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日常系・現代物小説集

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何気ない日常を描いたもの、現代を舞台にした小説をまとめています。
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2024年4月の記事一覧

写真小説家~小説家の追憶~

■前回までのお話はこちら■本編 そのホールは古びていた。あちこちの壁に雨だれが見られたし…

水瀬 文祐
1か月前
140

写真小説家~英雄の肖像~

■前回のお話はこちら■本編 牧場の中は寂れていた。日曜日の、しかもこんなにも天気のいい昼…

水瀬 文祐
1か月前
148

ゆうぐれあさひ

■あらすじ小説家志望の男と同棲する翠。しかし現実を直視しようとしない男に愛想がつき、自分…

水瀬 文祐
1か月前
121

声、さやけく

 ナルミは街の失せ物管理事務所で働いている。  週四日勤務。時間は八時から十六時まで。土…

水瀬 文祐
2か月前
140

鞠の天蓋

 わたしが生まれたのは、小雪が舞い散り始めた、明け方のことでした。  生まれた時、母は一…

水瀬 文祐
2か月前
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カメリア~蒼穹~

■前回のお話はこちら アルバイトをすることを決めると、椿はすぐに燕に電話をした。いついつ…

水瀬 文祐
2か月前
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月の涙

 波の音を枕にして眠る。白い砂浜に身を横たえ、じりじりと照り付ける太陽の熱を一身に受けながら。目を瞑っていても、視界は鮮やかな赤に染まる。自分の中に流れる血と、波の音が、私がまだ生きているのだということを教えてくれる。いや、思い知らせてくれる。  ここは本土から離れた無人の孤島だ。電気もガスも水道もない。雨風を凌ぐ家はあるが、食料は自生するバナナの他は海の魚を釣るしかない。知識さえあれば、食べられる野草もあるかもしれないが、一度試してひどい目に遭ったので、それ以来口にしていな