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【連載】20歳のとき、女一人でアメリカ大陸横断しました。〜きっかけと準備、そして出発
こんにちは、Kayoです。私は20歳でアメリカ留学している時、夏休みに電車で大陸を横断しました。
約12,000kmの大陸移動を1人でやってみた感想は「たいへんだったけど、挑戦してよかった」ということ。
涙あり、笑いありの大陸横断の一部始終をこれから挑戦しようという方々に向けてお送りします。
ご参考になれば、ぜひ。
20歳のとき、女一人でアメリカ大陸横断しました。①きっかけ
大陸横断のきっかけ
きっかけは20歳、アメリカに留学していたとき、1学期が終わった私たちは夏休みを迎えました。留学先のワシントン大学でちょっと変わった勉強をしていた私たちは、正規の学生とカリキュラムは違えど、夏休みはみんな一律に2ヶ月もらうことができました。
留学中の夏休みは2ヶ月
アメリカに1年間留学に来て最初の3ヶ月が過ぎて、早速の2ヶ月ものお休み。夏休み直前になって、そんなに長い夏休みがあると聞かされた私たちは愕然としました。
「アメリカで2ヶ月もお休みがあるって、何したらいいんよ・・・・。」
アメリカではビザの関係上、留学生はアルバイトできません。だから夏休み中は専ら遊ぶか、ボランティアに精を出すか、他の経験を積むか・・・といったアクティビティを自ら考えることになります。とはいえ私は20歳のビンボー学生。いかに「お金をかけずに」面白い経験ができるかを考えました。
その頃アメリカ一人旅が流行っていた
「夏休み、何しよう・・・」そう思いながらフェイスブックを開くと、私の一個上の先輩たちが数名、「アメリカを一周」している写真を見つけました。バスに乗って一人でアメリカの各都市を回る放浪の旅・・・・・・めっちゃしんどそうやけど、でも彼らの目はキラキラして、すっごく楽しそうでした。
「・・・・これは、やってみるしかない!!!」
そのとき私は「不安とか、恐怖」とか、微塵もありませんでした。とにかく「アメリカ一周してやる!」という想い、本能的に自分はできるとしか思っていませんでした。
行ってみることにした、女一人旅
そういうわけでやってみることにした「女一人アメリカ旅」。思いついてからチケットを買うまでの間はわずか2日間でした。
アメリカを一周する方法
アメリカ一周といえど、どうしたらいいか分からない。先輩に話を聞くも、みんなもう帰国していて、チャットが繋がらない。困った私はとにかくGoogleで「アメリカ 一周」で調べました。
するとわずかながらも、過去にアメリカを旅した人のブログがヒットし、そこからじわじわと情報を仕入れていきました。
アメリカ一周するならバスを使う。だが!!
アメリカを一周するブログで書かれていた方法には、全てこう書いてありました。「アメリカは、バスを使って一周できる」と。しかしその後には全員、こんなことを書いていました。
「しかし、超絶つらい。」
「しかし、超絶くさい。」
「しかし、超絶危ない。」
「女性なんか行くものなら、一発アウト」
と。身の毛もよだつようなコメントを誰しもがしています。もちろんブログの主は全員男性。「う〜〜ん、バスでアメリカ一周って、そんなに危ないのかぁ・・・」
アウトローなグレイハウンドバス
「アメリカを一周するなら、”グレイハウンドバス”」というのに乗らなくてはなりません。しかしその「グレイハウンドバス」がかなり危険らしいのです。
「グレイハウンドバス」は、アメリカで1番の長距離バスです。アメリカ人なら誰もが乗ったことがある庶民的なバスですが、アメリカで「誰でも」とか、「どんな〜」とかいうものは、日本人にとっては汚すぎ、危なすぎで基本アウトです。
具体的に、グレイハウンドバスというのは、アメリカの至る所を運行しています。ですので区間によっては快適で問題のないバスが走っていますが、治安の悪い区間を通る時は、ガラの悪い人が多くスリの被害が多発したり、バス停が浮浪者だらけだったり、銃で打たれたりする事件があとを絶たないということです。
「日本での危ない」と「アメリカでの危ない」は格が違います。本当に殺されかねないので、女一人で「危ない」と言われていることをわざわざ冒すことはありません。
ここで私は「バスでの一周」を諦め、もっと治安良くアメリカを一人旅する方法を探しました。
電車だと安全だという情報をゲットした
そうやってバス以外でのアメリカ旅を探していると、「アメリカの電車は安全」や、「鉄道旅が居心地もいい」という情報を手に入れました。
しかし鉄道の弱点は、「バスのようにルートがたくさんないこと」です。つまりアメリカ全土を移動するルートはあっても、止まる駅が少ない、つまり降りられる街が圧倒的に少ないということ。確かにバスの方が小回りがきいて、小さな街でもストップできることは想像しやすいと思います。
加えて鉄道だと、やはり地形上、山がちなところに鉄道は引きにくく、どうしてもアメリカを一周することはできず、横断することになります。
「一周じゃなくて、横断か・・・・・」
ちょっと悔しかったですが、アメリカ一周は、アメリカを横断してからまた挑戦しよう、と思い私は電車でのアメリカ横断を決定しました。
電車でアメリカを横断する方法
それでは以下、具体的に私が電車でアメリカを横断した方法をお伝えします。
AMTRAKの乗り放題RailPassを買う
アメリカ横断する鉄道は、「AMTRAK」という、アメリカ最大の長距離電車になります。アメリカはそもそも電車が少ないのですが、このAMTRAKは広大なアメリカを端から端まで繋いでいます。
*緑の線がルートです。
AMTRAKは、例えばワシントンDCからニューヨークまでなど、区間限定で乗ることはもちろんできますが、その正規運賃で横断するとなると、高くつきます。
そこでオススメするのが、「RailPass(レイルパス)」という、半乗り放題きっぷです。「半」とつくのは、どのくらいの期間、駅の数を利用するかによって値段が分かれてくるからです。
RailPassチケットは3種類ある
2017年現在発売されているRailPassは、以下の3種類があります。
・左は、15日間で8つの区間を渡れる(8駅止まれる)もの。値段を調べると、459ドル(=50,490円 @1ドル=110円レート)
・中央は、30日間で12の区間。689ドル(=75,790円)
・右は、45日間で18の区間です。899ドル(=98,890円)
私が買ったのは、15日間のチケットです。というのも夏休みの真ん中に父と母がアメリカに遊びに来る予定だったから。それまでにシアトルに帰らなくてはなりません。
15日間チケットの当時の価格は420ドルくらいで、円相場が1ドル=80円だったから、3万5千円くらいで買うことができました。アメリカ横断するのにこの値段は破格だと思いました。
前日までにチケットを取りに行く
私はネットでチケットを検索し、実際に買うのは窓口まで行きました。私の出発点はシアトルで、チケット窓口はシアトルの中心街から近い、セーフコ・フィールド隣の駅にあります。そこまで行き、「Can I get RailPass for 15days?」と言い、身分証明書を見せてチケットを買うことができました。
チケットを買う際には、あらかじめ、「15日間で降りる駅を全て決めておく」必要があります。あとで変更も可能ですが、手数料が発生する場合もあります。
口頭で窓口のおじさんに、何日にどの駅で降りるつもりかを全部伝えると、8枚のチケットが1綴りになったチケットをゲットすることができました。このチケットを1枚ずつ使って行くのが、RailPassなのです。
こんな感じ。
大陸横断のルートを決める
では、私がRailaPassを買うときに考えた、全区間をお伝えします。「ルートマップ」っちゅーやつですね。
地図を広げる
出発地点は私が住んでいる、地図左上の「シアトル」というところです。私はとにかく大陸横断したいため、東海岸に行きたいです。
東海岸は、北からボストン・ニューヨーク・ワシントンDC・マイアミなどの主要都市がありますが、とりあえずミーハーな私は、「アメリカ横断するなら、ゴールはニューヨークで自由の女神像に会うんだ!!」と考え、ゴールをニューヨークにしました。
この地図ではちょうどニューヨークが載っていませんが、地図右上の青丸(フィラデルフィア辺り)がニューヨークです。(画像引用:成功する留学)
ゴールをニューヨークに据えましたが、他にも私はアメリカ横断で叶えたい願望があります。その願望というのは・・・長くなって来たので、続きは次回またお伝えします。
第二話:アメリカ大陸横断記、準備編
アメリカ横断での願望→出発はシアトル。ゴールはニューヨーク。
私のアメリカ横断は、西海岸のシアトルから始まり、東海岸のニューヨークをゴールにすることにしました。
ニューヨークに着くまでにもやりたいことはたくさんあります。以下は私の「その他の願望たち」です。
願望①首都ワシントンDCに行きたい
やはりアメリカに留学している以上、首都は行ってみたいものです。いつもCNNニュースなどで出てくるホワイトハウスとはいかがなものなのか。ワシントンDCはニューヨークに近いし、絶対行こうと思いました。
願望②グランドキャニオンに行きたい
広大なアメリカで、偉大な大自然も見てみたいものです。よくアメリカ観光で名前が挙がる「グランドキャニオン」とはいかがなものなのか。ただの崖と丘ではないのか。グランドキャニオンの場所は、地図左下の「ラスベガス」の近くにあります。しかし大自然ということは、たどり着くのも難しいのでは?どうやって行けるのだろうか・・・。
願望③テキサスをドライブしたい
アメリカ映画で、赤いトヨタに乗ったサングラスの男性が砂漠を時速200kmで走る・・・てなシーンが自分のワイルドなアメリカのイメージです。いったい時速200kmも出したらどんな気分なのか・・・・テキサスの広い道をブイーーーーン!!って、飛ばしたい。テキサスは地図中南部の「オクラホマ・シティ」のさらに南部の大きな州です。
願望④とにかく自分がどこまでできるかやってみたい
いろいろ願望はあるものの、そもそもアメリカ横断などできるのか?噂によれば、シアトルからニューヨークまでぶっちぎりで行っても、4,500kmあるぞ?東京〜大阪は500km、その9倍だぞ?できるのか?
という、とにかくやったことないから「できるところまでやってみたい」という願望が第一でした。こまごました観光のプランはいいから、とにかく横断したかったのです。だから私の目標は「どんな手を使っても、横断する。ただし、お金はあまり使わない。」と、シンプルにしました。
大陸横断のルート決定! シアトル〜ニューヨークを11日間で渡ることに
そんな感じで6時間くらい試行錯誤した結果、決まった大陸横断のルートがこちらになります!
地図:成功する留学より
上のルートマップですが、シアトルとニューヨークを結ぶ間の☆マークが、中継都市になります。区間は7区間、詳細なルートは、
①左上のシアトルから出発し、南のサンフランシスコへ。
ここに行くまですでに1,300kmで22時間かかります。
②その後さらに南下し、ロサンゼルスへ。
ロサンゼルスではハリウッドを見ます。
③そこから内陸に入り、ラスベガス近くのグランドキャニオン最寄りの駅へ。
ラスベガスも行きたかったですが、20歳は未成年でカジノで遊べないため、ベガスは割愛。
④そこから果てしなく長い旅路でシカゴに行きます。この間2,600km、移動時間34時間、一日超えます。
34時間電車の中で過ごします。
⑤シカゴに着いたら最後は東海岸に行きます。日程に余裕があるので東海岸の田舎町でゆっくりします。
今回「テキサスで超高速ドライブは割愛」することにしました。アメリカで25歳以下はレンタカーを借りるのがかなり難しいとのことだったので。
⑥ワシントンDCへ北上します。
ワシントンDCには無料の博物館がたくさんあるので、見て回ります。
⑦そして最後はニューヨークで自由の女神ーーーー!!
「イエエエエエーーーイ!!!」
という予定です。チケットは15日間有効ですが、15日間ギリギリで予定を組むと台風などで電車が動かない場合にゆとりがなくなるので、11日間で移動することにしました。
だから各都市を1〜2日で周るというタイトスケジュールになります。最後のニューヨークは4日間いる予定にしました。
鉄道横断の準備
ルートマップが決まったぜい!次は持ち物の準備だ!
必須の持ち物
・チケット・・・AMTRAKのRailPass。
・パスポート・・・海外にいるときは毎日身につけておきましょう。
・クレジットカードと現金・・・場所によっては、「現金が使えない or カードが使えない」というお店があるので、どちらも必携です。
・下着、洗面道具、服。
その他の持ち物
・リュックとボストンバッグ・・・移動しながらの旅のため、スーツケースは持って行かずに、動きやすいバッグにしました。しかし今思うと、重いボストンバッグを抱えるより、小さなスーツケースを転がした方が何倍も楽だったなぁと思う。
・パソコン・・・当時スマホがなかったので、宿泊施設のWi-Fiを使ってネット検索する用に持って行きました。しかし今思うと、当時はブログも何も書いていなかったのに大きなパソコンを背負って行って、「重いVAIOを持って行くより、100円、200円出して、宿泊施設のPCを使えばよかったなぁ・・・」と思います。極力荷物は減らしましょうね。
軍資金
約2週間のアメリカ横断旅に持って行った現金は、ゆとりをもって5万円です。電車のチケットはすでにとってあるし、5万円の用途のほとんどは宿泊費になります。
だいたい一泊2,000円のホステルに10日間泊まるとして、宿代に2~3万円かかります。他は観光費用や食費になる予定です。
宿泊を予約する
最後に、宿泊施設の予約です。
ビンボー学生が宿泊するのは、「ユースホステル」という、バックパッカー宿
大陸横断中、ビンボーな私が寝泊まりしたのは、「ユースホステル(略してホステル、現在はゲストハウスなどとも言う)」という、バックパッカーが寝泊まりする安宿です。
ホステルは一泊の料金が2,000円前後と、一泊8,000円程するホテルに比べて格安ですが、値段が安いぶん、他のバックパッカーと部屋が同じになります。
意外と安全なホステル
「知らない人と同じ部屋」と聞くと、ちょっと怖いかもしれませんが、私は以前バンクーバーを旅した時にホステルを利用して、「意外と安全だな」と思ったため、今回のアメリカ横断でも利用することにしました。
なんで安全かと言うと、「旅人に悪いことを考える人は少ない」からです。とはいえ、男性との相部屋は抵抗があったため、当時は女性専用の部屋に泊まるようにしていました。
ホステルの予約は3日前がベスト
ホステルの予約は、泊まる日の3日くらい前にインターネットから予約しましょう。それ以上先の予約をしてしまうと、「台風で旅程が変わった」時などに、全てのホステルに日程変更の連絡をしなくてはなりません。
あまりに先の予定は立てない方が無難です。ホステルの予約方法はこちらの記事を参考に。関連: https://bonkayo.com/accomodation/
いよいよ出発!
さて、チケットも取り、荷物も用意して、一日目の宿も取れました。いよいよ出発です!出発は9:00シアトル発の電車です。私は無事に旅立つことができるのでしょうか!?
次回→シアトルからサンフランシスコへ。1,300kmを22時間で渡る〜
最初はアメリカ最大の州、カリフォルニア州のサンフランシスコへ行きます!しょっぱなから22時間の電車移動にKayoは耐えられるのでしょうか!?車窓からの風景は?そしてサンフランシスコはどんなところ???お楽しみに!
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