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"超" 私的介護覚え書です.都内文系大学院の後期課程を単位取得満期…

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"超" 私的介護覚え書です.都内文系大学院の後期課程を単位取得満期退学後,介護職に転身.日本語でいまは「介護」と呼ばれている分野を通じて,「仕合わせ」や「老い」や「生前供養」や「多様性」や「共助」や「共生」について考えたり,行動したりしています.

マガジン

  • 【連載】(異)世界介護見聞録

    • 2本

    ドイツ文学研究出身の特養介護職員ぶーちゃんが日本語圏・人間・現場以外のケアの可能性について情報発信していきます.

  • かいスペ日記

    KAIGO LEADERSのオンライン・コミュニティ SPACE(通称かいスペ)で開催されたイベントの体験記が書かれています.

最近の記事

我がお節介のコペルニクス的転回①(KAIGO LEADERS FORUM 2020 WITH コロナ時代の介護を考えよう。イベントレポート:「介護現場の変化に迫る!あおいけあ・はっぴーの家ろっけんの“今”」)

わたしはお節介が嫌いだ. 「おひとり」の時間が好きだから,それを他人に邪魔されたくないし,そもそも「お節介」だとわかっていながら他人のプライベートな領分を踏みにじってくる,無神経な感じがいやなのだ. この意味で,じつは「ケアニン」という表現もあまり好きじゃない. 「ケア "する" ことはイイことだ」と無条件に捉えていそうというか,ケア "される" 側のことは逆にあまり考えてなそうというか,もしかしたらケアすることそれ自体のなかに暴力や抑圧の性質が含まれている,なんて頭の

    • きみはスピーチロックという言葉を知っているかね?(かいスペイベントレポート:「OLIVE HOUSE STUDY 【身体拘束勉強会:考えるスピーチロック】」)

      どーも,介護業界のイタい新星,ブーアズナブルです. かいスペで過去に行われたオンライン・イベントのレポートを今更になって書く,という本企画も今回で3回目を数えることとなりました.一応これでわたしの手元にあるすべての借金,いや貯金はぜんぶ使い果たすことになるので,次回からはもっとタイムリーなイベントレポートになるはずです.「はず」,というのを念のため太字にしておきます(笑 さて,過去振り返り最後となる今回は,グンジさんのOLIVE HOUSE STUDYと共催で4月22日に

      • 『かいスペマガジン EDGE』爆誕???(かいスペイベントレポート:「カイゴのシャベルをもっと掘る会」 )

        「かいスペ」メンバーの運営するWebマガジンには名前がない. ——いや『かいスペマガジン』というのが一応の正式名称だ. もちろん,もっと名前っぽい名前をマガジンに付けようという話はあって(と言っても,これはわたしが勝手に提案しただけなのだけど),KAIGO LEADERSのオンライン・コミュニティの名前が "SPACE" で,英単語1字だから,例えば "VISION".広い意味での介護にたずさわるひとびとの,①働く上での,②働きはじめた頃の,③働く内に忘れてしまった「想い」

        • ケア・ストーリーは突然に!?(かいスペイベントレポート:かいスペ定例会 vol.9「家族介護当事者と考える介護スタッフと家族のコミュニケーション」)

          KAIGO LEADERSのオンライン・コミュニティ,"SPACE",通称「かいスペ」では,毎週さまざまなイベントがオンラインで行われている.その中のひとつ,毎月初めの金曜日に開催される「かいスペ定例会」vol 9.に参加してきたので,これはそのイベントレポートである. と,本当は,なるはずだったのだが,じつはこのイベントが開催されたのは4月3日のことで...,つまりもう68日も前の話で...,だから細かいところはすでに忘れてしまっていて...,しかもライター・編集者・老年

        我がお節介のコペルニクス的転回①(KAIGO LEADERS FORUM 2020 WITH コロナ時代の介護を考えよう。イベントレポート:「介護現場の変化に迫る!あおいけあ・はっぴーの家ろっけんの“今”」)

        • きみはスピーチロックという言葉を知っているかね?(かいスペイベントレポート:「OLIVE HOUSE STUDY 【身体拘束勉強会:考えるスピーチロック】」)

        • 『かいスペマガジン EDGE』爆誕???(かいスペイベントレポート:「カイゴのシャベルをもっと掘る会」 )

        • ケア・ストーリーは突然に!?(かいスペイベントレポート:かいスペ定例会 vol.9「家族介護当事者と考える介護スタッフと家族のコミュニケーション」)

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        • 【連載】(異)世界介護見聞録
          2本
        • かいスペ日記
          0本

        記事

          SHIP主催のイベントで落合陽一と下河原忠道の対談を聞いて思った介護とテクノロジーと自立支援との関係について.

          東新宿SHIP主催のイベント「シンギュラリティ時代の介護と多様性Vol2」に行ってきた.落合陽一と下河原忠道の対談を聞いて思ったのが,介護とテクノロジーの関係は今後ますます自立支援の方向にすすむということ. 介護×テクノロジーと言うと,これまでは介護する側(多くは介助者)をサポートするという発想が主だったように思う.  たとえば,介助者の腰の負担を軽減する「HAL」,夜間時の見守りの負担を軽減する「眠りSCAN」,ケアプラン作成の事務作業の負担を軽減する「CPA」などなど.

          SHIP主催のイベントで落合陽一と下河原忠道の対談を聞いて思った介護とテクノロジーと自立支援との関係について.

          【異世界介護探訪記】 ♯2 宮崎駿の描く理想の保育園(中編)

          どーも,ぶーちゃんです.「異世界介護探訪記」連載第二回をお送りいたします.前回の連載では,「宮崎駿の描く理想の保育園(前編)」と題しておきながら,実際にはその建物のかたちが丸い!と触れただけで,あとは赤瀬川原平の『四角形の歴史』やら,日本のユニットケアの事情やらへと話が脱線してしまいました.この連載ではべつに現実の介護問題を論じるための出汁にフィクションを使いたいわけではなくて,むしろフィクションで描かれている物事を丁寧にことばにしてみることで,その世界のなかに入ってみたい,

          【異世界介護探訪記】 ♯2 宮崎駿の描く理想の保育園(中編)

          【異世界介護探訪記】 #1 宮崎駿の描く理想の保育園(前編)

          どーも,ぶーちゃんです.特養で介護職員をしています.突然ですが,マガジンで連載を始めることにしました.題して「異世界介護探訪記」.介護の語りは目下,現場ベースのものが主で.現状だったり,愚痴だったり,コンプライアンスだったり,アフィリエイトだったりと,もろもろ閉塞感が漂っているので,ここではいっそのことフィクションをベースにして介護について考えてみたいと思います.映画やマンガや小説や絵画やイラストなどを素材に,そこで描かれている大なり小なり介護に関する事柄をさも実在するかのよ

          【異世界介護探訪記】 #1 宮崎駿の描く理想の保育園(前編)