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【MTG Arenaドラフト】データで見る!デッキパワーと勝率

こんにちは。「妖怪 スキ乞食」と申します。

ドラフトで勝ちたい!だから強いカラーだけピックする。
これは至極当然の主張のように思えます。

しかし、実際には思ったように良いカードが流れてこず、中途半端なデッキが完成し、負けてしまうということは度々発生します。。😅

では、最適なカラーをどうやって選択していけばよいのでしょうか?
今回は、デッキパワーと勝率の関係から、その方法をさぐってみようと思います。


デッキパワーを上げれば勝率もあがる

デッキパワーと勝率の関係

まず、デッキパワーをそのデッキ内カードのIWDの合計値として考える。

IWDについて例を挙げると、「放浪皇」をドローできた時の勝率は67.0%で、引けなかった時の勝率は51.8%なので、IWDは15.2となる。
つまり、カード単体がどれだけ勝率に貢献するかを表したものがIWDであると考えることができる。

このとき、「機械兵団の進軍」の青黒デッキのデッキパワーと勝率の関係をグラフでみてみよう。

Improvement When Drawn (IWD)
説明: 特定のカードを手札に加えられた時と、加えられなかった時の勝率の差。
注意: この指標は単純な差であり、各状況でのゲーム数によって重み付けされるものではありません。これにより、強力な終盤のカードが過大評価される可能性があります。

https://www.17lands.com/metrics_definitions
図1.デッキパワーと勝率の関係
(機械兵団の進軍、青黒)

パワーが高くなればなるほど、勝率も上昇しているように見える。
単体でパワーの高いカードを集めまくれば、勝率が上がっていくというのは、まあ感覚的に理解できる。


デッキパワーごとのデッキ数の分布

次に、デッキパワーがどのように分布しているかをグラフでみてみよう。

図2.デッキパワーごとのデッキ数の分布
(機械兵団の進軍、青黒)

中央値が55.2がピークのほぼ左右対称なグラフになっている。
つまり、デッキパワーが55より大きいとピックの上ブレ、55未満はピックの下ブレと言える。


ピックの上ブレ(下ブレ)と勝率の関係

上記分布で判明した中央値55を勝率のグラフにあてはめて考えると、下図のようになる。

図3.デッキパワーと勝率の関係 with デッキ分布
(機械兵団の進軍、青黒)

グラフから下記のことが読み取れる。

  • 青黒デッキを組んだユーザーの多くは、デッキパワーが55程度で56.5%の勝率となっている。

  • デッキパワーが8下ブレると勝率は51.8%になる。

  • デッキパワーが8上ブレると勝率は60.8%になる。これは、基準程度のピックに加えてIWDが8の「溜め込む親玉」や「フィオーラへの侵攻」をピック出来た場合に相当する。


デッキパワーが中央値(55)のデッキ

デッキパワー中央値(55)のデッキはどんなデッキなのだろうか。
青黒デッキでよく採用されるカードを算出し、サンプルデッキを作成した。

青黒サンプルデッキ
パワー54.7

レアは無いものの、強力なアンコモン3枚と、優秀な除去やクリーチャーをバランスよくとれたという設定。

感覚で言うと、「うおっ結構良いとこピックできたなこれ」と思うくらいだと思う。

このデッキを基準として、レアなどをピックできれば上ブレ、アンコモンの数が減ると下ブレと考えることができる。


デッキ選びで気を付けること

複数のデッキカラーでパワーを比較

デッキパワーと勝率の関係を、全2色の組み合わせで確認してみよう。

図4.デッキパワーと勝率の関係
(機械兵団の進軍、全色、デッキパワーの中央値が一致するよう補正済み)

まずは最強色

グラフ内の「1」から明らかなように、同程度の仕上がりのデッキで比べると青白(WU)・青黒(UB)が最も勝率が高い。

つまり、まずは最強色である青白・青黒を目指すべきだろう。


上ブレた時強い色

グラフ内の「2」を見ると、青赤(UR)・青緑(UG)・黒緑(BG)は、デッキパワーが上ブレた時に高い勝率を得ることができる。
特に青赤(UR)は、青黒(UB)に匹敵する場合もあるくらいだ。

最強色をピックできない場合や、初手でこれらのカラーのレアやアンコモンをピックできた場合は、目指してみるのも良いだろう。


ピックしてはいけない色

グラフ内の「3」は、他のカラーに比べて勝率が低い。
しかも、上ブレしているにも関わらず、勝率が他のカラーの並ピックより低い。

こういったカラーはぜっっっったいにピックしてはいけない。


勝率がデッキパワーの影響をうけにくいケース

グラフ内「4」を見ると、青白(WU)はピックが下ブレているにもかかわらず、あまり勝率が落ちていない。

原因として考えられるのは、このカラーが騎士シナジーを活かすデッキだということだ。
下記のようなカードは、単体のカードパワーは普通なので、IWDの合計値は低くなりがちだが、複数のカードの相乗効果で強い効果を生み出すことができる。
そのため、強いレアをピック出来ない場合でも、コモンやアンコモンだけでそこそこ勝率を出すことができる。

言い訳

くぅ~疲れました。これにて完結です。

元々は、デッキの完成度を数値化してみたいと思ったことがきっかけでした。

IWDの合計値という発想は、それっぽい結果が出ているものの、そこから何が分かるのか?と問われると微妙でした。

最強色をピックするなんてことは当たり前のことだし、白黒(WB)を避けるなんてことは、色別の平均勝率を17Landsで調べればすぐに分かることです。

ただ、ピックの上ブレ(下ブレ)で、どの程度勝率が変化するのかというテーマは割と面白かったんじゃないかと思います。

青黒は下ブレで勝率が大きく下がる性質があるから、序盤でパワーカードが引けない場合は潔く諦めよう・・とか、そういった判断に使えるといいなと思います。

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