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書評(民事実務)

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記事一覧

喜多村勝徳「記載例からみる民事裁判文書作成と尋問の基礎技術」

元裁判官の先生が書かれた、新人弁護士向けの文書作成と尋問の本。

書式に関しては、大島明「書式民事訴訟の実務」のほうがくわしいが、本書は薄めなので通読できる。

地味に助かった、というより一番読みたかったのは証拠説明書のところである。
証拠説明書を起案していると、立証趣旨に何を書こうか、写しやFAXは誰を作成者とすればいいのか等悩みが多かった。しかし、証拠説明書について解説している文献は少ない、と

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土屋文昭・林道晴編「ステップアップ民事事実認定」第2版

修習中にジレカンの副読本として読んでいた「ステップアップ民事事実認定」の2版が2019年あたりに出た。修習中は、ジレカンを読み込んで導入修習、集合修習の復習をすることが大事ではあるが、個人的にはステップアップ民事事実認定のほうがわかりやすかった。

2版については、まだ、事実認定総論を読んだに過ぎないが、修習中は考えていなかったようなことが指摘されており、事実認定に関する考えが深まった。

事実認

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