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海外マンガ情報誌「モリマチ。」Web版 海外マンガTOPICS―2023年10月


『ザ・ボーイズ』スピンオフドラマ『ジェン・ブイ』9月29日から配信開始

大人気コミック原作ドラマ『ザ・ボーイズ』のスピンオフ・ドラマジェン・ブイが9月29日からAmazonプライムビデオで配信スタートした。スーパーヒーローを養成するゴドルキン大学を舞台に黒人女性で初の”ザ・セブン”入りをめざすマリー・モローが主人公。大学の名前の由来と考えられるジョン・ゴドルキンは原作コミック2巻に収録された「We Gotta Go Now」に登場するなど、『ジェン・ブイ』の考察は以下の記事に詳しい。

フランスACBD批評子ども向けバンド・デシネ賞のノミネート作発表

10月5日、フランスのバACBD(バンド・デシネの批評家とジャーナリストの協会)による優れた子ども向け作品を表彰する「le Prix Jeunesse de la Critique ACBD 2023」の最終ノミネート5作品が発表された。グランプリは11月18日にブノワで開催されるbdBOUMフェスティバルで発表される。ACBDのウェブサイトでは、最終ノミネート5作品には選ばれなかったものの注目すべき10作品も挙げられている。

ティリー・ウォルデンさんが出産の報告をインスタグラムでお知らせ

スピン』『アー・ユー・リスニングの邦訳があるアメリカのマンガ家ティリー・ウォルデンが自身のインスタグラムで、新作Clementine Book Twoが発売になったと同時に、男児ウォルターを出産したことを報告した。本当におめでとうございます! あわせてこの投稿では、絵本My Parents Won't Stop Talking!で共同執筆されたEmma Hunsingerとママとなったことも明かしている。

青山ブックセンターで『サバキスタン』の完結トークイベント開催

10月15日(日)13時から東京の青山ブックセンターでビタリー・テルレツキー作、カティア画のロシアコミックサバキスタンの完結記念トークイベントが開催された。作者のふたりと翻訳者の鈴木佑也さん、編集者の井上雄樹さんが登壇される。

Youtubeには作者ふたりの動画もアップされている。

青山ブックセンターで11月5日にイタリア・コミックのトークイベント開催予定

11月5日(日)に東京の青山ブックセンターで、2023年9月に刊行されたトラベル・カルチャー誌「Transit」にイタリア・コミックの特集ページが組まれたこともあり、「Transit」の編集者である菅原信子さんと、翻訳者の栗原俊秀さんとディエゴ・マルティーナさんのトークイベントが予定されている。

台湾漫画の歴史・文化を世界に発信するオンラインイベント開催

10月14日、15日に国立台湾歴史博物館が主催する2023国際セミナー「オープン!漫画ミュージアム」として台湾漫画の歴史・文化を世界に発信するオンラインイベントが開催された。明治大学米沢嘉博記念図書館、京都国際マンガミュージアム、北九州漫画ミュージアムも参加し、漫画の展示やPR、マンガ研究などについて語り合われた。

ハーベイ賞2023の受賞作品が発表

アメリカのマンガ賞「ハーベイ賞2023」の受賞作品が10月14日、ニューヨーク・コミコンで発表された。Best of the Yearは12月に邦訳刊行が予定されているKate Beaton『Ducks: Two Years in the Oil Sands』

受賞作品の詳細は以下の記事をご覧ください。

インドネシアのヒーローコミック原作映画『スリ・アシィ』12月公開

インドネシアのヒーローコミック出版社ブンミラゲット(Bumilangit)によるコミック原作映画『スリ・アシィ』が2023年12月に公開予定。第1弾グンダラ ライズ・オブ・ヒーローに続く「ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース(BCU)」の第2弾。1954年に誕生したインドネシア初のスーパーヒーローである女性ヒーロー「スリ・アシィ」をインドネシアで現在最も多くの尊敬を集める女性映画監督の1人と言われるウピ監督が映画化。

ノンバイナリーを描く傑作グラフィック・ノベル『ジェンダー・クィア』クラウドファンディング成立

性やジェンダーを真っ向から描き世界的に注目されているマイア・コベイブの自伝グラフィック・ノベル『ジェンダー・クィア』のクラウドファンディングが10月23日の終了日を1週間残して10月16日に成立した。発行は2024年夏以降。

カナダのコミック『スコット・ピルグリム』のアニメ予告編公開

カナダのブライアン・リー・オマリー作のグラフィック・ノベルスコット・ピルグリムのアニメ『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』がNetflixで11月17日 (金) より独占配信されることに先立ち、予告編が10月15日に公開された。製作を日本のアニメ制作会社サイエンスSARUが手掛ける。2010年には『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』というタイトルで実写映画化もされた人気作。 

米沢嘉博記念図書館での台湾漫画展オンライントークイベント開催

明治大学米沢嘉博記念図書館で開催中の「台湾漫画史不思議旅行 -貸本屋さんと漫画の100年- 展」。台湾にある貸本屋とオンラインでつなげてライブ配信するオンライントークイベントが開催された。10月22日には白鹿洞師大店、10月29日には21號萬隆租書店、そして11月4日にはYaoi會社が登場予定。

京都国際マンガミュージアムでアフリカマンガの展覧会開催

10月26日、京都国際マンガミュージアムでアフリカマンガ展が始まった。フランス語圏のアフリカマンガを中心に、アフリカの文化にも触れられるワークショップなども開催予定。2024年2月18日まで。

台湾の2023年金漫賞発表。漫画大賞は『ヘレナとオオカミさん』

台湾の漫画賞である第14回金漫賞が10月26日に発表された。漫画大賞は邦訳も10月に出たばかりの布里斯(ブリス)ヘレナとオオカミさん(KADOKAWA)。

書評・レビューなど

バスキア』(横尾忠則さん、朝日新聞)

バスキア』著者インタビュー(朝日新聞・好書好日)

バスキア』(尾崎世界観さん、読売新聞)

サバキスタン』(沼野恭子さん、共同通信社)

カデギ』(金井真紀さん、日刊ゲンダイ)

カデギ』(中国新聞)

海外マンガの本棚

また番外編の配信も始めました!
各回の本編と合わせて読みたいマンガ作品をテーマごとに何冊かご紹介しています。こちらもぜひご視聴ください!

おまけ

げそにんちゃんと制作している海外マンガ情報誌『漫海』第4号の公開編集会議トークを10月14日夜にYoutubeライブ配信しました!
(編集会議といいながらほとんどは海外マンガ雑談です(笑))

海外マンガ情報誌『漫海』第4号は2024年5月発行予定です。
(既刊1~3号はBoothの通販ページもしくは書肆喫茶mori店頭などでご購入いただけます)
現在、第4号に寄稿、イラストレビュー、マンガで参加してくださる方を募集しています。(2024年2月末原稿締切)
海外マンガネタをお持ちの方、なにとぞよろしくお願いいたします~!!!
詳しくは私かげそにんちゃんまでお願いします!

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