内田康夫

法政大学経営学研究科人材組織マネジメントコース修了。修士(経営学)。化学メーカー勤務。…

内田康夫

法政大学経営学研究科人材組織マネジメントコース修了。修士(経営学)。化学メーカー勤務。働き方をアップデートするべく、オフィスファシリティを工夫したりデジタル化を推進したりしている。育児をきっかけにPTAにも積極的に参加。その縁で地域コミュニティにも関わる。

最近の記事

異界と組織

「神隠しと日本人」小松和彦 角川ソフィア文庫 昔、小松和彦さんの「憑霊信仰論」という本を読んでから、小松和彦さんの本はなるべく読むようにしている。怪異を題材にして、これほど日本人の心理に迫ることのできる議論も、そうはないと思う。  今回、「神隠しと日本人」を改めて読んでいて何となく考えた。ここで言う神隠しとは、日常に暮らしていた人が、ふとしたきっかけで「異界」に彷徨い、姿を消してしまうことを言っている。 異界と境界  異界とは、「われわれ」とは異なる存在の住まう場所である

    • 実は自分ごとだった不登校

       先日、子どもの高校受験が終わって備忘録を書いてみたら、関連記事で色々興味深い記事があったので拝読した。その中の一つで、不登校について、というものがあった。  考えてみると、自分もかつてプチ不登校だった。高校時代、電車に揺られて学校に向かうのだが、降りるべき駅で降りたくない、降りられない。結局乗り過ごして、ずっと先の駅まで行ってしまった。  そこから引き返し、遅刻して学校に行く場合もあれば、家に帰ってしまう場合もあった。ちょこちょことそんなことがあって、親が学校に呼び出され

      • 第一子の高校受験が終わって考えたこと

         3人の子ども達の一番上、長男の高校受験が無事に終了した。コロナに巻き込まれることなく終了できたのはこのご時世では僥倖だったと言えるだろう。  今後、真ん中の長女、末っ子の次男と続き、長男は大学進学を希望しているので、まだまだ「受験」とのお付き合いが続く。ということで備忘録として、第一子の高校受験にあたり考えたことなどを記しておく。 高校受験までの経過小学校時代  小学校を楽しく過ごしていた息子も、4年生くらいになってだんだんと成績が心配になってきた。どうも学校の授業につい

        • 私たちは「多様な」消費者に変化したのか?

          よく言われるマーケットの変化生活が豊かになって、ニーズが多様になったと言われる。 「豊かになる」前の状況として、よく引き合いに出されるのはフォード。それまで職人的な手仕事で1台ずつ作っていた車を流れ作業に置き換えて、画一的な製品を安く大量生産したと。一方で従業員には高給を支払うことで、苦痛な単純作業を受け入れさせた。苦痛だが給与は高いので、従業員はフォードの車を買えるようになったわけですね。そんなことが産業界のあちこちで発生した。 そんなところから状況が変化し、GMは画一的な

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