【詩・ポエム】Vol.22

『アスファルトの味』

まとわりつく何かが

ベタつきなのか

ザラつきなのか

それも分からないまま

オレは地面に這いつくばって

アスファルトを舐めた

考えたくないことばっかり考えて

見たくないものばっかり見えて

どうしようもなくなったから

オレは地面に這いつくばって

アスファルトを舐めた

そしたらよ

ホントの気持ちが分かったぜ

§

『Love Me Tender』

くだらねぇんだ　つまらねぇんだ
変わらねぇんだ　どこか変だ

雨は止んだ　シャボン飛んだ
オレも病んだ　目はブッ飛んだ

何してんだ　何言ってんだ
駆け抜けんだ　うなれFender

メロンソーダ　飲み干すんだ
かまわねぇんだ　夢見るんだ

はにかんだ　君がいいんだ
愛してんだ　ラブミーテンダー

§

『あたりつき』

オレの右目をやるからさ

口に入れて舌先で転がしな

どんな味がしたか教えてくれよ

コーラだったか

グレープだったか

どんな味がしたか教えてくれよ

当たりが出たなら左目もやるよ

§

『レインボーラムネ』

凍えていく何もかも

燃え出すハイのカス

カシミヤのマフラー

まわりくどい劣等感

明日になれば何か変わる

明日になれば何が分かる？

決めつけないで世界のあり方

そんなことしないで僕のわがまま

ラムネの色は虹色だった

あの時、確かに虹色だった

§

『あの夏とあなたとあたしの気持ち』

現実逃避を試みては
あなたを嫌いになろうとして
そっけない態度をとる

そんなあたしを見ると
あなたは不快なんでしょ？
頭で分かりつつも体がそう動かない

そんな時きまって
現れるのは自己嫌悪
あなたのこと今まで
どれだけ傷つけたの？

あの夏とあなたがとても恋しくて
二人で見た波を探しに行くわ

いつかは透明にならなきゃいけないのか
そうなることを拒み怖がるあたしは

ポジティブなあなたとネガティブなあたしの
距離はただただ遠く離れゆくだけ

あの夏とあなたがとても恋しくて
二人で見た波を探しに行くわ