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日本画の学習を始めてからのこと

23年度より、武蔵野美術大学 通信教育課程 油絵専攻 日本画表現コースに入学しました。日本画に対しどのようなイメージを思っていて、現在はどうなのかをまとめて見たいと思います。

日本画の知識がまったくない状態で日本画を始めた

恥ずかしながら、私自身、日本画の知識がまったくない状態で日本画を始めました。日本画の成り立ちや、著名な作家、どのような材料・用具を使っているのかなども、学習を始めて初めて知りました。
しかし知識がない分、新鮮でもっと覚えようという気持ちは強く、自然と日本画の魅力に引き込まれていったと思います。

じつは日本画は敷居が高くない

最初は、日本画は「用具を揃えるのも大変、日本画は敷居が高そう」と思っていました。日本画があまり自分にとって身近なものに感じられなかったのです。
しかし、「日本画にはキャンバスにとらわれない様々な表現がある」ということを知ってから日本画のイメージがガラリと変わりました。

家の襖にかかれている絵も、よく考えたら日本画です。
もっと身近なもので言えば、ちょうちんやうちわなどに描かれている絵もそうです。他にも、暖簾やのぼりなど、表現は多岐に渡ります。

キャンバスに描かれた本格的な絵だけけが日本画なのではなく、自分の身の回りにはすでに日本画に関連した表現で溢れていたのです。
「襖の絵を自分で描けたら楽しいかもしれない」、「ちょっとしたうちわの絵を自分で描いてみたい」。そんなきっかけが日本画の敷居の高そうなイメージを大きく変えてくれたと思います。

日本画のここが好き

私が日本画のここが好きだという点は、日本が岱赭、黄土、緑青、白緑、白群など、実際に音にして名前を読んでみると、色の名前にとても風情を感じているところです。もう一つ、日本画らしい好きなところがあります。
通常、絵の具の名前では「パーマネントイエロー、コバルトブルー、エメラルドグリーン」など名前を聞けば色の名前が想像できるものが多いですが、日本画は色の名前を聴いてもどんな色なのか想像できないものも多々あります。
例えば「勝色(かついろ)」という色は、グレーに近い暗い紫色ですが、名前を聴いただけではどんな色なのか想像ができません。
勝色は、鎌倉時代、濃い藍染が勝利をもたらす縁起のいい色として好まれたのが由来だそうです。
色の由来を知って初めてこういう色なんだという発見ができるのも日本画の魅力の一つです。

日本の伝統色が取り揃えられた顔彩のセット

これから日本画でやっていきたいこと

日本画が描かれる対象として、人物や風景など様々あるが、中でも私が最近興味を惹かれているのが仏像。
日本の仏像を調べていくうちに、日本以外の国の、中国、インド、カンボジアなど国によっても仏像の表現方法が異なるということを知りました。
それぞれの国で仏教がどう受け入れられていったかを見いきながら、自分のやりたい表現のヒントを探していければと思っています。

いきなり自分の目標としている絵を描く、完成させると考えてしまうとハードルが高いように感じてしまうが、理解を深めていくことによって絵を描くことを楽しみながら、自分の作品を作っていけるのではないかと思います。そんな漢字で、自分だけの作品を作っていければいいなと感じています。これからもとても楽しみです。

28歳の時「ゴメン、本当の性別女じゃなくて男だった」を食らった性別不合の当事者です。日常的に男女の性別使い分けを強いられそのまま根付いてしまった奇妙な人生。サポートや紹介していただけるメディアさんも募集しています。