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写真も何もないけど心に刻まれた思い出の「食」チャレンジ

写真も何もないけど心に刻まれた思い出の「食」チャレンジ③

「トムヤムクン」

私のいまの料理人としての
スタイルに至る
出逢いの一品

トムヤムクンを知らない人のために
Wikipediaより
以下
~~~

「トム (ต้ม)」は煮る、「ヤム (ยำ)」は混ぜる、「クン (กุ้ง)」はエビのこと。エビ入りトムヤムスープという意味であり、他にも鶏肉やイカ等、他の食材入りのトムヤムスープもある。鶏ならトムヤムガイ(ต้มยำไก่)、魚肉ならトムヤムプラー(ต้มยำปลา)、イカならトムヤムプラームック(ต้มยำปลาหมึก)となる。 ココナッツミルクの有無によって淡麗なナムサイ(nam sai, น้ำใส)と乳濁したナムコン(nam khon, น้ำข้น)に分かれる。レモングラスを使った酸味のある味が特徴。世界3大スープの1つとされる…

~~~~

とあります。
私の料理人キャリアは複雑なのですが
トムヤムクンに出逢ったのは
二十歳のころ
ロイヤルホストで接客業に喜びを覚え
仕事に初めて前向きに取り組む姿勢になれたころ。
ロイヤルホストでは
年に4回ほど
「フェア」を行います(当時)
年末年始は
「ステーキフェア」
夏には「カレーフェア」
が定番であって
春と秋に
さまざまな国やカテゴリーで
ファアが行われてました。

フェアが行われる前には
そのフェアの商品知識を当然学びます
価格やセットの仕方といったオペレーションはもちろん
料理の名前の意味や由来
地方の場所や場合によっては歴史なども

その当時
私は
調理学校を夜間で通いつつ
深夜の時間にロイヤルホストで接客としてアルバイトで働いてましたが、
時間帯責任者って立場にまでなっていたので
商品知識に関しては
完璧にしなければと気合入れてました
でも
楽しかった
学校での勉強を楽しんでこなかった私ですが
目的と責任と使命感のある学びは
楽しかった。

「タイ料理フェア」
覚えることおおすぎ(笑)
メニュー名覚えるのも大変
でも
そんなことよりも
何が大変かって
ナンプラーの香り
パクチーの匂い(←悪意あり)
びっくりするくらいの辛さ
全てが苦手で、、、
試食しても
美味しいと思えなかった、、、、

でも
お客様にお勧めするという矛盾が大変でした。
そんなある日
出来上がったトムヤムクンをお客様に運ぶとき
いつも思う
(わ~~~この香り苦手、、、)
って笑顔とは裏腹ないつもの心の声が
何回も何日も運んだその日
(ん~~なんか、、おいしいそうな気もしてきた?)

ちょっと前向きな心の声に

お客様の反応も賛否両論で
取りつかれたようにファンになって通う方もいれば
興味本位でオーダーしたものの
一口でギブアップって方も。

私もギブアップの方を見るたびに
(解りますよ、勧めておいて何なんですが、私もギブアップ派です)と共感していました
でも
鬼リピートする人もいる、、、
気になる!
しかも
毎日香りを嗅いでると
美味しいんじゃないかって気になるのです。

ロイヤルホストでは店舗によって(地域)価格は違いますが
メニューそのままを何パーセントで勤務中はオーダーできる「従食」というシステムがあります
賄いではないのですが
メニューそのままを半額くらいで食べれるシステムです
休憩中
「トムヤムクン」をその
従食のシステムでオーダーし
頂きました
後悔しました

ダメでした(笑)
いや
行けると思ったのですが
酸っぱいし
辛いし
パクチーカメムシだしで
無理でした。

でも
そんなトライ&エラーの
三回目です

「あれ、、、うまい、、、あれ?俺どうした?」
最初自分を見失ったのかと思いましたが
うまいのです
辛さの奥にある唐辛子の香りと甘さ
スープに溶け込むスパイスハーブのバランス
パクチーに至っては
明日からカメムシ食べれるんじゃないかってくらい
虜になるほど。

このトムヤムクンを愛してしまった瞬間を境に
ココナッツミルクのなんとも言えないタルサが無理だった
グリーンカレーも
圧倒的な辛さとあり得ない甘酸っぱさにパパイヤを青い状態でサラダとしていただく
ソムタムタイも
どんどん制覇し
気付けば
休みに日にも
ほかの店舗に食べに行くほどのハマる始末。
その後は
フェアが終わっても
タイ料理店に通いましたし
タイ料理の専門書も買いました。

私の「食」に対するいまの方向性を決めた一品
「トムヤムクン

これが
いまも強烈に心に刻まれた「食」です

・人生で強く記憶に残っている食を七日間一食毎日紹介する
・写真もないが記憶を頼りになるべく詳しく紹介してみる
・食に対しての啓蒙活動にしようって下心は出さないよう努める

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