保険屋のつぶやき39

使わなかった保険料が戻ってくる医療保険
と言うと粗方ご想像が付きそうですが。
私も扱う事が出来まして、
少なからずお客様がいらっしゃいます。

使わなかったと言うだけに
使ってしまうと、その分は戻って来ない事になります。
元々入院保険は掛け捨てタイプが多い事から
そもそも帰って来ないのだからと
お客様はあまりそこの部分には気をとめられません。

こんな事がありました。
ごく簡単な手術を日帰りで受けられ
請求書の依頼があったのでご案内しました。

“えっ、診断書が要るの?
たかだか日帰りの手術だし、
給付金もそんなに出ないのだから。
そして、最後に還付金から差し引かれるんでしょ。だったら請求するのやめとこうかな。”

“……。”

いろいろと頭の中で巡らせれば
こんな結論が出てもおかしくはありません。

でもこれって、本末転倒なんじゃないか。
極端な言い方をすれば
最後まで給付金を頂かずに還付金をもらえば、
確かに払った保険料分は戻ってくる。
だったら銀行に積立をして僅かな利息でも付けてもらった方が幾らかお得な話になる。
生のりんごをかじるより
濃縮還元100%のりんごジュースの方が美味しく見えるようなおかしな現象なのです。

極端な言い方をしたので
こんな事になるのですけど
実際はもっといろんな側面があり、
一概には言えません。


この方には時期見て、
あえて給付金は給付金として
思いっ切り頂いてもらえるように
他の掛け捨ての入院保険に切り替えませんか、
とお勧めしました。
ご本人も納得され
保障の内容を見直して保険料を少し払い易くし他の商品で別途貯まる仕組みを作りました。

本来貯蓄性向が高い方が選ばれがちな商品なのですが、あまりに強い方には合わないのかもしれません。

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