【詩・ポエム】Vol.24
『恋文』
君が差し出した毒林檎は
するりとオレの胃袋で溶けていった
君が見た人間共は
きっと君を痛めつけたことだろう
それでも君に問いたい
花火のように散るなどという
幼稚なファンタジーの中に
君の居場所なんてあるのか
散るならばさっさと散ればよい
跡形もなく消えるがいい
今すぐそのペガサス座の横でほら
その時、初めて君が完成するのだから
季節はずれの花火なんて
誰も見ちゃいないさ
§
『ドッペルゲンガー』
どうしたオレの紛い物
もう終わりか?
息の根とめてやるから
かかってこいよ
オレはオレだけど
お前はオレではない
オレはお前だから
お前の思考ぐらい読めてる
どうしたオレの紛い物
脳が足りんか?
たまには褒めてやるから
笑ってみろよ
§
『少年史』
甘ったるい濃度を
水で薄めてかき混ぜた
伸びていく
膨らんでいく
大きくなっていく
ゆっくりと徐々に
それでいて
あっという間に確実に
そうやって
君の喜びに満ちた顔を
ずっと見ていたい
§
『金平糖の甘さ』
金平糖の大量摂取で
君は死んだらしい
大人たちはそれを
笑ってみせたが
僕は何だか切ない
だって星を飲んだから
星になってしまっただなんて
そんなのあまりに滑稽だろ?
§
『フカカチ』
錯乱した言葉が散乱
氾濫しそうでわからん
絢爛すぎるその反乱
たまらん君の淫乱
ごらん、こんなの産卵
所詮はただの言葉遊び
言葉の卵を産み落とす
言葉なんて大したものじゃない
孵化するまでその日まで
大事なことはそう
ここでは言わん
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