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今日もお金ない。だから海外に行った思い出を振り返る。No.5

 どうしてこんなに早いスピードで書いているのかというと、何もしていないからである。仕事もないからである。

 それはそうとして、前回、とても弾けた魅力を紹介したトゥクトゥクであるが、トゥクトゥクにはもう一つ、乗り物酔いをしないという魅力があったのを書き忘れていた。
 元来、三半規管が弱いのか乗り物酔いをしやすい。
一番しょうもないものだと、ぐるぐるバットやブランコから、大きいものでフェリー(物理的にも精神的にも大きいということだ)など、私のその遍歴は多岐に渡る。ぐるぐるバットで気持ち悪くなるのは、まぁ日本の伝統文化になりつつあるが、そういえば小学生の頃に、コンピューター室にあった、下にタイヤがついているタイプの椅子でひたすらぐるぐる回っていて、気持ち悪くなったこともあった。我ながらしょうもない。

今回の旅には、アネロンを携帯していた。
アネロンは今まで飲んだことがなかったのだが、"最後に頼りになるのはアネロン"とどこかの誰かが言っていたのを思い出して、今回初めて使ってみた。

アネロン、すごかったです。

アネロンの効果を実感したのは、旅の後半に1回、帰りの飛行機での1回で、それはまたその時に書くとして。

前回の続きはというと、魅力的な乗り物トゥクトゥクに乗ってどこに連れていかれたのかという話だ。

 着いた先は、とある駅(完全に名前忘れた)。
 かすかに覚えているのは、そこの駅もVISAのクレジットカードで改札を通れて電車に乗れたことだ。午前中に利用した駅で初めて、そのようにして電車に乗れる体験をしたが、あれは良い。
まず、楽だし、なんかかっこいい。
改札の決められた場所にカードをピッとタッチ(パスッと置く感じのほうが近いかも)すると、通れる。

 ※ちなみにVISAカードのない人は切符購入要。

 すいすいっと改札を通過し、なんとかっていう駅まで乗る。一体どこへ行くのかというと、ナイトマーケットらしい。楽しそうだ。

 電車はまたまた、とても綺麗で静か。ただ日本と違うのはやはり、香水の匂いが充満している所か。
19時~20時台で平日ということもあり、仕事終わりの人や学校帰りらしい人ぶれが目立つ。
そうそうこういう日常の風景、見たかった。タイであれ、平日のこの時間ともなると風景は日本とそう変わらないんだ。ガン見にならないよう気を付けながら、自分の周りにいる人たちを観察する。
 スーツ姿の人はほとんどいなかったと思うが、顔が若干疲れ気味の人とか、自分の前には、これから行くのかそれとも行ってきた帰りなのか、ヨガマットをカバンに入れた女性がいた。たぶん顔を見るに、もう行ってきたのだろう。
こういう風景を観察することが、海外で一番やりたかったことだ。それだけ言うと変態のようだが、日常を見るのが一番楽しく、また一番思い出にもなると思った。
その他にも、大学生ぽい集団がいて、現地の女子大生のファッションが興味深かったり、めっちゃ可愛い子がいたりして、飽きない。電車の時間はあっという間だった。
一応言っておくが私は女である。

 さて、目的地の駅でおり、ATMでお金をおろしたりして、駅を出る。

住宅街だああ、テンション上がる~~。

少し歩くと、ショッピングモールらしき建物があった。これこれこれだ、私が求めていたものが今目の前にある。タイにいながら、高の原や大和郡山のイオンにいるかのような安心感。目的地のナイトマーケットが、どうやらそのイオン(イオンではない)の中を突っ切って行けそうだったので、喜々として入店。中に入るとほんとうにイオンだった(イオンではないです)。ちょうどいい規模、ちょうどいい感じのカフェ、ちょうどいい感じの物を売っている服屋さん。すべてがちょうどいい。このちょうど良さはいかにして作られるのか。そんな研究が世界でなされることに期待するばかりである。しかも極めつけは、"銀だこ"のお店が入っていた。やっぱりイオンだった。
イオンはタイ語でなんと言うのだろう。通じるんじゃないだろうか。なんだか今夜はここに泊まれる気がしてきた。少なくとも、よくわからない宿よりは安眠を得られそうだ。
 しかし一応待ち合わせということになっているので、ナイトマーケットには向かわないといけない。その前にみんなでお手洗いへ。
ちょ、トイレにも安心感があるとは。
トイレのどこに安心感があったかというと、
①キレイ。
②地元民らしき若者が化粧直ししながらくっちゃべっている。
③よくわからないコンセプトとかがない、至ってノーマルな、The施設のトイレであること。

やっぱりここに泊まれる気がする。

名残惜しさは感じたが、また後日一人で来たらいいと思い、目的地へ。

ナイトマーケットにつくと、小規模で落ち着く感じだ。外国人観光客は少ない気がする。地元のマーケットといった感じである。やはりイオンの横にあるからそうなのかもしれない。

電飾を好む民族、タイ人。


屋台でテイクアウトしても良し。お店で注文しても良し。
先に屋台をぐるっと一回りし視察。お腹は空くが、まだ熱中症が引きずっていてやや本調子ではない。どうしようか考えているうちに、他メンバーと合流、合体し一気に大所帯に。楽しい。
 テーブルを見つけて座ると、向かいのお店の方がメニューを持ってきてくれた。メニューを吟味する。猪肉と書いてあるのが気になる。写真には、お米と猪肉が。なんだこの野性的なメニューは。それをチョイスしてみる。他のメンバーは、同じメニュー表から選んだり屋台で買ってきたり。
 少し経つと、猪肉が来た。どうやら猪のお肉ではなかったらしい。けれど美味しそう。お肉は美味しかったが、ココナッツで炊いたタイ米が少し苦手なことに気づいた。タイのお米は少し甘いとは知っていたが、ここまで甘めだとは。
他の人が頼んだものもちょっとずつ貰う。トムヤムクン美味しい。
しかし、暑い。
だんだんボーっとしてくるが、初めましての人たちもいたので自己紹介し交流を深めた。

それなりに良い時間になり、お開きに。
夜ももう遅いため、タクシーで帰ろうということになり、駅前の道路にいたタクシーに乗る。

「メータータクシー??」

と、ぼられそうで怖いので何度も聞く。
運転手の方も呆れて

「メーターを見なはれ」

とメーターを指さしながら笑っている。安心して乗り込むが、乗ってからも、その目はずっとメーターを見ていた。
カオサンロードまでは少しある。
夜の静かな街はいいものだ。街中の至る所にある巨大な国王の肖像に、煌びやかな王族ゆかりの建物。外国人にとっては、まるで夢の中の風景だ。王族だって人間なので色々スキャンダルはあるだろうが、やっぱりこうやって、街中に王族の肖像が掲げられているのは、国のアイデンティティとして良いものだと思う。
危険がまったく無ければ、日が昇るまで街中を散歩してみたい。
(タクシーから見た風景を写真に収めておけばよかったなぁ。また行こう。)
 無事カオサンロードまで送ってもらい、運転手の方にお礼を言う。


 いや、カオサンロード、こえぇぇ(⚲□⚲)

 そういや、タイは大麻合法になったと聞いた。その不穏な空気を夜のカオサンロードはとめどなく漂わせていた。プルプル。一体何が楽しくて大麻を吸うのか、私にとっては宇宙や深海よりも謎である。プルプル。
 ともかく、1人ではなく3人もいるので、少しは安心だが、速足で宿へ向かう。無事宿に着き、カウンターで水を買う。普段、水道水を飲めるありがたみをひしひしと感じる。

 いや~こんな長い1日は初めてだ。体感52時間くらいあった。
今日はもうお風呂はいい。明日朝入ろう。朝早く行ったほうが人も少なそうだ。ドミトリーは、人見知りにはキツイっす。
みんなと解散し、部屋に戻りそそくさと明日着るものなどを準備してベッドに横になる。部屋は相変わらず暑いが、寝ている間に熱中症で死なないだろうか。ここで死んだらいろいろとめんどくさそうだ。そんなことを思いながら寝た。

つづく。


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