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今日もお金ない。だから海外に行った思い出を振り返る。No.4

なんと昼下がりの15時台に書いている。
深夜に書いた自分のnoteを、太陽の明るいうちに見返すと、なんとも変な気分である。個人的には、深夜に書くほうが波に乗れる気がしているが如何なものか。

前回の話で書き忘れたことがあった。

無事にカオサンロードに辿り着き、マックの前で記念撮影し、向かいのカフェで休憩していた時だ。
物売り?って言うの?60~70代くらいのおばちゃんがやってきて、象の置物(片手に収まるサイズ)を買ってくれと言う。自分で造ったらしい。
人生初の、物売りに遭遇だ。いらないよ〜とジェスチャーで示すも、おばちゃんも簡単には引かない。かなりアクティブに食い付いてくる。ごめんごめん〜いらないんだ〜と伝えるも、その身を引く気は一切無いらしい。何度も、
「象だよー」
「ごめんーいらないよぉー」
「象、象」
「ソーリーソーリー」
とやっていると、ふと私の顔を見て、急にタイ語を話し出す。
道端で近所の奥さんと話しているかのようなスピード感である。全然わからんがなと、困惑していると、
「タイ人じゃないの?」
とおばちゃんが言った。

そっかー、タイ人と思ってたのか。まあ確かにこのおばちゃんと血が繋がっていても不思議ではない顔をしているのだ。
「タイ人じゃないよ笑」
と伝え、引き下がるかと思いきや、
「じゃ、ハーフかな」
とのこと。
「ナチュラル、ナチュラルー」
と伝え、2、3ターン目くらいでやっと理解してくれたのか、その件に関しては引き下がってくれた。
もう象もどっか行ったかと思うと、
「てなことで、象いらんか」
と最後のアプローチ。
タイ人に間違われるという、とてもホットな話題に花は咲いたが、申し訳ねぇが買えねぇ、とこちらも最後にアプローチ。
おばちゃんは諦めて帰って行った。

タイ人に間違えられたことはこれが初めてである。
旧ソ連の国に居そう、とよくわからないことを言われたことはあるが、それと同じくらいタイ人に間違われたのも結構嬉しかった。私の将来の夢は国籍不明社になることだからだ。
しかし、初のタイ人疑惑を持ち出してくれたのが現地のタイ人だとは、なんと光栄であろうか。象は買わなかったが、私にとっては良い思い出となった。


さて、前回は、夜に再び仲間たちと集合するというミッションを前に、あえて道に迷ってみるということをして終わっていた。

果たして、仲間とは合流できた。時刻は19時くらいだったと思う。カオサンロードも、日中よりも更にパリピ感を増し、ここは一体どこかといった感じだ。
迷ったとはいえ、予定時間よりだいぶ早めに着いたので、市場でタイパンツを物色しようとウロウロする。午前中は、熱中症と船酔いにより、タイパンツを見ても購買意欲が湧かなかったが、やっと復活し、タイパンツを物色できるまでになった。
タイパンツは、だいたい1枚1~2ドルが相場のようだ。柄も色もたくさんの種類があってとにかく可愛い。よく見ると、カオサンロードを歩いている観光客の中にも、タイパンツを履いている人が多い。
私もタイパンツデビューしたい。
買うからには妥協はしたくない。それに、なんとなく本場のタイパンツは日本では売っていなさそうな気がする。
あれこれ店をハシゴして見てみるが、丈の長さも結構いろいろあるらしい。欲しいタイパンツはどれも私には丈が長すぎる。どうしようかなぁ。
そうこうしている間に仲間2人と合流し、ちょっとタイパンツ欲しいわと伝え、一緒に探してもらう。
タイパンツには、裾部分がゴムでキュッとなっているものと、ゴムが入っていない2種類がある。ゴムの入っていないものが欲しいが、それらのほとんどが丈が長すぎる。よく見るとパンツの裏にあるタグ部分にサイズ表記があった。それを見ていると、お店の人なのか通りすがりなのかよくわからないおじさんがフッと現れて、
「ここからここまでが小さいサイズやで」
と親切に教えてくれる。
そこ目掛けて物色する。やや薄い緑色のタイパンツが気に入った。ただ、この色は透ける可能性大だ。ていうか、透かしてみたら、夜なのに透けている。昼間には恐ろしいことになるのではないか。
可愛かったけど、透けるのは頂けないと思い、黒色と青色の2枚をチョイス。一応透かせてみたが大丈夫そうだ。2枚お買い上げで2ドル。透けるほどの薄さなので、タイの気候に最適だと思う。それに、洗濯してもすぐに乾きそう。

無事タイパンツを買えたので、トゥクトゥクに乗って移動する。これが人生初のトゥクトゥクだ。
トゥクトゥクって、めっっっっっちゃ楽しい、、!!
自分が求めていた乗り物はこれだったのかと思うほどだ。
トゥクトゥクの魅力としては、まずなんと言ってもスピード感である。タイのおじちゃん達のワイルドすぎる運転により、360度全方位から風を浴びる。(タイにいて、1番涼しく感じた時は、昼夜どちらもトゥクトゥクに乗っている時で、それくらい風を浴びられた)
風や埃を浴びるため、トゥクトゥクに乗っている間はもれなく眉間にシワが寄りがちだが、そんなこと気にしていられない。サングラスをするとややマシであった。
また、数少ない信号待ちの間に、隣に並んだ車やバイク、それに同じトゥクトゥクを乗っている人たちと目が合うのも楽しい。車内にいるより、お互いが外にいるので、壁が無くなり、その時だけはとてもフレンドリーな世界観になる気がした。信号待ち中も、隣のトゥクトゥクの装飾を気にしてみたり、なんだか隣の方が乗り心地が良さそうに見えたりして、タイでは信号待ちも忙しい。
そう、やはりなんと言っても魅力は、トゥクトゥクの車内の装飾だ。ここは、運転手一人一人のこだわりを感じられるポイントで、私が初めて乗ったトゥクトゥクには、赤、青、緑、など4~5色くらいの電気というか照明が天井辺りに取り付けてあり、それがなんとも言えないチープな可愛さを醸し出していた。
その照明の装飾は、まさにムダな物かもしれない。けれど、もしこの装飾が無かったら、どうだろう。トゥクトゥクはただの、おじさんが運転するバイクの後方に取り付けられた荷台でしかない。照明や、シートのフリフリなどの装飾があるおかげで、その乗り物は一気に非日常の乗り物となり、おじさんも、私たちの知らない素敵な所へと連れて行ってくれる素敵な運転手へと早変わり。トゥクトゥクは夢の乗り物なのだ。トゥクトゥクの装飾には、一つ一つ見るべき所があって、世界に2つと同じトゥクトゥクはない(未調査)。
赤土ロードを走っているときなどは、ダイレクトに砂埃が降り掛かってくるのを顔面で感じるが、それもまた良い思い出。顔面に付いた赤土もいいお土産だ。

そんなトゥクトゥクと旅をできるのはとても楽しい。

我らがトゥクトゥクに乗り、向かう先は一体どこか。

つづく。


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