#394 澤円『メタ思考』読書アウトプット(はじめに、序章)

澤円さんの『メタ思考』を読みました。
7回に分けてアウトプットしていきます。
はじめにと序章です。

はじめに

このような時代を生き抜くのに役立つのが、今の僕が選んでいる働き方・生き方のスタイルでもある「エイリアス」という概念です。
エイリアスとは、「別名」や「リンク機能」という意味ですが、簡単にいうと会社にいる自分や仕事をしている自分など、特定の場所にいる自分それぞれを、自分の名前をまとった分身としてとらえる考え方です。
つまり、今の会社や組織、コミュニティなどにいる自分を、自分に人生やアイデンティと同一化する必要なまったくないということ。
そうでなく、「会社には、わたしという機能の一部を提供している」「この場所では違うエイリアスに動いてもらう」というように、自分の人生をより自由に、もっと柔軟にデザインしていくあり方なのです。

P3-4

序章 ルールに縛られない発想力

多くの人の悩みを聞いていると、結局行き着くのは「他者との比較」にとらわれているということです。「毎日がしんどい」という苦しみ、「仕事が楽しくない」という不満、「将来の道が見えない」という不安、「あの人が許せない」といいう怒り・・・。そんな感情の裏には、実は他者との比較が必ず含まれています。
(中略)
「他人と比べないように」とアドバイスされても、あまり役に立ちません。むしろ、ますます比べてしまう。ならば、どうすればいいか?
頭でただ願うのではなく、能動的かつ具体的なアクションに変える必要があります。
そのアイデアのひとつが、「自分ひとりだけで楽しめるルールを考える」ことです。
他人と比較しながら、なにかで優勝しようとしても疲弊するだけです。そもそも、他人と比較することは人間の本能でもあり、頭で「他人と比べないようにしよう」と思っていてもなかなか難しい、
だからこそ「自分しかいない競技をつくる」という具体的なアクションに切り替えてしまうのが有効なのです。

P16-20  自分が勝てるルールを自分でつくる                                     

なぜ会社という場所になると、自分のすべてをいとも簡単に預けてしまうのでしょう? なぜそこに自分のアイデンティティが絡め取られてしまうのでしょうか? 人生でたくさんの時間を過ごす場所だから? 人生の意味を見出す場所だから?
僕は、そんなものは「エイリアス」でいいじゃないかと思うのです。
たとえば、会社にいるときの自分は、自分の名前をまとったエイリアスとして、私の一部の機能を提供しているに過ぎない」と考えればいいのです。そうすると、かなり気持ちがラクになりませんか?
会社の中にいる自分や、仕事をしている自分を、自分の人生とイコールにする必要はまったくありません。ましてや、会社の中での評価や出世競争などは、ただのゲームに過ぎないと考えるのです。
(中略)
自分の人生は、あくまで自分がデザインするものであり、もっと自由に自分の人生を定義していいと思うのです。

P20-22 複数の自分を使い分ければ消耗しない

それぞれがエイリアスなので、僕が与える印象は場所によってまったく違うケースもあり得ます。それは期待値の違いとも言い換えられるかもしれませんが、ある会社では「テクノロジーに詳しい人」という面が目立つかもしれないし、ある場所では「マネジメントに詳しい人」となることもあります。
(中略)
ポイントは、このとき「テクノロジーに詳しい人」や「マネジメントに詳しい人」といった面は必要なく、そのエイリアスは顔を出していないということです。時と場所によって、かけ合わせはまったく自由に選択すればいいのです。
このスタイルに慣れてくると、まるで自分を使ったゲームをしている感覚で、複数のエイリアスを、その都度適切な複数の場所に置きながら、同時並行で、軽やかに行動できるようになっていきます。
また、それくらい自分を「メタ思考」できるようになると、会社生活のストレスは相当軽減されるはずです。
エイリアスが増えれば増えるほど、ひとつの会社でのエイリアスは相対的に小さくなるので、その会社での仕事がうまくいかなくなったときの、自分なりのリスクヘッジにもなるでしょう。複数のエイリアスは、収入だけでなく
メンタルにとってもプラスになるということです。

P25-28 「特異なこと」をかけ合わせて個性をつくる

「今の会社や組織、コミュニティなどにいる自分を、自分に人生やアイデンティと同一化する必要なまったくないということ。」「会社の中にいる自分や、仕事をしている自分を、自分の人生とイコールにする必要はまったくありません。」という考え方は、会社の中にどっぷり浸かっていると、なかなか気づけない視点です。
この自分と切り離して捉えるということが本書の入口で得た知見です。
「エイリアス」という言葉が、私にはしっくりこなかったので、「キャラクターの使い分け」と置き換えて解釈しました。
会社での自分、学生時代の仲間の中での自分、家庭での自分、地域コミュニティでの自分、それぞれでキャラクターは少しずつ違ったりします。
それぞれを自分を切り離して見てみると、成長のきっかけになったり、余裕が生まれたりしそうと感じました。

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