年11月4日(木)から25日(木)のclubhouse「100分de名著を語ろう」ルームでは、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を扱います。放送の解説と、テキストの執筆担当は、光文社古典新訳文庫でも訳業を担当された亀山郁夫先生です。 今回のnoteは、以前「読書メーター」へコメントしたものをピックアップして、今次のルームに臨む際の参考としようと思って作成しました。 第1巻(17/06/01)2015年12月、Kindleにて購入後、放置。確か