御利益。

柏戦前日の土曜日。
娘を連れて岐阜県羽島市のとある人気接骨院を訪れたbooby。木曽川の堤防手前、愛知との県境近くの住宅街。アビスパの幟をはためかせる入口でアルコール消毒していると、娘の名前を呼びながら女性スタッフがお出迎え。娘は接骨院のマスコット的存在になっていて、出迎えてくれた馴染みの女性にニコニコ愛想振りまきながら、女性の息子さんの13番ユニフォームを誇らしげに見せびらかしている。
その日の最終予約のbooby。施術室からはにこやかな会話に時折悲鳴を混じえながらのいつものやり取りが響いてくる。
・・・今日はどんな事されるんだろう、変な汗をかくbooby。若干ビクビクしていると、ちょうど区切りの来院10回目ということで写真撮影から。来院するまでは意識すらしてなかった硬化した首肩は解れ、軽やかにポージング。タブレット片手にビフォーアフターを説明してくれる選手父。
治療効果は他に、ズレて水の溜まっていた左膝や、歪んでいた背骨、骨盤など多々。長年の酷使されるままに放置していたボディスタイルが目に見えて改善された。膝なんて、近所の整形外科では効果なかった部分で階段の昇り降りもしんどかったのに、最近じゃ娘を肩車してスクワットできるくらいに回復している。週1くらい寝違えてたのに最近はそれもない。
個人差は当然あるだろうけれど、少なくともboobyの身体にとっては効果甚大だった。
正直、最初は選手の実家だから話のネタの軽いお付合い程度のつもりだったんだけどな。完全に生活の中に溶け込んでしまった。
恐れ入りました。
なので現在メインで施術している右肘、もう少しやさし〜くしてくださいマジで痛いです変な声いっぱい出してますニコニコしながらグイッグイッってされてる時に「明日の試合、楽しみですね〜(◍•ᴗ•◍)」と言われても、そりゃ試合は楽しみだけど今は楽しくないです痛いだけですから!


今までケアを怠ってきた分を一括払いにするとかなり痛い思いをするので、毎日少しずつでもやっていくのがいいんだなやっぱり。そういう自己管理の意識が備わっているという事が、志知孝明の引き締った精悍な姿や、大怪我をしていないサッカー人生に表れているよ。


その日の最終予約だったので待合室奥にある志知孝明コーナーにて願掛け。

13ばんのたかあきおにいちゃんがんばれー!



そして志知パパに懐く娘。デレる志知パパ。


さて、娘の願掛けに御利益があったかどうか。
志知先生御一行の試合当日墓参りにも御利益があったかどうか。


あったと思う事にする。

アビスパ福岡、柏レイソルに1ー0、ウノゼロ完勝!決勝点は後半3分、CKからコントロールしたヘディングシュートで加入後初ゴールを決めた13番志知孝明!!
完勝と言い切ってしまおう。柏にほぼチャンスを作らせず、ピンチといえば開始早々の低空ミドルのセカンドを呉屋に詰められたところと、前半終了間際にグローリがつつき出したくらいか。あ、バックパスのヘディングもあったな、まあそれくらい。複数失点が常だった相手の攻撃が減速し渋滞にハマり続ける姿に、安心感を抱いて観ていたアビスパサポーターは結構いるんじゃないかな。かつてアビスパを含め多くのチームを蹂躪してきた柏相手でもこういう試合ができるんだな。
前草民と両SBが急激に包囲し渡金森ジョルディのプレッシャーにこぼれたボールをかっさらう。奈良グローリは強く高く激しく。撃たせるシュートは村上の正面へ。
順応し、相手と五分で鍔迫り合う事が長谷部アビスパにはできるようになっている。
四ツに組んで勝負できる自力がついているので後は戦い方。
「福岡はボール維持できず守備的だ」と言う方々、アビスパが攻勢に出ている時の敵陣で綺麗に並んだラインを見てみなよ。アビスパの守備は壁などの無機物に例えるのは不適当かもしれない。あれは網や罠や猟銃を集団で駆使するハンティングだ。通常の“ゴール”を中心に考えた場合の攻撃と守備は、“ボール”を中心に考える事で意味が反転する。アビスパゴールへと逃げ込もうとするボールを巧みに狩り続け、素早く前へ。前線で起点となれる選手がこの試合でも先発したブルーノ・メンデス、途中出場フアンマ・デルガド、締めた山岸祐也と揃っている。2列目3人のいずれかとの絡みの間、創り出した時間で後方の狩人達がボールエリアを中心にプレースピードに応じたラインを構築している。

柏ベンチの元監督の目に、長谷部アビスパのウノゼロはどう映っただろう?CBとボランチのアジア屈指のポテンシャルを元に強固な壁を造り、定置網に待ち構えていた井原アビスパとは異なるウノゼロ。一長一短、ケースバイケース。どちらが上ということではないよ?booby的に井原アビスパ最大の功績は、地域気質とは反対となる「守備の価値」をアビスパにおいて高めた点。以前なら、1ー0なんかつまらないと批難対象になっていた。アビスパの形、美学のひとつに昇華させたのは間違いなく、否応なしに納得せざるをえないアジアの壁こと井原正巳監督。だから、手法は異なっていても長谷部アビスパの今現在の実績には、井原さんが遺したものが糧として多分に含まれている。指揮官が代わっても「意識」が継続されるチームは鹿島や鳥栖に代表されるように、ムカつくが結果を残すもんだ。

柏戦の後、いくつかの柏サポさんの動画を観た。今期、アビスパに敗れた他のチーム同様に、自チームの不甲斐なさに憤慨し戦犯をあげつらいながら、勝点3をとらなきゃいけない相手に負けやがって!といったものもあった。
ありがたい。
これから対戦するチームもそういう意識で今のアビスパを軽んじてくれるのなら、見誤りの先には同様の結果が待つ可能性が高まるね。前半戦残り、アビスパよりも上位のチームは神戸のみ、仙台湘南横浜FC大分と、うまくいってないチームが並ぶ。期待はしても軽くみちゃいけんよ?ウェリントン、怖い・・・

仙台戦は土曜14時開始、直前にまた娘を連れて願掛けしてきます。13番、今度はboobyも着ていこうかね♪




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