[3分短編小説]東京のロスタイム
東京のロスタイム
2024年──東京。男が自宅のテーブルでSNSを更新している。彼の名は終木蕃、83歳。故郷を離れ東京で人生を終えようとしている後期高齢者だ。人生の終盤を迎え、彼は自身の人生の意義について想っていた。彼は思い付いた。1人で悶々と人生の意味を振り返るのではなく、折角だからSNSで様々な年代の人と話してみよう。蕃は所属しているFacebookの『植物が好き』というコミュニティに次の様に投稿をした。
「君たちにとって、人生とは何だね。」
10代少年よりコメントがあ