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2019.10.19 「あらためて考える子どもの貧困のこと」@山梨市

約7人に1人の子どもたちが「相対的貧困」状態で暮らしています。
困難な状況にいる子どもたちの背景にあるのは孤立。

孤立によって意欲や人への信頼感がなくなり、それがさらなる孤立を招き、貧困が世代間連鎖してしまう。そんな負のループから脱却するために、私たちはどんなことができるのでしょうか?

これから山梨市でどんな取り組みができるかを地域の皆様と一緒に考えるため、「あらためて考える子どもの貧困のこと」と題してワークショップを開催しました。

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ワークショップの実施概要

日時:2019年10月19日(土)13:30-15:30
場所:山梨市 三富基幹集落センター 1F和室
内容:
1. チェックイン
今日は4〜5人のグループで円卓に座っていただき、まず初めにグループの皆さん同士で自己紹介する時間を作りました。
・お名前
・ご所属
・好きなものや趣味
・今日の期待や知りたいこと
をお話いただきました。

2. 趣旨説明
「子どもの貧困」についてメディアで取り上げられる機会も増え、居場所づくりや子ども食堂などの取り組みが山梨県内でも広がっています。ここ山梨市でも様々な取り組みが行われています。

ただ、まだまだすべての子どもたちに届けられていないのも現状。
居場所を必要としている子どもたちは、まだまだ地域にいると思っています。

この全3回の研修を通して、子どもの貧困に関する地域の現状をお伝えし、実際に地域に様々な居場所がこれから立ち上がっていくことを目指して開催しています。

3. 山梨市の子どもたちの現状と取り組み
山梨市の現状ということで、山梨市役所福祉課の竹下さんから山梨市内の小中学校の生徒数や就学援助率などについてお話いただきました。

そのあとは山梨市で行なっている学習・生活支援事業B@SE(ベース)の活動紹介を、NPO法人bondplaceの田邉からお話しさせていただきました。

最後に、山梨市でガバメントクラウドファンディングを活用し実施している「子どもの笑顔づくり支援プロジェクト」について、山梨市役所福祉課の小山さんからお話いただきました。

ガバメントクラウドファンディング®(GCF®)とは
https://www.furusato-tax.jp/gcf/about

4. 感想共有・質疑応答
ここまでのお話を踏まえ、グループの皆さんで感想をシェアしていただき、皆さんからのご質問にお答えしました。

5. ワークショップ
・「箱」を作ってください!
テーブルに置いてある折り紙やマスキングテープ・はさみなどを使い、自由に「箱」をつくっていただきました。

・箱の「強み・いいところ」を洗い出す!
自分が作った箱をグループの皆さんに発表し、みんなでお互いの箱の「強みやいいところ」をとにかくたくさん洗い出しました。
綺麗な色使いですね!小さいのが逆に持ちやすいですね!といった具合で、とにかくみんなの箱を褒めまくります。

・箱の活用方法を考えてみる!
最後に、先ほど洗い出した箱の強みやいいところを踏まえ、「どうやったら誰かの役に立つのか?」「どんな使い方をすれば誰かを喜ばせることができるのか?」を考え、アイデアを出し合いました。

黒い箱を「みんなの暗い気持ちをしまってくれるんです!」という活用方法のアイデアが出てきたほか、それぞれが作った箱を組み合わせてコンパクトに収納できるお道具箱というアイデアも出てきました。

6. チェックアウト
今日のワークショップで気づいたこと・感じたことなどを、ポストイットに書いていただき、それをグループ内で発表していただきました。

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ワークショップの意図や運営側の思いを紹介

今回の箱を作るワークショップを通して、子どもたちと関わる時に意識してほしいことを体験してもらいたかったんです。
自分が作った箱をみんなに発表する時、どうしても「他の人よりも下手くそで…」とか「全然うまくできなくて…」と言ってしまいがち。この箱を自分自身や子どもたちに置き換えても一緒です。どうしてもいいところよりも悪いところ・直したほうがいいところのほうが目につきやすい。

だからこそ、あえて意識してその人の強みやいいところに着目することが大事なんです。その人の強みに着目する。そしてその強みを活かすには、どんな場や環境に繋げていけばいいのか?を考える。

これからいろんな場で子どもたちと関わったり、自分自身で場づくりをしたりするときに、ぜひこの「ストロング視点」と「エコロジカル視点」を忘れずに持っていてほしいと思い、こんなワークを行いました。

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参加者の皆さんの様子

「子どもは人形でもサンドバックでもないと改めて思いました。子どもの心や命、未来を大切に守っていきたい。」

「自分1人じゃ何もできないと思っていたところだったので、周囲の色々な立場の人々と接することで、私自身、また子どもの世界が大きく変わるんだと思いました。」

「その子を変える」のでなく、「その子の強みをどうしたら生かせるか、強みを更に伸ばせるか」の視点を常に常に持てる人に私も成長したい…

こんな感想をお書きいただきました。
いろんな世代や立場の人たちと一緒に話すことで、アイデアが広がっていくことも体験していただけたかなと思います。

また年明けに次回の研修の開催を予定しています。
詳細が決まり次第、告知させていただきますので、興味のある方はぜひB@SEのホームページ・Facebookをチェックしてください!



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