34歳 難病バットキアリ症候群の男がされた突然の余命宣告③

そうして何となく軽い気持ちで移植外来の方に診察を受けに行ったけど、実際にそこで受けた話は衝撃だった。

「ここまで悪くなる前に気づく事はできなかったの?検診には行ってたんだよね?」

とてつもなく神妙な面持ちでそう話す先生に驚きを隠せなかった。移植待った無しという状況はなんとなく覚悟はしていたものの、生体肝移植すらもう手遅れ。
完治には脳死肝移植しかない。
※移植には2種類あって親類から肝臓の一部を貰うのが生体肝移植。脳死肝移植はその名の通り脳死ドナーからの移植です。ただ、脳死移植はとても数が少なく順番が回ってくるまでかなりの時間を要する。

「とにかく出来ることをやろう。なるべく早く移植待機のリストに入れてもらうようにするから、その間でも腹水抜いたり出来ることをしましょう。」とのこと。

そして最後に「このまま行ったら長くて1年」と、、
両親、妻、絶句。
帰りの車の中は誰も喋らない。その日は家族の前で声を上げて泣いた。

悲しいというか、申し訳なさ。両親より先に死ぬこと。
自分を選んでくれた妻を残して死ぬこと。そんな感情が大きかった。
ここまでが余命宣告までの概要。次の日から入院し治療が始まる。
明日以降は治療の内容など書いて行こうと思います。


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