【日記】とくに解決しない話

単刀直入に言って自粛疲れをしている。

もうすぐ緊急事態宣言も解除となり、徐々に元の生活に戻るためのロードマップも出た。長い道のりではある。私の思い描く「気軽にふらっとライブに行ける」「なんの気兼ねもなく旅行に行ける」ような理想の日常はまだまだ先である。
とはいえ、友人と飲みに行ったり、映画館や美術館に行ける日常はもう目の前だなあとちょっと嬉しいと共に、第二波でおじゃん……なんてことも考えてしまう。

解除による期待と不安は人それぞれあるに違いないが、そんなことを言われても私が今とても自粛疲れしている現状は変わらない。急に解除になった途端元気なったりはしない。

元来、買い物に飲み会に、映画に美術館・博物館、イベント、ライブ、旅行……とまあフットワーク軽すぎ芸人なので、呼ばれれば行くし、気になれば行くし、当選すれば行く、という感じでどこへでも出かけ回っていた私にとって、外出自粛ほど堪えるものはなかった。
一方で、満員電車が嫌いで早起きが苦手な私にとっては、自宅勤務は願ったり叶ったりではあった。
だが、結局は外出が出来ないストレスがそれに勝ってしまった。

実のところ外出自粛だけのせいではないんだけれども、自粛疲れの結果、たまに買い物などの必要な外出で外に出ても、今までの半分の時間で倍疲れるようになってしまった。筋トレを始めたのにこうなるということは、体力の問題じゃない。人出が多いと感じるラインが下がったので、2、3人レジに人が並んでいるだけで心が折れる。
自粛が解除されても、きっとこういう状態ではやりたかったことをやる気力も湧いてこない気がする。

きっと私は恵まれている方だ。緊急事態宣言よりも前からリモート環境が整い、自宅勤務と時差出勤が許されていた。今も自宅勤務だ。感染リスクの不安からはいち早く逃れられている。いい職場環境であると思う。
給与への影響も少なく、ルームメイトがいるので孤独に苛まれることもなく、特に生活に困っているわけでもない。
趣味もたくさんあるから、家で出来るものや最近やっていなかったことをやったりもして、おうち時間を楽しんでいると思う。

でも、それでも、自粛に私は疲れている。
リスクを背負って働いてくれている人や、休業をせざるを得ない人、収入に影響がある人や、それこそ実際かかってしまった人やその家族。そういう人と比べたら私はまったく問題なく生活ができていると言えるだろう。
そういう立場にいる以上、疲れている、だなんて言ったらどうなんだろう……と思って「私って引きこもり苦手なんだな」とか「早く旅行とかできるようになったらいいな」なんて言ったりはしたけれど「自粛に疲れた」という言い方はしないように気をつけていた。
けれど、そんなことを考えるのももう疲れた。解除されたら、少しずつ社会が、ちょっと形を変えながらも日常に戻っていくんだろうけれど。私はそれに合わせて戻っていけるんだろうか。日常を過ごせる自分を取り戻せるんだろうか、とまた新しい不安と疲労が募る。
日常が勝手に戻ってきたところで、この疲れは解決しない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?