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プロローグ〜分岐点〜2016.その4

こんにちは、BKです。

↑↑↑前回は異変の概要が徐々に明らかになっていく模様をお伝えしました。
結果的に自身の勤め先の病院へと受診を促されることになった僕。
前回も記しましたが、僕は敢えて別の救急病院に連れて行って欲しいこと
を友達には伝えて受診していました(振り返ると苦しんでいる中
我ながら冷静でした笑)。
背に腹はかえられぬ思いで後日、勤め先の病院へと受診するのでした。

救急病院受診翌日は家で1日寝込んでいました。前日と比べこの日は体調が
優れないのは相変わらずですが、前日のような苦しさはあまり感じず、
状態の悪さは軽減していました。検査結果が問題なしとは言えませんでしたが
結果が分かるだけで状態も、そして精神衛生的にも良かったようです。
”病は気から”とはよく言ったものです。

勤め先病院への受診日当日は親にも遥々2時間かけて自宅まで来ていただき、
病人の僕を病院まで連れて行ってくれました。親にも感謝ですね。
病院では再度採血を行い、現状把握が行われました。今回も採血前、採決後の
待ち時間はそれなりに長かったのですが、前回と比較すると状態は割と良く、
椅子にもきちんと背を立てて座ることができていました。
段々と快方に向かっていることを心の中で実感していました。

僕の名前が呼ばれました。
予め血液疾患が疑われていたことから、
血液内科を受診し、血液内科の先生の診察が始まりました。
診察してくださった先生は以前より存じ挙げており、信頼もしていたので
担当医であったことでとても安心感を得たことを覚えています。
余談ですが、[信頼]と[信用]は似て非なるもので、
アドラー心理学を教示した『幸せになる勇気』の一節を思い出したので
紹介します。

”信頼とは、他者を信じるにあたっていっさいの条件をつけないこと
  信用とは、相手のことを条件つきで信じること"

個人的な考え方ですが、本来医者と患者の関係性とは
患者が病に侵されているという状態の条件つきで信じる=信用で成立するもの。
患者は医者を神格化して崇め、病気を直してくれると無条件に信じる=信頼
であると錯覚していると、医療現場にいる者として感じています。
なぜなら現実問題病気が治ればその関係性は終わりを迎えるからです。
医者自身の人間性は二の次です。
僕の先生に対する関係性も信用だと言われればそうかもしれません。
ですが、プライベートで杯を交わしたこともあり、
僕だけに関わらず誰にでも温厚に接する人間性を知っていたので、
僕は先生のことを心から信頼していました。ですので担当医がこの先生で
あったことは運命的でしたし、病気は治るだろうと内心確信していました。

話を戻します。
先生からはまず採血結果の説明がありました。
前回軽度上昇していた蛋白質、LDH、WBCはほぼ正常値に戻っていました。
CRPそして問題のあった血小板に関してもまだ異常値でしたが、
前回と比較すると数値が改善していました。
自身の状態とデータが相関していて安堵したのを覚えています。

先生からも解放に向かっている旨のお話しをして頂きましたが、
やや腑に落ちない表情をされています。まだ血液疾患の疑いを拭えないようです。
と言うのも実は僕は以前にも先生にある疾患で診察をして頂いてました。

その疾患は...”伝染性単核球症”

伝染性単核症(infectious mononucleosis, 以下IM)は思春期から若年青年層に好発し、大部分がEpstein‐Barr ウイルス(EBV)の初感染によっておこる。
主な感染経路はEBV を含む唾液を介した感染(一部、輸血による感染も報告されている)であり、乳幼児期に初感染をうけた場合は不顕性感染であることが多いが、思春期以降に感染した場合にIM を発症することが多く、kissing disease とも呼ばれている。EBV の既感染者の約15〜20%は唾液中にウイルスを排泄して
おり、感染源となりうる
【引用文献】
Katz BZ, Miller G: Epstein‐ Barr virus infections. Krugman's Infectious Diseases of Children,10th ed.1998, pp98‐115 Mosby‐Year Book, Inc.

診察して頂いた当時の状況は省略しますが、この疾患は一旦完治しても
再活性化する恐れもあることがわかっています。
その恐れを危惧されEBウイルス再検査を行うこととなりました。
因みに”伝染性単核球症”の別名は...”キス病”と呼ばれています...
感染の経緯は省略させて頂きます(笑)

今回はここまで。
ご精読ありがとうございました、続きはまた次回。




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