見出し画像

私のブックマーカー#02『人間椅子/江戸川乱歩』編

旅行に行ってました。

お久しぶりです。ユノです。
最近、札幌に旅行に行ったので記事を書くのが遅くなってしまいました。
私は北海道出身なのですが、やはり札幌は都会でいいですね。本もたくさん買いました。

江戸川乱歩作 『人間椅子』を読んで

ユノさんは、近代文学も読むんですね!と思った方いるかもしれないのであらかじめ言っておきます。
初めて近代文学を読みました。電子書籍で小説を読んだのも初めてです。
『人間椅子』を通じてたくさんの初めてを経験できたので、この本には感謝しかないですね。

『人間椅子』のあらすじ

 この本には登場人物ははっきり出てくるのは二人だけです。
一人は、有名作家である婦人。
そしてもう一人は、婦人に手紙を書いた椅子職人の男です。
婦人の元にはたくさんのファンレターや、評価してもらいたい小説が届くのですが、その中の一通がその男からの物でした。
 手紙の内容は、人間としての生活が嫌になった男が椅子の中で生活できる椅子を作り、椅子の一部となってホテルに忍び込むことから始まります。
盗み目的で始めた椅子生活でしたが、生活するうちに魅力を感じてきてしまうのです。
布一枚を隔てて密着する体、やってはいけないことをしている背徳感、声を出せばばれてしまうスリル、意識や感覚が存在するにも関わらず周りからは存在しないも同然な状況。
 様々な感情が男を興奮させ、2,3日で終えるはずの椅子生活を何ヶ月も続けていました。
 そんなある日、ホテルの経営方針の変更で男が入っている椅子は移動されることになります。その引っ越し先が婦人の元でした。
 そして、男は抱いてしまうのです。恋心を。

というのがこの本のあらすじです。

『人間椅子』の感想

 一言で表すなら、気味の悪いお話しだなという感想です(褒めてる)
人間は、見た目で好みを判断しますが椅子生活にもなると体格や骨格などから好みの人を見つけるのも気味が悪かったですw
 そして、手紙の内容の書き方が本当に上手で婦人と同じタイミングで同じ気持ちになれるんですよ!
婦人が読み入っている描写では、私も続きが気になってどんどん読み進め、
婦人が落ち着きがない描写では、私もザワザワハラハラしたり。
 ここでは紹介できないオチにもしっかり驚かされましたし、多分婦人の気持ちがわかる気がしますw

 読みづらいかなと思いながら読んだ本だったんですがそんなこともなく、スラスラ読めました。内容もそんなに長くないので一気読みしてましたw
 近代文学の何が読みづらさを感じるのかなってっ考えたんですけれど、平仮名を特殊に読むことがあることや、今は使わない漢字の読みが難しい、なんとなく内容が難しそう、平仮名や漢字の読みが難しいのに作品が長い。
などが私の考えでした。(国語の授業で感じたことも踏まえて…)

『人間椅子』は、内容が短いことに加えて読みにくい平仮名が少ない印象を受けました。漢字に関しても「読みにくいものはなかった」とは言えませんが、一度読み方を覚えてしまえば普通に読めるのでそこだけ頑張ったら読めると思います。3,4種類だけなので雰囲気で理解できていれば読めます。

 国語の授業で学んだ作品は、度々時代背景を説明する文章が出てくるのですが、それも特にありません。個人的に、あの時代背景の説明が一番読みにくさ・難しそうという印象を与えられている気がします。
 調べてみたところ、江戸川乱歩さんは児童書も多く手掛けていました。(一度は聞いたことがある「名探偵 明智小五郎」の作家さんです)
読みやすいと感じたのはそれも要因の一つかもしれません。

こんな人に『人間椅子』をオススメしたい!

・近代文学を読んでみたいけれど何を読んだらよいかわからない人
・気味の悪いお話が好きな人
・普通では考えられない視点のお話を読んでみたい人

 椅子目線で話が進んでいく斬新さにひきこまれながらも、どんどん気味の悪さからゾッとしてくる内容でした。
 とても面白かったので、興味がわいた人はぜひ読んでみてください!
こちらの本は著作権の切れた本のため、「青空文庫」で調べれば無料で電子書籍として読むことができます。単行本として読みたい方も、安く購入できるのでぜひ読んでみてください!
 もし読んだよ!っていう人がぜひコメントで感想を教えてください!

今回はこのくらいで終わりたいと思います。最後まで閲覧ありがとうございました。次の記事でまたお会いできるのを楽しみにしています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?