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海外マンガ情報誌「モリマチ。」Web版 海外マンガTOPICS―2024年3月

書肆喫茶moriの店主が気になった海外マンガのニュースをご紹介する「海外マンガ情報誌「モリマチ。」Web版 海外マンガTOPICS」。
本記事では2024年3月のニュースをご紹介します。
バンド・デシネ翻訳者の原正人さんとやっているポッドキャスト「海外マンガRADIO」では、ここで紹介していない海外マンガに関するニュースについてもお話していますので、よかったらこちらもご覧ください。


『台湾の少年』がフランスの文学賞を受賞

フランスのギメ東洋美術館によって2017年に創設されたエミール・ギメ アジア文学賞(Le Prix Émile Guimet de littérature asiatique)。フランス語に翻訳されたアジアの作品を表彰する文学賞で、2024年にグラフィック・ノベルの部門が新設。最初の受賞作品として、游珮芸作、周見信画の『台湾の少年』第3巻が選ばれた。なおそのほかの候補作としては韓国のマ・ヨンシンmomsがノミネートされていた。

Such As, Galleryでアレックス・デガンの個展開催

3月15日から25日まで東京・下北沢のSuch As, Galleryでコミックアーティストのアレックス・デガン(Alex Degen)の個展が開催された。主な作品はマイティスターとカンカレーターの城(Mighty Star: and the Castle of the Cancatervater)(2015年)、ソフトXレイ/マインドハンターズ(Soft X-Ray / Mindhunters)(2018年)、マルシェノワール文庫(The Marchenoir Library)(2020年)など。

Netflixドラマ「ハートストッパー」シーズン3は2024年秋に配信

アリス・オズマン作のグラフィック・ノベルハートストッパー(牧野琴子訳、トゥーヴァージンズ、5巻まで刊行)を原作とするNetflixの大人気ドラマシリーズのシーズン3のティーザー予告が3月20日に公開され、配信は2024年10月予定と明らかにされた。原作の4巻と5巻をベースに、原作者のアリス・オズマン自身が脚本を手掛ける。秋が待ち遠しい。

サウザンコミックス第8弾はオランダのエメー・デ・ヨングの『ハチクマの帰還』

世界のマンガをクラウドファンディングで翻訳出版するサウザンコミックス第8弾が発表された。作品はオランダのエメー・デ・ヨングの代表作ハチクマの帰還(De terugkeer van de wespendief)。エメー・デ・ヨングは日本国際漫画賞でも第12回で身体の老いとともに感情もまた老化する(Bloesems in de herfst)が優秀賞、第15回で砂の日々(Dagen van zand)が最優秀賞を受賞した実力派作家。現在、クラウドファンディングに向けて準備中。

ニール・ゲイマン『デッドボーイ探偵社』原作のNetflix実写ドラマは4月25日配信予定

邦訳の第3巻のサンドマン 3 夢の国が3月25日に発売され、Netflixドラマも人気のニール・ゲイマン脚本のコミック『サンドマン』。その『サンドマン』の#25(単行本では第4巻に収録)で初登場した幽霊の少年ふたりが主人公のスピンオフ・コミックデッドボーイ探偵社(Dead Boy Detectives)の実写ドラマが4月25日にNetflixにて配信されることが明らかになった。ティーザー映像はYoutubeで視聴できる。面白そう。

映画「ゴースト・ワールド」のパンフレット通販予約開始

ダニエル・クロウズのグラフィックノベルゴースト・ワールドを原作とするテリー・ツワイゴフ監督の同名映画のパンフレットの通信販売がSENLIS FILMSのオンラインストアにて開始される。Thank youカードの封入特典付き。劇場で買い逃した方はお見逃しなく。

8月、アニメ映画「風が吹くとき」リバイバル公開

「スノーマン」「エセルとアーネスト」でも知られるイギリスの絵本作家・漫画家レイモンド・ブリッグズの同名マンガ風が吹くときのアニメーション映画が2024年8月2日からリバイバル上映される。田舎に住む平凡な夫婦が核爆弾にさらされる恐怖を描く。

台湾のPETER MANNさんの漫画『犬』の日本語版が公開

『ぶらぶらソング』などの作品がある台湾の漫画家PETER MANNさんの新刊『犬』の日本語バージョンがPixivで公開された。飼い主の知らない犬の日常が描かれるのかと思いきや、思わぬ展開。ぜひご一読を。

トークイベント「拡がりゆく“グラフィックノベル” ―世界で描かれ、読まれているマンガのかたち」 開催

3月30日(土)に新潟市マンガ・アニメ情報館で、開志専門職大学アニメ・マンガ学部および新潟視覚芸術研究所(RIVNA)主催のトークイベント「拡がりゆく“グラフィックノベル” ―世界で描かれ、読まれているマンガのかたち」が開催された。バンド・デシネ翻訳者の原正人さんがゲストとして登壇された。

イベント予定

3月22日~4月14日:リトルサンダー『Kylooe』原画展@ブックギャラリー ポポタム(東京)

4月7日:『ターラの夢見た家族生活』読書会イベント(オンライン)

4月13日:『21世紀の恋愛』の読書会イベント@幻冬舎大学(東京&オンライン)

4月13日~19日:Fanny Fageイラスト原画展示&販売@メゾン・プティ・ルナール(東京)

4月17日:世界のマンガについてゆるーく考える#19(東京)

5月1日~14日:リトルサンダー『Kylooe』原画展@青山ブックセンター(東京)

6月1日~16日:KCN個展「The Metamorphosis」@ヴァニラ画廊(東京)

書評・レビュー

『カンポンボーイ』(原正人さん、マンバ通信)

『地下鉄で黒人が隣に座ったら』(作者イェロンさんインタビュー、ハフポスト)

海外マンガの本棚(2024年3月公開)

おまけ

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