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MAD SOXⅡ ~世紀末ヒャッハー会計士伝説~  VOL.6 内部統制狂騒曲 その② 『内部統制』ってなんだ?

【この記事は事実を題材にしたフィクションです。特定の個人・団体とは関係ありません】

大元帥閣下の玉音で読み上げられた詔書
「堪へ難キヲ堪へ 忍ヒ難キヲ忍ヒ 以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス」
のフレーズでお馴染みの敗戦後。

富国生命ビルに乗り込んだマックァーサー将軍以下GHQ。

「ニホン人12歳の少年ね。我々進んだステーェッツの文化と制度を見習いなっさ~い!」

経済安定本部などを作り、経済民主化で「ひゃっはー」していた。

「ニホンの株式市場はカオスね!民主化 hurry Up!先進の米国証券取引制度と財務諸表監査制度をDead copyするがGOODね!」

ということで、昭和23年に証券取引法と公認会計士法が制定され、企業会計審議会が昭和24年に企業会計原則、昭和25年に監査基準を制定した。

で、監査基準の作成中の企業会計審議会(想像)

甲「USのGAAS(監査基準)のcopyは良いんやけど、testing(試査)範囲の意思決定に使う「internal control systems」ってなんやねん?ワシらが使こうてた『内部牽制』とちゃうのか?」
乙「『内部操作機構』やないか?」
丙「なんも操作しとらんやないか。それの信頼性の程度で試査の範囲をきめるらしいで」
丁「めんどいなぁ。直訳の『内部統制組織』でええやろ」
甲~丙「「「しか、喜けむ!」」」

甲「で、訳が決定したところで、中身は?」
丁「『内部牽制』やろ?」
甲~丙「「「アホかっ!!」」」
丁「じゃ、『内部牽制』+『内部監査』ってことでどうや?」
甲~丙「お~し、いっぺんそれで回して様子見ようや!」

・・・・お前らも分かってなかったんかい!!!

ということで、※初年度監査(最初の財務諸表監査)実施を経て行われた改定監査基準の前文

「内部統制組織が内部監査組織と内部牽制組織であるというコンセンサスが得られたものと云々・・・」

なんとなくそういう事になったらしい。

しかしながら、その後も『内部統制ってなんだ?』議論は尽きず、昭和40年代も半ばになって日本会計研究学会監査特別部会「財務諸表監査における内部統制の研究」において、内部統制の定義としての決定版が出されたのである。
(定義はこれまでの記事に主要部分は書いてあるので省略)

【続く】

※前期高齢労務者がnowでyoungな学生の時、監査論の後期試験に「初年度監査と初度監査の異同について述べよ」という問題が出たほど両者は厳格に区別されていたのであるが、夢の21世紀では公認会計士協会ですら区別をやめている。https://jicpa.or.jp/specialized_field/2-24-510-2-20230112.pdf

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