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B級・Z級映画感想詰め合わせ

 PCフォルダの中にあったジャンルや出来栄えはごちゃ混ぜのB級・Z級映画の感想です。保険を掛けますが酒飲みながら見てそのままの勢いで書いたものが大半です。

・『ムービー43』2013年 ピーター・ファレリー 他

 オムニバス形式のコメディで演技と映像の質は高いが全体通して評価できる点はそのくらいしかない。

 コメディとして笑える部分もあるが、大半を占める下品または不快な部分で打ち消している。初めに少しだけ期待させる内容の話が続いただけに後半の酷さが際立つ。

 面白い話も今の時代なら探せばYouTubeで代わりになるものも見つかりそうというレベルで、豪華俳優陣という事を除いて考えるとお金を出してみる程ではないし豪華俳優陣ということを含めて考えるとむしろ「こんな作品作るな」となる。

 あまりにも内容が酷くて同性の友人とも見る気にならない。というか1人でももう見ようと思わないしそもそも見なかったことにしたい。

・『ズーム 見えない参加者』2022年 ロブ・サベッジ

 低予算映画ホラーと考えれば十分な出来だと思う。

 ホラー映画をしっかり見るのは初めてなので、漫画やネットで見る話によるイメージにはなるがホラーの基本に沿った展開だと思う。Zoomらしさを利用した演出もあるが、もう少しその辺を生かした演出やストーリーだったら良かったかなと感じる。エンドロールとその後のNGシーンが製作側の楽しませたい心を感じて個人的には好き。

 全編Zoom撮影は初の試みということで良くも悪くも伸び代があり、今後シリーズ化して改良と変化を楽しみたいと思った。

・『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』2006年 ラリー・チャールズ


 内容も実際に撮影として行っていることも酷すぎるがあまりにも酷すぎて爆笑(でも強いお酒がなかったら失笑だったと思う)。

 序盤はただのブラックジョークコントという感じだったが、後半になるにつれてあらゆる人間をド派手に巻き込んで勢いもついてくる。ボラットらの言動だけでも十分酷いが、相手に際どい発現や反応を引き出させるのが最高で最悪。この映画の酷さを煮詰めたロデオ大会とボラットの狂気を超えた宗教団体のシーンは特に凄い。

 下調べ一切していない状態で見てから解説などを見たかった。

・『魔の巣 Manos』1996年 ハロルド・P・ウォーレン

 とにかく出来の悪いZ級カルトホラーとして有名な作品だが、評判通り予算・ストーリー・演技・音楽・映像編集と全ての面においてレベルが低い映画だった。

 BGMの雰囲気作り、いきなりの大声など子供騙しやハッタリでもちゃんと怖がらせることができる映画は立派だと思う。映画として真面目に評価できる部分があるとしたら一応タイトルにちゃんと意味を持たせていること、大まかなストーリーとしては筋が通っているというか理解できなくはない事の2点。

 悪い点はいくらでもあるが書いていたらキリがないのでやめる。

・『プラン9・フロム・アウタースペース』1957年 エド・ウッド

 「史上最低の映画」の1つとして見た本作だが、予想よりは創作としての体を成していた。話と映像共にテンポが良いところは評価できる。

 もっとも出来が悪い映画なのは事実で、話の展開は非常にツッコミどころ多い上に映像やセットに関してはあまりにもお粗末。ただ話の大まかな起承転結は成り立っており、出来が悪くても最後まで映画を作り通したエド・ウッド監督には素直に敬意を持てる。

 様々なツッコミを入れたくなる一方、「自分はどんな出来になっても一本映画を作り通して世に出す映画愛と勇気はあるか」と問いかけたくなる愛すべき駄作。

・『アタック・オブ・ザ・キラートマト』1978年 ジョン・デ・ベロ

 あまりにも馬鹿馬鹿しい内容が人気を呼んだZ級カルト映画して有名な映画。有名パニックホラーの“鳥”を引き合いに出して大量のトマトに街を襲わせるという発想は確かに天才だと思う。

 ただ作品全体に関してテンポはあまり良いとは言えず、ツッコミどころしかないが盛大に笑い飛ばせるものかと言われると微妙なところ。チープで怖がらせる気皆無のトマト軍団や頓智気なキャラクターたちなど、カルト的な人気を持つ理由も理解できる。しかしながら、少し前に見たプラン9があまりにも酷かったせいで衝撃が薄い。

 最低限の常識と才能を持つ人がちゃんとウケを狙って作った作品、という印象で良くも悪くも「想像を超える酷さ」はなかった。ミュージカルパートは映画内で一番気に入った要素。

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