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GDQ HOTFIX参加レポート。

 こんにちは。ぼんぼんです。

 この記事は先日11月27日にGDQ HOTFIXに参加した際の体験談や感想記事です。最近、日本勢でもHOTFIXに参加する方がちらほら見受けられるようになったのと、参加に関する記事が少なかったので記録として残せたらと思います。


簡単に自己紹介
私は主にカスタムロボシリーズのRTAを走っています。
気になる方は下記のリンクから記録などをご参照ください。
TwitterやTwitchでも活動を行なっております。

Twitter, 
Twitch
Speedrun.com


GDQ HOTFIXとは

 世界最大級のRTAイベント、Game Done Quick(GDQ)のTwitchチャンネルで運営されており毎日何かしらのテーマに沿ってRTAが披露されています。各アーカイブ動画もGDQのYoutubeチャンネルに投稿されます。イメージしやすいものとしてテレビ番組が挙げられ、それぞれテーマを取り扱う番組が数種類あり、日, 月, 火,~,土と各曜日、配信時間帯が振り分けられています。
(GDQ HOTFIXのHPリンク)

 代表して何件か番組をピックアップして紹介します。(日時は日本時間表記であり、アメリカの東部標準時から+13時間での表記です。)

The Bargain Bin (火曜日 AM9時~)
20$以下(アメリカドル)で購入できるゲームのRTAが披露されます。
She is Speed (火曜日 PM0時~)
女性走者が女性キャラクターを操作するゲームのRTAが披露されます。
No Category Left Behind (木曜日 AM9時~)
カテゴリーエクステンションのカテゴリのRTAが走られます。
Speedruns from the Crypt (木曜日 PM0時~)
ホラーゲームのRTAが披露されます。
Going Place (日曜日 AM3時~)
ポータブルゲーム 又は ある特定の国でしか発売されていないゲームのRTAが披露されます。
Think Fast! (日曜日 AM6時~)
RTAレース中にクイズが出題される番組です。回答時間と正解数に応じてクリアタイムが差し引かれ、最終的なタイムが競われます。

 自分はその中でも「Going Places」という番組に参加しました。


参加することになった経緯

 GDQ HOTFIXに参加する方法として公式HPにある応募フォームから申し込むことが主であると思われます。応募フォームは期日などなく常時オープンにされているため、多くの人が申し込めるイベントです。
 もう一つは、海外のコミュニティに参加されている方で、走者として参加しようとしている他の海外勢の方から一緒に参加しようと誘われHOTFIXに参加するパターンです。
 おそらく後者が多いパターンだと思います。(私の個人的な感想です)

 今回、私はこれらの経路ではなく、Going Placesを運営されているホストの方からTwitterのDMにて直接参加のお誘いを受けました。

 下記、こんな感じの内容でDMが届きました(イメージ)。

ホスト:「やあ!ぼんぼん!!君のAGDQ2023の応募リスト見たけどカスタムロボV2をHOTFIXのGoing Placesっていう番組で披露してみない??興味あったら是非教えて!!」

 なんと落選した私のAGDQの応募リストを見てホストの方が声をかけてくださったのです。今回参加したGoing Placesはある特定の国でしか発売されていないゲームにも焦点があてられている番組です。私はAGDQ2023応募リストのカスタムロボV2の応募文に”日本でしか発売されていない為、このゲームを紹介したい。海外のカスタムロボファンはこのゲームの英語版のリリースを待望している。"なニュアンスの英語文を記載していたため、この応募文がホストの方の目に入り声をかけていただけたようです。

AGDQ2023応募時のゲーム提出欄抜粋


本番当日までに準備したこと

 本当に急な出来事でした。DMで連絡いただいたのも出走日の10日前でしたので、そこから本番当日まで自分にとって怒涛の急ピッチでの準備期間となりました。

ホストの方との連絡のやり取り

 TwitterでのDMのやりとりからはじまり、具体的な出走日や参加する番組のテーマ、解説者を呼ぶかどうかの軽い説明を受けました。その後、自分のDiscord IDを伝えHOTFIXサーバーに招待していただきました。サーバー内でGoing Placesの権限を付与していただき、参加する上での諸注意(GDQのTwitterアカウントで名前を公表することへの同意など)や、配信設定のドキュメントに目を通しておくようにと指示されました。

 また通常ですとGDQやHOTFIXの登録フォームも入力する必要があるようなのですが、私の場合はAGDQ応募時の情報からそのままHOTFIXの申し込みにも反映させると言われたため、記入する必要はありませんでした。

配信設定

 Discordサーバー内で共有された配信設定マニュアルにのっとり進めます。基本的にはSGDQやAGDQのオンライン参加する場合と同様の設定で、マニュアルも共通の物だと思います。マニュアルの中にあらかじめ所定の配信設定が完了しているOBSを別途ダウンロードするよう指示されてあり、ダウンロードリンクも添付してありますがWindows専用のファイルになっています。

 私は本イベントにはMacで参加する関係で、別途ホストの方にWindows版と同様なMac用のOBSシーンとオーディオフィルタのプラグインを送っていただきました。残りの配信境設定や出力解像度設定は手動で行い、なるべくマニュアルと同様な状態に自分で設定しました。

 マニュアルはもちろん全て英語で記載されていますが、翻訳機を使えばどうにかなるレベルだと思います。また英語がさっぱり分からなくても普段からOBSの細かい設定まで慣れている人はマニュアルに添付されている設定画像を見て難なくこなせると思います。

Tech Check

 Tech Checkとは配信チェックのことです。こちらもSGDQやAGDQと共通している事だと思いますが、出走本番の24時間以上前までに自身でOBSの配信設定を完了させ、配信チェック担当の方に自分の配信を確認してもらう必要があります。

 配信チェックを行う日程もDiscordサーバー内で共有されたカレンダーから予約を行います。配信チェック担当の方の対応可能時間が一覧で表示されており、自分の希望する時間帯を選択し予約します。この表示されている時間は、自分のGoogleアカウントで登録している国のタイムゾーンに置き換わって表示されています。枠としては1枠15分であり、日本時間の23:30~09:00間が予約可能な枠が多い印象でした。(日本とアメリカの時差の関係だと思います。)

解説者向けドキュメント作成

 私が参加したGoing Placesのテーマでもある、"ある特定の国でしか発売されていないタイトル"でもある通り、カスタムロボV2は日本でしか発売されていません。ということは日本語版しか存在しません。直近でNintendo Switch Onlineでのカスタムロボシリーズの追加がありましたが、日本でのみしか追加されておらず、海外の方々は日本語版しかプレイできない状況です。よって海外勢は自国の言語でプレイした経験がなく、ストーリーや登場するキャラクター、パーツなども完全に理解していない状態なんですね。RTA走者も日本人走者しかいない現状です。

 なので解説者向けに資料作成を行いました。まずは海外の対戦勢コミュニティサーバー内で、英語で記載されたカスタムロボV2関連のドキュメントやHPが存在しないか情報収集を行いました。そこでストーリーや通常攻略に関して記載されているHPリンクを共有してもらい、解説者の方に投げました。

 また追加で、RTAチャートを簡単な英語を用いて作成し共有しました。幸いなことに解説者の方はGC版カスタムロボの走者であったため、共通のゲームシステムやパーツなどは理解されており助かりました。


苦労したこと

 一番苦労したのは配信設定です。私は普段からそこまでOBSの設定を細かく行っていなかったのと、GDQ関連のイベント参加自体も初めてだったので、普段さわらない箇所を設定するのに手こずりました。

 またGDQではOBSの仮想カメラを用いてDiscordでも同時に解説者やホスト、イベントの配信担当者にゲーム画面を共有することを推奨されています。私はこれまでDiscordを使ったそのような経験がなかったので画面共有の仕方もゼロからのスタートでした。MacだとOBS上のゲーム音声を画面共有に乗せられなかったので、仮想音声チャンネルのインストールも色々と試しましたがうまくいかず、画面のみの共有も自分のPCスペックが足らずカクツク始末。今回はDiscordでの画面共有は間に合わないと思い断念しました。結果的にホストや解説者側は、当日の配信先である配信画面を確認する方法を取っていただきました。

 なんやかんやで15分の枠しかないTech Checkも、私の場合1時間も要してしまいました。けれどもチェック担当の方は親切に対応してくださり、自分の持っているPC環境で最適な配信状態になるまで試行錯誤の指示をしてくださりました。申し訳なかったですが、本当に感謝です。

 実は私のオンラインイベントの参加経験として、出走日の2週間前にウェブカメラを用いない別イベントに参加したことがある経験だけでした。普段の配信もそうですが、ウェブカメラを用いない場合はスペックの超低いWindowsPCを使用しています。しかし海外イベントに参加する場合はウェブカメラ有で参加したい自身の想いがありましたので、普段配信で使用していない多少性能の良いMacPCを使用しました。

 このオンラインイベント参加経験の少なさと、普段使っていないPCで参加したという2点がトータルでより苦労を招きました。


本番当日

 本番当日は出走時間の30分前からDiscord内のボイスチャンネルで、走者、解説者、ホスト、配信担当で集まり諸注意の説明を受けました。

 HOTFIXは走者や解説の方、また走られるゲームのことをよく知らないホストが会話をしながら進行するフランクなイベントであることは理解していたので、自分も英語で会話しながら走りたいと思っていました。なので出走の前に「僕も自分で少し解説したり2人の会話に混ざりたいから、僕に話しかける場合はゆっくり喋って!!」との旨を事前に伝えていました。しかし実際にスタートし会話が始まるとネイティブが話す英語は速い速い(汗)。会話の4割程度しか聞き取れず、何度か問いかけられても理解できず話し手に謝罪する場面や、ゆっくり別の言い回しで再度問いかけてもらう場面も多々ありました。正直、ゲームに集中することより英語を聞き取ることに集中してました。それでも普段Discord内で文章でしかやりとりすることのなかったコミュニティの解説者を含め、カスタムロボをあまり知らないホストの方とも、直接自分の言葉でコミュニケーションとれた事は楽しいし嬉しかったですね。

 あとホストの方がイギリス人、解説者がカナダ人だったので、それぞれで若干英語のイントネーション違くね!?って感じました。日本で行われている英語試験のTOEICでもアメリカ英語やカナダ英語、イギリス英語、オーストラリア英語を話す人物がリスニング試験で登場しそれぞれの聞き分け力も試される通り、こういう場面で必要になるんですね!って身をもって感じました(笑)。

 また事前に3時間枠の番組に対し、ESTの半分を経過するタイミングで走者や解説者、視聴者がトイレに行ったり飲み物を飲めるよう5分の休憩時間を設けようと提案がホストからされ、タイマーをRTAの途中で止め休憩時間を設けるくらいフランクです。

 走り自体としては普段負けることのなかったラスボス戦で1敗してしまい、走者&解説者&ホスト&Twitchチャット間で「Noooooooooo!!!」という言葉と文字、ボイスチャット間で笑い声が響き渡りました。まあフランクなイベントですし、これはこれでイベントうけしたのではないでしょうか(笑)。タイム自体は1敗したにしてはまあまあ良いタイムで走りきることができました。


おわりに

 感想を一言でいうと「また出たい」です。

 今回は急に決まり機材の準備がままならない状態での参加でした。ここだけの話、当日の配信に乗っていた私の声はiPhoneでDiscord通話に参加したiPhone用のイヤホンから拾われている音声でした。なので通話用のイヤホンの上からゲーム音声のヘッドフォンを被せ、通話音声もゲーム音声も別口から聞くというダブルサンドイッチ状態です。

 次回また参加する機会がありましたら機材面での準備をもう少し向上させて参加することと、英語力をネイティブの会話に混ざれるレベルまで向上させて臨みたいですね。


Going Places - Custom Robo v2
https://youtu.be/s7sC_xDopjw

謝辞

 私が参加するにあたり、ちょうど一週間前に別の番組でHOTFIXに参加していたSLDCさんに配信セットアップに関するアドバイスや、HOTFIXに関する記事を作成していただき事前に共有していただきました。非常に参考にさせていただき、自分の限りがある時間の中での窮地を乗り越えることができました。御礼申し上げます。
参考にさせていただいたSLDCさんのHOTFIX参加記事

 また参加の声をかけてくださったホストのHibnotix、解説のShauny、配信担当のRarlcun、Tech Cehckを担当してくださたたogndrahcir、多大なるご協力ありがとうございました。楽しい時間を過ごさせていただきました。
I'd like to express my gratitude to HibnotixShaunyRarlcun and ogndrahcir for your help and this experience and opportunity.

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