
海外マンガ情報誌「モリマチ。」Web版 海外マンガTOPICS―2024年12月
書肆喫茶moriの店主が気になった海外マンガのニュースをご紹介する「海外マンガ情報誌「モリマチ。」Web版 海外マンガTOPICS」。
本記事では2024年12月のニュースをご紹介します。
バンド・デシネ翻訳者の原正人さんとやっているポッドキャスト「海外マンガRADIO」では、ここで紹介していない海外マンガに関するニュースについてもお話していますので、よかったらこちらもご覧ください。
マチュー・バブレがアートとシナリオを手掛けるゲーム『Cairn』デモ版公開
『シャングリ=ラ』などで知られるバンド・デシネ作家マチュー・バブレがアートとシナリオを手掛けるゲーム『Cairn(ケルン)』のデモ版が12月5日に公開された。日本語にも対応。主人公「アーヴァ」となり、「マウント・カミ」への登頂をめざすサバイバル・クライミングゲーム。2025年発売予定。
プレイ実況動画も作成しました。ぜひご覧ください!
ケベックのバンド・デシネ作家イザベル・アルスノー来日イベント決定
『ジェーンとキツネとわたし』『コレットのにげたインコ』などのマンガ作品、そのほか絵本作品を数多く手がけるカナダ、ケベックの作家イザベル・アルスノーの初来日イベント情報が12月6日に西村書店のウェブサイトで公開された。12月14日から2025年1月14日まで東京の大垣書店 麻布台ヒルズ店で原画展『ルイーズ・ブルジョワ 糸とクモの彫刻家』が開催されるほか、同店では2025年1月5日にトークショー&サイン会、1月8日には「読み聞かせワークショップ」が開催される。東京・恵比寿の日仏会館では1月9日にトークイベント「イラストレーターの世界、翻訳家の世界」が、京都国際マンガミュージアムでは1月12日にトークイベント「グラフィックノベルにこめたメッセージ」が開催予定。
『ガウディの幽霊』クラウドファンディング1月21日スタート
サウザンコミックス第10弾のスペインのサイコスリラー『ガウディの幽霊』のクラウドファンディング開始日が2025年1月21日(火)であることが、編集主幹の原正人さんのXで12月8日に公開された。現在、事前メール登録を受け付け中。
マリアさん @Maria_Spainjin が発起人を務めるサウザンコミックス第10弾『ガウディの幽霊』翻訳出版クラファン1/21(火)スタートhttps://t.co/apxOgfeBkp pic.twitter.com/Z01DKIzZff
— 原正人(バンド・デシネ翻訳) (@MasatoHARA) December 8, 2024
『このマンガがすごい!2025』結果発表
12月13日、宝島社の『このマンガがすごい!2025』が発売された。海外マンガとしてはマリコ・タマキ、ジリアン・タマキ『ローミング』がオンナ編14位にランクインした。昨年、台湾の漫画家である高妍『緑の歌』がオトコ編9位にランクインしたことに引き続き、海外マンガがランクインすることで多くのマンガ読者に広く知られるようになると嬉しい。
サウザンコミックス第9弾『男の皮』クラファン終了
12月16日、サウザンコミックス第9弾、ユベール&ザンジムのフランスの痛快ラブコメマンガ『男の皮』のクラウドファンディングは終了した。ご支援者数866名、達成率139%とサウザンコミックスの記録を塗りかえる結果となった。ご支援くださった皆さま、本当にありがとうございました。
2024年の韓国のマンガ賞の記事公開
12月22日、2024年の韓国のマンガ賞についてまとめた韓国マンガ翻訳者の青木鋼浩さんによる記事が公開された。「ワールドウェブトゥーンアワード(월드 웹툰 어워즈)」「富川漫画大賞(부천만화대상)」「今日の私たちの漫画賞(오늘의 우리만화상)」「大韓民国コンテンツ大賞【漫画部門】(대한민국 콘텐츠 대상 만화부문)」の4つの賞について受賞作品が紹介されている。
「THE BEST MANGA 2025 このマンガを読め!」の結果発表
12月24日発売の『フリースタイルVol.62』に掲載された「THE BEST MANGA 2025 このマンガを読め!」の結果が発表された。海外マンガとしては8位にケイト・ビートン『DUCKS 仕事って何?お金?やりがい』、11位にデイヴィッド・マッツケーリ『アステリオス・ポリプ』、23位にジョー・サッコ『ガザ 欄外の声を求めて』、33位にマリコ・タマキ、ジリアン・タマキ『ローミング』がラインインした。2024年は世界的評価の高い作品が邦訳され、順当にランクインしたという印象。
イベント予定
12月1日~2025年1月5日:音楽Project-PETER MANN作品展@大浪漫商店(東京)
《音楽Project-PETER MANN作品展 》
— PETER MANN💩コミティア150東6_た03b (@petermannnnnnn) November 18, 2024
2024/12/1(日)-2025/1/5(日)
開催場所:下北沢(大浪漫商店)
営業時間は店舗のSNS情報をご参照ください。
♪♪♪
今年12月、大浪漫商店で『音楽プロジェクト PETER MANN作品展』を開催します。
見逃さないでください^_−☆ pic.twitter.com/w6U6t6fOP3
1月5日:絵本作家イザベル・アルスノー氏トークショー&サイン会@大垣書店 麻布台ヒルズ店(東京)
1月7日:オンラインイベント「海外マンガ勉強会#8」
1月10日:マンガとコミックにおけるネロとネロのいる世界の表現:ヨーロッパと日本の間で@日仏会館(東京)
1月12日:イザベル・アルスノー氏トークイベント「グラフィックノベルにこめたメッセージ」@京都国際マンガミュージアム(京都)
1月13日:『子どもが幸せに育つ社会』を目指して ~タラ夢公式”PAVO来日リアルイベント”!@東京日本橋タワー(東京)
書評・レビューなど
『ガザ 欄外の声を求めて』(山本浩貴さん、RealTokyo)
『ガザ 欄外の声を求めて』(朝日新聞)
[書評掲載]
— Type Slowly (@TypeSlowly2024) December 24, 2024
12/28「朝日新聞」朝刊読書面「書評委員の今年の3点」にて、ジョー・サッコ『ガザ 欄外の声を求めて FOOTNOTES IN GAZA』(早尾貴紀 訳)が紹介されます。https://t.co/RFzvrnho3z pic.twitter.com/doFVCXu3Vn
『日本の月はまるく見える』(著者インタビュー、講談社)
『パンダのガドゥ』(著者インタビュー、TVガイドweb)
『アステリオス・ポリプ』(中条省平さん、幻冬舎Plus)
海外マンガの本棚(2024年12月公開)
書肆喫茶mori個人的ニュース
本編でも述べましたが、9月18日から3か月にわたり挑戦した『男の皮』翻訳出版クラウドファンディングが12月16日に終了いたしました!
応援してくださった皆さま、本当にありがとうございます!
日本語版は2025年の刊行めざして制作していきます!また追って進捗などもご紹介できればと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!
さてあっという間に2024年も終わりです。今年も本当にありがとうございました!
個人的には5月には台湾の漫画家PETER MANNさんとトークイベントをさせていただいたり、7月にはKINDAIマンガカフェに呼んでもらったり、8月にはチェコの学生さんたちが来てくださったり、11月にはケベックの漫画家フレデリック・アントワンさんのイベントを開催したり……いろいろ楽しい一年でした!
さて、2025年はどんなことをやろうか…。少しだけやりたいことをSNSで投稿しました。
#2024年もあと少しなのでいいねの数だけ来年やりたいことを晒す
— 書肆喫茶mori~海外コミックスのブックカフェ (@shoshikissamori) December 21, 2024
やってみよう pic.twitter.com/W6WAktNjke
果たしてこのうちどれだけ実現するのか、これ以外にどんなことができるのか。とりあえず自分が面白いと思えることをいろいろやっていこうと思っています。
2025年もよろしくお願いいたします!
では皆さまよいお年を~!!
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