見出し画像

トランシーバーの課題を解決 JR東日本車両センターでBONXが採用された理由

長野県松本市に位置する松本車両センターでは、車両の安全性や快適性を実現するため、日々繊細なメンテナンスが行われています。車両メンテナンスを円滑に進めるにあたり、社員同士の円滑なコミュニケーションが必要ですが、従来使用していたトランシーバーでは不自由な部分が多く、コミュニケーションにおいて課題に感じられていました。さらなるコミュニケーションの質の向上、そして作業員の安全管理を一層強化するために、この度BONXを導入いただきました。今回松本車両センターの、三浦様、百瀬様にお話を伺い、BONXの導入秘話や利用用途、さらにはBONXがチームの成長に対しどのようにコミットしたのかなど、多岐にわたってインタビューいたしました。

Q.BONXの利用方法を教えてください。

三浦様 グループで行う作業、そして遠隔地との連絡が必要な作業を行う際にBONXを利用しています。車両のトラブルがあった時には、松本車両センターの社員が、山梨県や東京都などの県外に向かい、車両のトラブルを解決するケースも少なくありません。その遠隔地に向かう過程で「今どの辺にいますか?」と連絡を取り合うほか、”車両は今どういう状態なのか”をリアルタイムに情報共有しています。そうすることで車両の修繕のしやすさにも繋がっています。

Q.BONXを利用してみた率直な感想を教えてください。

百瀬様 トランシーバーの煩雑さを解消できるハードウェアだと感じました。従来はトランシーバーをポケットに入れて作業していたため、連絡する度に出し入れする必要があり、面倒に感じていました。それに加えて点検作業中であれば、連絡するたびに工具とトランシーバーを持ち替えなければいけない不便さに悩まされていました。

またポケットから出し入れすると、他のものまで一緒に落としてしまうことがあります。車内で落とした物が原因で、お客さまがケガをされてしまう可能性も考えられるため、端末が小型化・軽量化されたことは非常に大きな変化だったと感じています。

Q.以前は使われていたコミュニケーションツールには、どのような課題がありましたか?

三浦様 コミュニケーションが上手く取れないことによって様々な課題がありました。
一つは連絡がスムーズに伝わらないことで、作業員の安全管理に問題が生じるというものです。松本車両センターで検査している車両は、9両編成が最大です。9両編成であれば車両の端から端までおよそ200メートルになるため、トランシーバーの適正距離に遠く及びません。
またトランシーバーは汎用的に使われている分、社外で使われているトランシーバーとの混信が起こってしまいます。混信が発生してしまうと、話している内容が誰に向けてのものなのか、正しい判断をするのが難しい状況でした。

Q.BONXを導入して変わった点をお聞かせください。

百瀬様 BONXを導入してから、音声を綺麗に受け取る・伝えられるようになりました。トランシーバーであればノイズが入ることが多く、車両の端と端で最長で200mほど離れているため、音声が途切れて聞こえないという欠点がありました。
しかしBONXに切り替えてからは、本当に隣で誰かが喋っているような感覚でコミュニケーションができていると実感しています。そして何より報告や連絡を聞き逃すということが全くなくなり、コミュニケーションの質が高まっていると感じています。

Q.コミュニケーションの仕方が改善されて生じたメリットがあれば、教えてください。

百瀬様 まず普段のコミュニケーションそのものが、以前と比べて頻繁に行われるようになりました。トランシーバーであれば、出し入れが面倒な分、些細なことを共有することは少なかったように思います。しかしBONXに替えてからは、サッと手を伸ばすだけで、同じ作業をしているメンバー全員に情報を伝えることが可能になりました。ここは非常に改善された部分だと実感しています。

三浦様 そして連絡にかかる無駄な時間が削減されたこともメリットの一つだと考えています。例えば車両故障を早く直さなくてはいけない状況で、連絡手段に時間を奪われてしまっては運転再開に遅れが生じてしまいます。そういった中で情報をリアルタイムにみんなで共有することができれば、1分1秒でも早く車両の故障を直すことにも繋がっていきます。
いわゆる情報のリアルタイム性にメリットを感じました。

Q.チームの成長に繋がったというエピソードがあれば、教えてください。

三浦様 情報が変化せずにしっかりと皆に伝えられることが、一番のポイントだと感じています。携帯電話からBONXへ切り替えたことで、今までできなかった「グループ全体での情報共有」が可能になりました。それによってコミュニケーションも、良く取れるようになったと感じています。

百瀬様 またこれまでは、ポケットからトランシーバーを出し入れするアクション自体が煩雑だったため、自分に関係がない内容であれば黙っていることも少なくありませんでした。
しかしBONXを導入後、本当に隣に人がいるように聞こえるようになったことで、情報を発信する側・受け取る側のどちらのやり取りも増えたと実感しています。