CONSENSUS BUILDING VOL9 2023/12/9
いいかねPaletteのシェアライブラリーで開催されたライブイベント、CONSENSUS BUILDING VOL9に出演されたPRIMALさんにインタビューを行いました!
○よろしくお願いします!まずは自己紹介みたいな所で色々と伺えたらと思うのですが。
PRIMAL(以下P):そうっすね。自己紹介…。
○元々MSCで活動されていましたが、今は完全にもうソロという形ですか?
P:そうっすね。まあ別にMSが解散したわけではなくて。ただまぁ、ちょっと。やってない奴もいるし、なかなか再結成となると。厳しいけど、やる気次第ではRECはできるのかなとは思っていて。
○結構連絡を取り合ったりはしているんですか?
P:あんまりしないですけどね。
○以前MSCでミニアルバムをリリースされていましたが。
P:2015年ですね。そうっすね、あの時そのまま東京にいる予定だったんですけど、急遽北海道に移住することになって。
○あ、その後に移住されたんですね。
P:そうですね。その時もO2ってメンバーがいなかったんで。ちょっと3人だとMSCみたいなのは、なかなか難しいのかなっていうのはあったんですよね。で、あとSATELLITEとかも入ったりして。そこでなんとかって感じだったんで。でも出せて良かったと思いますけどね。なんかYou Tubeとか見ると回数とか多いですよね笑
○見てます笑
P:なんかあの時、結構ラップも自分の中でどんどん高まってきてた感じなんですけどね。でもちょっと移住って事になって、ちょっともうやらないかなってみたいな感じにはなってましたけどね。
○そうなんですね。
P:まあでも釧路なんですけど、3ヶ月位経って釧路出身の人が遊びに来たりして、ちょっとやっぱクラブとか行きたいねってなって。行ったら釧路の人たちが「移住してきたって噂は聞いてたんすけど本当だったんですね」みたいになって。
で、ライブとかやれます?ってなって、時々やってたんすけどね。
4年前位から仕事で札幌に単身赴任みたいな感じで。
○仕事は保育士の仕事ですか?
P:そうなんですよ。園をもう一つ建てるってなって。それの手伝いで来てて。
○もともと移住のきっかけも仕事の関係ですか?
P:いやもう何も笑
もともと、飲食とか市場とかそういう仕事だったんで。
○お好み焼き屋さんとかをされていたんですよね?
P:そうですそうです。全くそんな、先生とか一番なれないと思ってたんで笑
○今は活動としては、ソロ名義で音源作ってという感じですか?
P:そうですね。MSはいつかやれたらなって。
○めちゃくちゃ待ってます笑
P:そうすよね。やっぱソロだと出せない感じとかありますもんね。
○MSCでのリリックの書き方と、ソロの時では結構違いがあるように感じるんですが。分けてたりするんですか?
P:ソロの2枚目は完全に。高校の時にラップ始めたんですけど、その時に近いような、より自分のなんか。音も自分で選んでとか。っていう感じでちょっとやりすぎたのかなっていうか笑
でもそういうの出したいなっていうのはやっぱあったんで。
うーんそうですね、ソロの1stはLibra(レーベル)でMSの延長っていう部分もあったと思うんで。
そういう意味では全然違ったかもしれないですね。
○結構センシティブな内容までつっこんでるなと思っていました。
P:うーん、まぁ笑
あんまり評判は良くない部分もあったすけど。まぁでも前に進めないのかなっていう感じにはなたんすけど。自分の中で。
○一度出して、リセットするみたいな感じですか?
P:そうですね。ラッパーとしてみたいな。
○そこまでさらけ出すの怖くないのかなと印象を受けました。
P:そういう感じでいたい。みたいなのはありましたけどね。ラップをやる以上は。なかなか思い通りにはならなかったり、わからなくなったり、ループみたいな感じは自分の中であると思うんですよね。分かりやすいのができない笑
なんかそういうタイミングで作った感じはしますね。セカンドは。
怖いとかは無かったですね。自分の一面だったりするんで。それが全てじゃないっていうのもあったんで。
でも結構「いやー、よくないっすよ」とか「そうじゃないっすよね?」とかは言われたりして。なんか濁らす感じも嫌だったんで。
○勝手になんですけど哀愁みたいなのを感じて。深く自分の内面を出すことによって、MSCでのイメージとのギャップみたいなものは考えていましたか?
P:うーん、なんかその前くらいからそういう感じはあったんで。敗北感じゃないですけど、何て言うのかな。
そこはあんまり誤魔化し効かないかなみたいな。ずっと自分の曲聴いてくれてたら、多分そういうのはあったと思うんですよね。ファーストとかでも。
だから、急にそういう感じを出すっていう感覚じゃなかったすね。自分の中じゃ。
○なるほど。
P:MSCもLibra Recordに入ったっていうのも、すごい環境の変化があったと思うんで。その時。
ある意味、名前は売れてたけど敗北感みたいなものはあったんですよね。僕には特に。全部自分たちでやってたのが、関わる人も多くなってきて。統一的なものを出さないと全員が上手く動かないっていうか。難しいですよね。
○大きくなった時に、活動のペースが思うようにいかない感じ?
P:まあでも行かなきゃいけない所だったと思いますけどね。それまでは適当にやってた部分もあったと思うんで。
ソロのセカンドもLibraでやる予定だったんですけどね。途中までは。
でも自分のセンシティブな内容とかは却下されると思ったんで、自分でやるしか無いかなーっていう。
○セカンドのリリックの感じを出せるのは強いなーと思ったんです。自分を良く見せようと飾らない感じとか。
P:そういうのが好きな感じはありますけどね。昔から。
○音楽やラップを始めようと思ったきっかけみたいなのはありますか?
P:高校とかでクラブに行って。地元だとダンサーが多かったんですよね。ダンスやるのも器用じゃないし、DJも僕楽器とか出来ないんで。歌うのは結構好きだったんで、ラップならできんのかなーみたいな。
○クラブ行って友達と遊びの延長で始めるみたいな?
P:最初は、好きな女の子の事を曲にしたりそういう感じ。でもなんかいつの間にか、ヒップホップはこうだとか。で、MSみたいな形になって。
○MSCのメンバーとはどうやって出会ったんですか?
P:MSのマネージャーやってた奴がいるんですけと、同級生が漢で。それで紹介してもらって。漢はアメフトやってたんですよ。自分はラグビーやってて。
当時ヒップホップじゃなくて、ハードコアも流行ってて。ノリノリになってみんなスラムみたいな。バーンてぶつかっても喧嘩にはなんないんですよね。それで2人でスラムやりに行ったり。
○イカツイですね笑
P:漢はもうラップやってたんすよね。高校卒業くらいにちょっと自分もやってみて。でも一緒につるんでたんじゃなくて、別に高校のメンバーでSIDE RIDEっていうのやってたんですよ。
漢も当時はいっぱいイベント出てライブしてるようなタイプじゃなかったんですよ。あんまり。
でもパってやったらうわぁーってなって、当時スキルが抜けてたっていうか。
P:で、代々木の野外を借りてライブやるって言ってたんすよ。二十歳くらいに。俺もやりたいわーって言って。それで、Crew組んでやるぞってなって。人は全然来てないすけど笑。
SIDE RIDE抜けて一緒にやるって言ったんですけど、1人ならいらないってなって。それでSIDE RIDEのO2とGOを説得して。漢と一緒にやらない?みたいな感じで。
○そうなんですね。
P:路線も結構違ったんですよ。SIDE RIDEの時は六本木のクラブとかでやってたんですよ。芸能人とかが来るような笑
ケツメイシとかが出てるイベントに出たりとか。全然そんな感じだったんですけど。
○まじすか!めちゃくちゃ意外ですね!
P:結構まあ、KREVAとかRHYMESTERとか好きだったんで。でも漢って全然違うじゃないですか?O2とか最初は、合わないんじゃない?とか言ってたけど。みんな友達ではあったんですけどね。
○いやぁ、超意外な….。
P:それで漢の家にたまってたんですけど、だんだん人数が増えて。10人くらいになってきて、もう居られないってなって。じゃあ部屋借りたほうがってなって。そのタイミングで、元々川崎なんですけど新宿に引っ越してきて。
○その時はストイックな生活をされていたみたいなイメージなんですが。TV禁止でフリースタイルやり合うみたいな。
P:それは大袈裟だと思うすけどね笑
○そこでMSCのスタイルが確立されていった感じですか?ある意味バイオレンスな。
P:めっちゃ不良って感じじゃなかったけど、そういうのも絶対起きるだろうって。やるからには絶対ぶつかるでしょみたいな。当時やっぱそういう野望ある奴がわんさかいたんで。
そこ潰していくには、スキルで勝たなきゃダメでしょ。ラップもして、戦うときには戦うっしょ。みたいになっちゃって笑
○当時、武闘宣言とか畜殺とかのMV見て、めちゃ怖ぇなーってイメージはあって。ソロ聴いた時にギャップもすごい感じて。
P:ソロの時はそういう葛藤もあったかもしんないすね。
○当時ソロでリリースされてから結構時間が空いていると思うんですが、最近リリースされた曲と当時では、またリリックを書く感覚変わってきていますか?
P:やっぱ一回完全に一線を退くみたいな感じで北海道に行ってるんで。違う気はしますけどね。アーティストとして第一線でやってくつもりでセカンドは作ってたんで笑
そんな中でも色んな人から、書きたくなったらやってみたほうがいいんじゃない?とか。北海道でも、待ってくれてる人は少なからずいるかもよ?って言ってくれる人が結構いて。それで今に至るって感じですかね。あんまり確信めいた感じはないんですけどね、正直。
○北海道でもガンガン活動するような感じではないんですね。それは一回出し切っちゃったという感じですか?
P:いや、セカンド作った時はそんな感じじゃなかったですね。すぐにサード作りたかったし。
○作品でバンドとも一緒にやってらっしゃいますが、抵抗とかはないんですか?今回僕のバンドの作品にも客演で参加していただいて。
P:抵抗は全然ないっすね。あれも本当はデビューまでもっていきたかったんですけどね。みんな音楽を主でやっていたメンバーじゃなかったんで、仕事もあって好きで音楽やって。デビューとなると難しくて出来なくなっちゃった感じで。
○そんなにがっつりバンドでもやられていたんですね。PRIMALさんも作曲するみたいな感じはあるんですか?ラップも、フローとかメロディーが独特だなーと思っていて。ラップじゃない曲を作ったりもされるんですか?
P:歌ってことですか?そういう曲も何曲か録りましたね、今回。ラップもあってサビ歌って。多分聴いたら、全然違うじゃんみたいな笑
全然違うじゃんってなって、支離滅裂な感じだと思うんですけど笑
○いや楽しみです!影響を受けたラッパーとかはいますか?
P:ラップをやってみようみたいな感じで、日本語ラップどんなのがあるかなって時にちょうどSOUL SCREAMのファーストが出て。ジャケとかもカッコよくて影響受けたと思いますね。聴いたら日本語らしいフローで。
当時は音楽全然詳しくないし、ブラックミュージックはあんまり反応できなくて。色々知ったら、めちゃくちゃカッコイイな。ってなってますけど。
○なるほど。それでPRIMALさんの独特な感じになるのかもですね。
P:だから全く無いんですよ。俺はこういうブルックリンのあいつが好きで、みたいなのが。当時TOP40やってたんですよTVで。それでなんかBiggieとかJunior M.A.F.I.A.とか売れてた頃で。これだったらカッコイイのかな、みたいに思ってきて。心の成長と共にですね笑。最初は反応は全く出来なかったですね。
○リリックを書く時に、自身のスタイルみたいなものを意識して書かれたりしますか?
P:全然ないっすけど笑
○今回僕のやっているnuiってバンドで一緒に曲を作らせてもらって。ラップが届いて初めて聴いた時に「うわ、めっちゃPRIMALや!」ってなって笑
声も特徴的ですよね。存在感があるっていうか。
P:中学の時の合唱コンクールか何かあって。コンクールはみんなで一致団結しないと優勝はできないみたいな。その時はちゃんと歌とかパートとか考えて。やっぱメイン的なソプラノとか歌いたいじゃないですか?そこを我慢してアルトを歌うとか。そういう合唱の気持ちよさとか。
○元から歌う欲求みたいなのがあったんですね。
P:歌はありましたね。小学校くらいのころから。でもリリックとか歌詞とかほんと覚えれないんですよ。だからメロディー同じで替え歌とかしてよく歌ってましたね笑
○MSCでの活動の予定はありますか?
P:今日一緒に来てたSAWとかが結構キープレイヤーっていうか。漢とも仲いいし。元々O2の後輩なんすよね。O2とも連絡とれてるし、GOってやつともちょっと会ったりして。それでもしかしたら架け橋になってっていう流れができたら。
○めちゃくちゃいいですね。
P:あとはリリックとかですね。さらけ出すってほどでもないけど笑
○いや、めちゃくちゃさらけ出してると思いますよ笑
聴いてて、そこまで言って大丈夫なのかな?とか思いますもん。
P:そういうのもヒップホップとかラップの面白いとこですよね。やっぱなんか上手くてもそこが響かないやつとかもいるし。同世代で気になる奴っていうのは、やっぱ攻めてると思いますよね。リリックの内容とか。
P:難しいですよね。やっぱ作品を作るのって。あわよくば、ああいうプライベートを切り売りする芸能人的なことにもなりかねないですよね。
だからそれが絶対に良いわけでも無いし。
それでも今回作っているのは、結構さらけ出しちゃってますけど。だからあんまり大々的にやりたくないのもありますね笑
作品は出したいけど、聴きてくれる人が聴いてくれたらいいかな。
○今回一緒に作った曲で、リリックの始まりが「膣とバスト好きの」って始まり方だったじゃないですか?性の嗜好みたいなのは変わられたのかなって思ったんですが。
P:元々そうですからね。どっちかというと普通だと思います笑
たまたまそういう経験をいたした。新宿にいたからだと思います。周りが普通じゃないんで。
そこはちょっと勘違いされてる所もあるけど、それを説明するのも面倒くさい笑
だからまあ、サードも作りたいなってのはありますけどね。ほんとはすぐサードは作る予定だったんですよ。
○セカンドに対するアンサーみたいな感じですか?
P:そうです。そんな感じ。アンサーになるかは分かんないっすけど笑
○セカンドの曲でRUMIさんのバースで「ちょっと何言ってるかわかんない」から入るじゃないですか?
P:そうですよね笑あれとかも。だからあのリリックもあったんで、今回またRUMIとやれたらいいなって思って。あそこで終わっちゃてる感じがあると思うんで笑
○うわー、マジで聴きたいです!リリースはいつ頃になる感じですか?
P:来年(2024)すね。わかんないっちゃわかんないすけど笑
やらないと。やるって決めないと笑
○楽しみにしてます。本日はありがとうございました!
interviewer 松本圭祐・久保田鈴菜
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