恋人と話がしたい話

恋人とお話がしたい。

どこかへお出かけするのも、何かで(例えばチェスとか)遊ぶのも好きです。楽しくて、もっと一緒に居たいなって何回も思うし、次はどこ行こうかな何して遊ぼうかなって思う。

でも、君とただただ話をする時間が欲しい。ベッドに横になりながら。

好きなお味噌汁の具、今までで一番美しいと思ったもの、今いちばん行ってみたい国、はまっているアプリ、最近あった凹んだこと、子供の頃一番読んだ本、お互いの爪の形の違い、今までのあだ名。

そんなことを君とただ話たいと思っている。


君が普段何を思ってどんなことをしているのか、何にこだわりを持っているのか。使っている歯磨きの銘柄ですら知りたいと思う。セックスについてだっていい。

こんな風に抱き合いたいとか、これは傷ついたとか、恋人同士でしか話せない内容だってウェルカムです。


何かをしながらの話も好きだけれど、今は話をするための時間が欲しい。


でもきっと恋人は「えー、なんも話すことない」とか「普通のことしかしてない」とか、答えじゃない答えを私に提示するのだ。

そして私はまた孤独を抱え込む。

一緒に暮らせたら違うのだろうか。恋人の心が、他の誰かに浮つかないか不安になることも減るのだろうか。


あなたと話がしたいと言われるのは、実はとてつもない愛情表現ではないかしら。いつか、恋人に「今日こんなことがあってね」と話される日を心待ちにしながら、苦しい恋を明日もするのだ。



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