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ウォーキング×スマホ執筆
歩道橋の上、なんとなく首を回した。
自動車の群れはヌーみたい。
一台、車道から逸れてコーナンの駐車場へ。
自動販売機で飲み物を選んでる人、バーベキューセットを車の中に選んでる人。
夕方の空は曇ってた。
『なんでこんな異種格闘技みたいなことやってんだろう』
そう書いてるうちに階段を下りてた。
チョコザップをチラ見しつつ、セブイレの前を通過。
トイプードルに道を譲って、僕はひたすら書くものを探した。
ガソリン高いな。
ちょっと寒いな。
花粉はそのうちしばく。
左の踵がちょっといたい。
高架の脇、スタンバイしてる警官がいた。
一方通行とスピード違反の多い道。
ポケットの中の免許証がうずいてる。
「ご苦労様です、こちとら潔白を証明する準備ができてます。いつでもお呼びください。わたしは彼のの免許証です」
少し大股になって、あえて警官の前を通り過ぎた。
心拍数が5~10位あがったかも。
尿意もちらり。
帰りましょう。
畑を横目に、次いで古墳。
一見、ただの土の山。
でも世界遺産ってさ。
「ご苦労様です、こちとら劣等感を与える準備ができています。わたしは主人の免許証です」
止まれの標識で止まらない歩行者の特権。
それを大いに活用して闊歩。
「ご苦労様です、わたしは主人の肺です。彼が歩きながら執筆しているのは、ほかならぬその執筆をサボるためです。執筆と執筆の二歩、後手井上の反則負けです」
車に轢かれても責任転嫁、歩行者の特権。
上手く届かないんだ
分裂と目隠し
その先はないんだ
また次の不安か?
シューズを脱ぐ頃には、そんな引用で楽をしようとしてた。
けれど書き直す前。
手洗い、うがいをした後。
言ってやりたいこと一つ浮かぶ。
「久しぶり不安、肩借りていい? なんか踵が痛くてさ」
それから二十分くらい、投稿するか迷ってた。
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