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新しいお寺の可能性「DODALOカード」>南無阿弥陀仏へのコード付き。

最近お寺で始めた新しい座談会の形式がとてもいい。
それは三条別院で考案された、
DODALO?カードというカードを使う。

このカードには、だれもが自分ごととして考えられるような
質問が書かれている。(カードは24枚)
例えば、「一押しの食事屋さんはどこ?」「時移動するなら過去?未来?」「目玉焼きにかけるのは何?」「心に残っている「出会い」を教えてください。」「靴にまつわる思い出は?」など、
内容は身近なことに関することばかり。
この数十枚のカードの中からフリーダムに一枚をひいてもらい、
座談の中心にする話題を決める。カードを引いてすぐは
なかなか話す内容も浮かばないので、数分の時間をとる。
さらに正法寺では、グランドルールを設けることにしている。


ルールの内容は、「パスもOK」「他者の話はここにおいて帰ろう」「比べるのをやめよう」など、そんなこと分かってる!

と言われそうでも、これをきちんと確認しておくのとしないのでは、
その後の受け止めが随分と変わるので少々嫌がられても
きちんと毎回確認しておくことがとても重要だと思う。
正法寺は模造紙に手書きで書いたものを用意している。
少々強制力のあるものほど、手書きにするなどの工夫をしておくと
伝えるときに柔らかさが伝わってやりやすいと思う。

さて、テーマが決まったらいよいよ座談へと移る。
正法寺では誰が話している人か、
「その時々の中心者」をはっきりするために
マイク代わりに「ぬいぐるみ」を回すようにしている。

始めた当初は一人一人が話す時間も時計で測った方が
話過ぎてしまう方を避けられるからいいだろうと考えていたが、
それはなくてもみなさんある程度の長さで終わられるようだ。
それでも話し込んでしまい長くなりそうな場合は、
進行者がうまく繋げられれば、たいていうまくいくようだ。

実はこのカード、カードのテーマをみんなで話して終わり。
ではない。そのあと、カードに記載されたQRコードをスマホ等で
読むと、テーマに対するインタビュー記事と、テーマに合わせた法語、
テーマに合わせた法話、がネット上に出てくる仕組み付き。

それを進行者がみんなの前で音読する。ように正法寺ではしている。
そうすると、テーマに関する新たな話にうなずき、
さらに仏教ではそのテーマについてこう考える、ということを
聞くことができ、じっくりと耳を澄ませることができる。

なんて素晴らしい仕組みだろう。

このQRコード、というのが南無阿弥陀仏への入り口になっている。
このコードがなければそこで行われたのはただの自由な雑談に
なりかねない。やっぱりフリージャズ、よりワンコードでもあった方が
聴きやすくなるのと同じ?だろうか?
いままで話していた雑談には、人間の深いところにある何かが
隠れてますよ、気づいてますか?と仏教の方から聞いてくる。
そしてそれが聞き手に届くとそれに「ハッとし」、
聞き手に「効い」てくる。
さらに最後のまとめとして、その日法話をされた(正法寺では法要の後の座談会だったので)ご講師や住職にひとこともらう。
という時間を作ってみたら、これまた面白い。
法話では絶対出てこないような話もどんどん出てくるではないか。
コールアンドレスポンス、というのは教会で黒人が歌うゴスペルだけに
あるのではない、お寺にだって起こるのだ。と思った。

このDODALOカード、南無阿弥陀仏へのコード付き。
は、真宗寺院の新しい可能性をとても含んでいると思っている。

みなさんも使ってみてはどうだろうー?





今後お寺の坊守【BM】を盛り上げるための資金にいたします。